クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
やっぱり同じ人間なんだから…
tuchiya keiichi
土屋圭市
Profile
生年月日:1956年1月30日
出身地:長野県

本人も語っているように「峠の走り屋」から始まって、栄光の「ル・マン耐久24時間レース」の表彰台まで駆け抜けた、ご存知ドリフト・キング・土屋圭市。1999年の「ル・マン」では片山右京、鈴木利男と日本人トリオを組んでトヨタTS020を駆った。土屋圭市の夜を徹した入魂の走り、その感動は我々の記憶に新しい。終盤、トヨタ日本人トリオはBMWとの3時間に渡る熾烈な首位争いを繰り広げたが、片山右京がハンドルを握ったTS020のタイヤがゴール間近でバースト。予期せぬアクシデントに優勝は逃したものの、迫真のクライマックスを堪能した観客からは惜しみない歓声と拍手が送られた。

1999年後半は10月10日「富士スピードウェイ・スーパーテック」、11月5〜7日「ル・マン富士1000km」で暴れる予定。

土屋圭市
 PART3(10月3日放送)

今週はあの「ル・マン24時間耐久レース」で見事2位に輝きました、レーシングドライバーの土屋圭市さんです! ウレシイです。凱旋でまたまたこの番組に登場です。じっくりお楽しみ下さい。

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ブッチギリだね。

鹿島 :土屋さん、イイ色に焼けてますネ!

土屋 :サーキット焼けなんだよね。海、行った事ないから…

鹿島 :早速ですが、6月のル・マンから4ヶ月経ちました。11月5日から7日にかけては静岡県の富士スピードウエイで「ル・マン富士1000km」ありますよね。これはあのTS020で、土屋さん、鈴木さん、そして右京さんと、また3人で走るんですか?

土屋 :走るよ!

鹿島 :これはもう、(表彰台で)立つ所は1ヶ所しかないですから… 勝算は?

土屋 :やっぱり真ん中立たないとカッコつかないですよね。今回だけはね、ホントに「勝ってやる」というつもりでいますから。
勝算? まあ、レースだからね。わからないけれど、ブッチギリで勝ってやるというつもりでいますよ。やっぱり結果的にはル・マンが2位だったから…今回は絶対勝たないとね。


鹿島 :ポイントといいますか、「ココをこうしておこう」みたいなモノは…?

土屋 :う〜ん。まあ、難しかった事は難しかったんだ、ル・マンって。なんか日本人っていうのは、「抑え」として走らされていたから…。
1号車・マーチン・ブランドル、2号車・ティエリー・ブーツェンには「ガンガン行け」って指示が出てて、僕らは「日本人? あっ、○秒台で走ってくれればいいよ」って言われたからね。それで、先の2台がクラッシュしてから「全開で行ってくれ」って言われて、「ンニャロウ!」みたいなね。
だからそういう部分では、今回の富士はトヨタとしては我々1台だけだからね。もうイケイケで行くでしょう。ブッチギリだね。ブッチギリで勝ちたいね。ホントにル・マンのうっぷんを晴らしたいね。


鹿島 :それから10月10日の「富士スピードウエイ・スーパーテック」。これはハコ車のアルテッツアで?

土屋 :そうですね。これはうちのKオフィスの商品開発だとか、トヨタから「ホンダのインテグラのタイプRをやっつけろ」とか、そういうのもあってN1はアルテッツア出ますね。


こっちもプロなんだから、オマエもプロの仕事しろよ!

鹿島 :ル・マンで乗ってらっしゃるTS020みたいな…いわゆるレース専用車と、トヨタのアルテッツアを簡単に改造したN1車両だと、全然違うんじゃあないですか? 違和感とかはないですか?

土屋 :全くないね。頭さえ切り替えればね。乗ってて面白いのはアルテッツアだね。
…めちゃくちゃ面白いよね。やっぱりハコだよ。ハコってドライバーがねじ伏せていく部分が多いからね。フォーミュラとかの究極のレーシングカーというのは、メカニックとエンジニアが仕上げていくクルマ。ハコはドライバーが仕上げていくクルマ。その面白さがあるよね。ドライバーによってタイムが1秒2秒変わるのがハコだよね。


鹿島 :あと、バトルの仕方もちょっと違うじゃあないですか!?

土屋 :フォーミュラはちょっと当たると「ピットインして交換」とかね。アルテッツアはちょっと当たったぐらいじゃ「この野郎!」みたいなね(笑)。「やってくれるじゃあねェか!」みたいなね。

鹿島 :土屋さんの過去のハコ車のレースの映像を改めて見ても、大概フェンダーですとかバンパーあたりが…

土屋 :色が付くぐらいだよね。まあ、ヘコまないというかね。相手のドライバーにもよるけどね。品のないドライバーだとか技術の低いドライバーだとベコベコへこむし、相手がうまいドライバーだと相手のカラーリングの色が付くぐらいだよね。
「こっちもプロなんだから、お前もプロの仕事しろよ!」っていうレースをお客さんに見せるのが、僕らの仕事だから。ドンとぶつかると「あーあ…」と思うけどね、こう「チョン、チョン」と触ってるとね、「これって客、面白えだろうね」って…(笑)

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「何? Hビデオじゃないよね」