Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

未来のF1王者を生み出す夢の学校

(9月18日放送)
野田英樹

野田英樹
(のだ ひでき)

中学生の時、雑誌で目にしたカートに触発されカートデビュー、 いきなり表彰台へ上がる。その後、全日本チャンピオンを獲得して 国内の4輪レースで活躍。20歳でF1を目指して単身イギリスへ。 F3、国際F3000(現在のGP2)を経て94年に25歳でF1へ ステップアップ。96年にはアメリカ最高峰のインディ参戦を目論 み渡米、インディ・ライツでの日本人初優勝を経て、2002年に 最高峰への参戦を果たした。 帰国後は、国内最高峰のフォーミュラ・ニッポンへ参戦。また、 2008年からはル・マン24時間への挑戦を開始、2010年に 完走を果たして現役引退を発表した。 現在は後進の育成を目的に、2012年の春に栃木県に開校する 「NODAレーシングアカデミー高等学院」の学院長を務める。
1966年、大阪府出身。

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、国内はもとより、F1、インディ、ル・マン24時間など様々なレースでの活躍を経て、昨年現役を引退。来年の春、栃木に開校するレーシングドライバー要請のための学校、NODAレーシングアカデミー等学院の学院長を務める野田英樹さんをお迎えします。じっくりとお楽しみ下さい。

全寮制、毎日サーキットを走る学校
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鹿島 :今日のゲストは、F1、インディ、ル・マン24時間などでの活躍を経て、昨年、現役を引退された野田英樹さんです。よろしくお願いします。

野田 :よろしくお願いします。

鹿島 :開校のニュースリリースを頂いてびっくりしたんですけど、日本でこんなレーサー養成の本格的な学校で、しかも高校卒業の資格も同時に取れるという…いや〜驚きました。

野田 :実は2年くらい前からそういう構想があって。そのきっかけというのが、自分の子どもがカートレースをはじめていて、そんな中で色んなサーキットに行くと、お父さんと目を輝かせて頑張っている子どもたちと接する機会が非常に増えて、みんなの声を聞いていると本当に真剣にやっているんだけどその受け皿がなかなかないんだなと痛感しまして、そういうものが将来自分の中で形にできるといいなと思い始めたのが2年前だったんですね。

鹿島 :野田さんご自身もステップアップして上のクラスに行くには、相当ご苦労をされていると思うんですけど、その実体験や苦労があったからこそこの学校の構想が、というところなんでしょうね。

野田 :言っても仕方がないことなんだなと思うんだけど、現役をやっていて、やっぱりどこかで「もしあの時こうだったらな」と思うことがいくつかあったんですね。これから頑張ろうとしている、F1ドライバーやインディなど色んなドライバーを目指している子どもたちが、自分と同じ苦労をする必要はないなと。そういう才能ある子たちにチャンピオンを獲って欲しいし、日本人でもワールドチャンピオンになれると思っているので、そういう意味では自分が経験したことはお手伝いして、違うところで苦労してもらってレースで結果を出してもらおうかなと。自分はF1やインディに乗ることは乗ったけど、勝つところまではいかなかった。だから次の子は勝てるようにね。鈴木亜久里さんもF1に乗られて、そのあとは自分でチームを作ってF1に行かれました。今度は、僕の場合はハードではなくてソフト、ドライバーを連れてもう1回、F1の世界に行きたいなと。その時は野田英樹は非常に優秀なマネージャーとしてF1に行きたいなと思っています。

鹿島 :具体的にNODAレーシングアカデミー高等学院の概要を教えてもらえますか。

野田 :カリキュラムは非常に厳しいです。でもこのカリキュラムを3年間こなしてもらったら、必ずフォーミュラーカーとか四輪のレースにデビューしてもらって勝てると、信じてついてきてもらって間違いないと思っています。

鹿島 :11月から応募がスタートするということなんですけど、何歳くらいの方がターゲットなんですか。

野田 :もちろん高等学院と言っているので高校生がターゲットですね。中学校を卒業した、またはそれと同等の資格を持っている子たちです。

鹿島 :これは元々、レーシングドライバーですとかあるいはオートバイのレースですとか、レースと名のつくものの練習や経験がなくても入れるんでしょうか。

野田 :入れます。経験があってそれなりに実績のある子も入ってもらって、そこからまだまだ学んでもらえるカリキュラムです。3年間という長いスパンで教え込むのでまだ経験をしていない子でも十分に遅れを取り戻せます。焦らずにやっていける内容になっていると思います。

鹿島 :栃木県のツインリンクもてぎの近くに学校があって、全寮制なんですよね。

野田 :そうです。南ゲートから500mくらい離れたところに校舎があります。

鹿島 :離れてないじゃないですか(笑) ほとんどツインリンクもてぎの中と言っても過言じゃないですね。

野田 :歩いていけますからね。

鹿島 :ちょっと憧れますね。全寮制でこれだけサーキットに近いと、毎日走れるわけですよね。

野田 :カリキュラムの中で、月曜日から金曜日まで毎日サーキットを走るんです。もちろん走ることを身に着けるのは当たり前なんですけど、走るだけではなく、カリキュラムはプロになって何が必要なのかということを念頭に置いて組んでいるので、エンジニアリングやメカニックの大変さ、それからエンジニアがどういう風にクルマを作るのかということも全て教え込む。エンジンのオーバーホールもさせるし、カートも使いフォーミュラカーも使い、学校の中でレースも開催してその中で生徒同士で競い合ってもらう。当然のようにシリーズチャンピオンもポイントを与えて決めていって、その中で一般過程の高校の勉強も両立させてやっていかないといけない。やっぱり一流のアスリートは一般教養もきっちり身に着けているということも大事だと思いますので、全てをバランスよくこなして行きたいなと。そのかわりそれを全部こなそうと思うと、相当な努力が必要だと思うんですね。だからやっぱり覚悟を決めてきてもらわないと困るし、ある意味オートレースや競艇の学校のイメージだと思いますね。


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