Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

今季は国内最高峰をリードする

(6月19日放送)
中嶋一貴

中嶋一貴
(なかじま かずき)

出身  :愛知県
生年月日:1985年1月11日
身長  :175cm
体重  :60kg
血液型 :RH + A

10歳の時にレーシングカートを始め、99年には鈴鹿選手権ICAクラス総合優勝。2002年、フォーミュラ・トヨタ・レーシングスクール(FTRS)入校。FTRSのスカラシップを受けてフォーミュラ・トヨタに参戦し総合優勝。2004年、全日本F3選手権にステップアップ、開幕2連勝を飾る。2005年には全日本F3選手権でシリーズ2位を獲得し、翌年からユーロF3、GP2、F1とステップをかけ上がった。2011年は、国内ふたつのトップカテゴリー、ファーミュラ・ニッポン、スーパーGTに参戦中。父親は元F1レーサーの中嶋悟氏、弟はフォーミュラ・ニッポンに参戦中の中嶋大祐。

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、F1ドライバーを経て、今季は国内の2つのトップレースで活躍しているレーシングドライバーの中嶋一貴選手をお迎えします。じっくりとお楽しみ下さい。

F1を経て国内トップシリーズへ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :今週のゲストは、レーシングドライバーの中嶋一貴選手です。よろしくお願いします。

中嶋 :よろしくお願いします。

鹿島 :2005年のF3を日本で戦っていた時に番組に出て頂いて、もう6年も経っちゃいました。

中嶋 :6年ぶりですね。だいぶ大人になりました(笑)。

鹿島 :当時、この番組に出て頂いた2005年の時はまだ本当に若手でしたけど、今や後輩を率いて、日本のモータースポーツ全体をけん引する立場になりましたね。

中嶋 :いや、そこまで大げさではないと思いますけど(笑) ただ、前回のレースを見ても僕より若いドライバーの方が多いくらいなので。僕の中では気持ちはいつまでも二十歳なんですけど、気がつけば若手と言えなくなってきたなと思います。

鹿島 :いまいくつでしたっけ。

中嶋 :いま26歳です。

鹿島 :こっから早いですから(笑)。

中嶋 :早いでしょうね。ここまでも結構早かったんですけど、たぶん加速していくと思うので(笑)。

鹿島 :今シーズンは2つの国内最高峰のクラスのレースに出ています。フォーミュラ・ニッポンといういわゆるF1みたいな形をした国内最高峰マシンのレースでは、開幕が3位、先日の第2戦は優勝。

中嶋 :レースの結果だけ見れば非常に順調なスタートです。レースの内容はすごくよくできてますし、僕もF1から戻ってくるということで色々と注目される中で結果を残すことができたので、そこはすごく満足しています。ちょっと上手く行き過ぎて驚いている部分もあります。ただ、まだまだ課題もこれからあるので、そこら辺をきっちり見極めて結果だけでなく内容も良くしていけるようにしたいですね。

鹿島 :相変わらず謙虚なコメントですが、第2戦のオートポリスは天候が非常に揺れ動いていて、難しいコンディションの中で勝ちました。なにより今年は震災の影響で事前の練習走行があまりなかったですよね。

中嶋 :そうですね。ちょうど震災当日に鈴鹿サーキットでテストをしていたんですけど、地震のあとですべての予定がキャンセルされて、結局そこから2か月間まるまる走らないでいきなりレースウィークに。エキストラでテストは多少あったんですけど、そのままレースに突入していくという普段とはちょっと違ったレースへの入り方になりましたよね。だからその点では僕も、フォーミュラ・ニッポンのクルマは今年初めて乗るわけですし、もうちょっと経験したかったなというのは正直ありましたね。

鹿島 :フォーミュラ・ニッポンのマシンは日本オリジナルのレースで、どこでも乗れるというものではないですからね。今のマシンが導入された当初は、若手もベテランも結構慣れるまで苦戦してましたからね。

中嶋 :乗ってみての印象なんですけど、ほかの世界を見てもクルマのレベル自体がF1に次ぐものだと思います。クルマの作り方的には、ヨーロッパのGP2のような似たようなカテゴリと比べるとちょっとクセもあって。だからいきなりポンと乗って、速く走るというのはなかなか難しいクルマなのかなと思います。

鹿島 :でも2戦目で優勝しましたから、ここから連勝街道まっしぐらという感じですよね。

中嶋 :うーん、まあそういう風にしていければ最高なんですけどね。ただ、予選もまだまだ良くしないといけませんし、まだまだこれからだと思っています。自分の中ではまだあまり調子に乗らないように。

鹿島 :なるほど。それからもう1つがスーパーGT。この番組でもよくニュースを伝えていますけど、市販されているスポーツカーをレース用に改造した大体500馬力くらいのレーシングカーです。トヨタはレクサスのSC430、日産ですとGT-R、ホンダはNSXの後に売られていないんですが…

中嶋 :出るであろうクルマですね。

鹿島 :そういった市販車改造型のレースです。パワーはものすごいですし、世界的に見てもクルマ自体はすごくレベルの高いものですよね。

中嶋 :そうですね。“GTカー”と僕らは呼びますけど、そういったカテゴリの中では本当に世界トップクラス、というかトップと言っていいくらい。クルマの性能の部分では世界トップのマシンを操って、3つのメーカーと世界からの色んなドライバー、僕ら日本人のトップドライバーが戦うというレースです。そういった意味ですごく魅力もありますし、フォーミュラカーとはまた違った難しさがあって、僕もGTの方も今年はルーキーということもあって、まだまだ色々と学んでいる状況です。

鹿島 :チームがトップチームのトムス。実は開幕戦の時にトムスの大岩社長に、中嶋くんはなんて言っていますかって聞いたら、「いや〜、とにかく朝が早いので大変ですって言ってました」って(笑)。

中嶋 :そうなんですよね。F1で戦っていた時って、基本的には金曜日がちょっと朝が早いんですが、土日とゆっくりになっていって。

鹿島 :まあ重役出勤系でしたよね(笑)。

中嶋 :そうなんです。日曜日の朝は本当に11時にサーキットに入ればいいくらいの感じだったので、僕は朝が弱いのでその方が助かったんですけど。それで日本のレースに帰ってきて、GTにしてもフォーミュラ・ニッポンにしても朝6時台起きっていうのが毎日続くので、そこのインパクトが一番強いですね。

鹿島 :フフフ。ちょっと意外だったんですよね。だってF1の時は世界中を20レースくらい転戦していたわけじゃないですか。だからその時間のコントロールとか、10分で深い睡眠をとったりとかはすごく得意だろうなと思っていたので。

中嶋 :まあ色々やってはきていますけどね、ただ朝起きるのが苦手なのはなかなか変えることができず(笑)。

鹿島 :いつもさわやかで精悍な顔ですけど、例えば6時起きで朝食を食べている時くらいはちょっとボーっとしている感じなんですか。

中嶋 :眠そうだなって言われますね。


next page
より繊細に進化するF1