Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

海外モーターショーのいま

(5月29日放送)
永田元輔

永田元輔
(ながた げんすけ)

某大手電機メーカーに就職後、自動車雑誌業界へ転職。「オプション」(三栄書房)編集部を経て、「ゲンロク」「ニューモデル速報」「スペシャルカーズ」等の編集長を務める。幼少の頃からのクルマ好き、さらに少年時代にスーパーカーブームど真ん中を経験し、その後の人生が決まってしまったという。東京モーターショーは小学生時代から皆勤賞。クルマバブルを知る最後の世代。
1966年1月5日生まれ 東京都世田谷区出身

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、先月の上海モーターショーを中心に、最近の海外のモーターショー事情に迫ります。ゲストは三栄書房『モーターショー速報』編集長の永田元輔さんです。じっくりとお楽しみ下さい。

世界が注目、上海モーターショー
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鹿島 :今週のゲストは、三栄書房『モーターショー速報』編集長の永田元輔さんです。よろしくお願いします。

永田 :よろしくお願いします。

鹿島 :昨年の11月、ちょうどアメリカ・ロサンゼルスモーターショーからお帰りになった際にご出演して頂きました。あっという間に月日は経ちました。最近は近いところですと上海モーターショーが先月行われまして、かなり注目を集めたクルマもあって盛り上がっていましたが、どうでしたか。

永田 :中国は世界で一番のクルマの市場になっていますから、世界中のメーカーが注目している場所です。世界が注目する新型車がこぞって出ていた感じですね。

鹿島 :しばらく、自動車産業が国内外問わず、モーターショーに関しては元気がなかった時期が長かったわけですが、また一気に賑やかになってきたという感じがしますね。

永田 :そうですね。特に中国は今まさに成長真っ盛りという感じが続いていますね。

鹿島 :特に注目のクルマといいますと。

永田 :みなさんよくご存知だと思うんですけど、フォルクスワーゲンのビートル。昔の可愛らしいフォルムで人気のあるクルマですけど、これが新型となって登場しました。

鹿島 :ビートルというと、本当に古い歴史がありまして、親子三代に渡って今でも乗ってらっしゃる方もドイツで見かけたりします。あの当時のちょっと丸っこい雰囲気をうまく残した現代版という感じですよね。

永田 :今回新しく出たクルマは、ルーフのラインがちょっと平らになりまして、前のモデルは丸っこかったんですけど、ただこの平らのルーフの方がより昔のオリジナルフォルムに近いんだという説明がありました。実際に見てみるとそうなんですね。

鹿島 :あ、そうなんですか。

永田 :だからさらに原点のフォルムに帰ったという風に見ることができると思います。

鹿島 :フォルクスワーゲンは、中国市場でものすごく気合を入れて頑張っている自動車メーカーの一つだと聞いていますけど、実際にこのビートルは中国ではどうなんですかね。

永田 :中国はまだモータリゼーションが始まって日が浅いですし、中国の人たちの好みはトランクのあるセダンが中心のようなんですね。できればセダンのような立派に見えるクルマが欲しいと。初代のビートルが人気だった頃、中国ではまだそういったクルマはほとんど無かったと思いますし、国民の記憶にもあまり無いクルマだと思います。このビートル自体は中国市場では、まあちょっとどうなんだろうという感じではあります。

鹿島 :なるほど。仕事で中国も何度か訪れていますけど、「自分で運転するクルマもなるべく大きいほうがいいんだ」という会社の経営者の方が多くて、いわゆるメルセデスとかBMWのちょっとストレッチされている、長いタイプのクルマがありますよね。Lのタイプの。それを運転手さんがいない状態で自分で運転されている方が結構高速道路を通っていましたね(笑)。

永田 :ストレッチリムジンは中国で大人気らしいですね。中国でしかないストレッチバージョンというのが、BMWとかベンツでは売っていたりします。最近成功された方は、とにかく立派に見えるステータスとしてクルマを買っていますので、やっぱりヨーロッパの有名ブランドの立派に見えるセダンというのが一番人気みたいですね。

鹿島 :余談ですけど、ロールスロイスですとか5000万円クラスの、セダンというよりもいわゆるショーファーカーはすごいですよね。

永田 :そうですよね。そしてああいったものが中国では売れてるらしいんですよ。それで今回の上海でも、ゴーストという、ファントムの一個下の小さいやつがあるんですけど、あのクルマのロングホイールベース版が出ていまして。これは中国でしか売らないみたいなんですけどね、そういったクルマも中国市場に向けて作っているんですね。

鹿島 :ジュネーブでもモーターショーが行われました。これは3月でしたが、ここにはかなりスーパースポーツカー、巨大なエンジン、ハイパワーのエンジンを載せたモデルがそろい踏みという感じでしたね。

永田 :ジュネーブは特に、スポーツカーが豊作だったという印象ですね。フェラーリとランボルギーニがそれぞれ全く新しいクルマを出していまして、同時に出ることはそうそう無いんですけど。

鹿島 :フェラーリは“FF”というクルマでした。FFという名前を見た時に、ついにフェラーリもフロントエンジン・フロントドライブかと思っちゃったんですけど違うんですよね。

永田 :名前を見ると勘違いしがちなんですけど、これは4シーターで四輪駆動というクルマでして、ちょっとラグジュアリーなクルマですね。

鹿島 :ポルシェがちょっと前にパナメーラという、長めのボディを持ったスポーツカーを出しましたが、やっぱりこういったものの人気っていうのもリサーチの段階であったんですかね。

永田 :そうですね。2人乗りだけじゃなくて、4人乗りも出せば中国市場じゃないですけど、とにかく売れるという読みなんでしょうね。

鹿島 :フェラーリに関しては、あまり4人乗るイメージはないんですけどね。

永田 :4人乗りのフェラーリは今までもあったんですけど、このFFというクルマはさらにオールマイティな使い方ができると思います。

鹿島 :それからランボルギーニに関しては馬力が。

永田 :700馬力。

鹿島 :すごいですよね。

永田 :これは格好もすごく良くてですね。ちょっとぜひとも、一度は乗ってみたいなというクルマだと思います。

鹿島 :やっぱり600馬力、700馬力という、アクセルを踏むこと自体に喜びもありながら少し緊張感もある、踏んだ瞬間にドンと音が伝わってくるようなクルマっていうのはやっぱり生き残っていきますね。

永田 :そうですね。クルマ好きの人の夢として、昔ほどあっちもこっちもということはありませんが、必ず生き残っていくジャンルでしょうね。


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