Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

カムイのマネージャーで映像プロデューサー

(5月1日放送)
宮川マリオ

宮川マリオ
(みやかわ まりお)

1963年イタリア・トリノ市出身。
イタルデザイン(ジウジアーロ)の創設者である宮川秀之とマリーザ・バッサーノの間に、日本とイタリアの混血として生まれる。トリノ大学映画学科を中退のち、日本で黒澤明監督「乱」の助監督を努め、イタリア帰国後、ローマのチネチッタにてフェデリコ・フェリーニ監督の助監督を努める。「インテルビスタ」では、日本人クルーとして出演。日本とイタリア映画や文化の架け橋として数多くのプロジェクトを牽引。1987年よりコンパクト社を立ち上げ、日本のプロダクションの為にイタリアでのコーディネイション業務を開始。1990年より、要望の多かったスポーツマネージメント業務を開始、F1ドライバーのジャンアレジのマネージャーを皮切りに1999年から、イタリアサッカー界の至宝アレッサンドロ・デルピエロ、小林可夢偉のマネージャーを努める。トリノで開催された冬季オリンピックでは聖火ランナーに選ばれる。

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、F1シーンで今最も注目される若手ドライバー・小林可夢偉のマネージャーで、映像プロデューサーでもある宮川マリオさんをお迎えします。じっくりとお楽しみ下さい。

父と産み出したボーダーレスムービー
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鹿島 :今週のゲストは宮川マリオさんです。よろしくお願いします。

宮川 :こんにちは、どうも。

鹿島 :はじめまして、なんですが、私は1991年にF1日本グランプリが行なわれている鈴鹿サーキットのパドック、ピットレーンのところで宮川さんが素敵なサングラスをかけて颯爽と、ジャン・アレジと一緒に歩いていたのをお見かけしたのが初めてだったんですよ。

宮川 :ありがとうございます(笑)。

鹿島 :本当に、この人はもしかしてマネージメントの人じゃなくて、俳優かモデルさんじゃないかと取材陣の間でも色んな噂が飛び交っていたのを覚えています。1963年トリノ生まれで、先週までこの番組にご出演頂いた宮川秀之さんの息子さん。お母様がイタリア人。出会いのエピソードは素敵でしたよ。

宮川 :当時、イタリアにそういうカップルはいなかったんですよね、日本人とイタリア人という。だから私のように半分イタリア人で半分日本人という子供たちは珍しかったと思います。

鹿島 :お父さまがエグゼクティブプロデューサーをつとめた映画がいま公開中です。『ピンク・スバル』という映画なんですが、これは宮川マリオさんもプロデューサーです。いいですね、親子で一つの作品を作るという。

宮川 :そうですね。いまお父さんはトスカーナに住んでいるんですけど、そちらで小川和也監督と出会って話を聞いて、とてもポジティブで良いストーリーなのでなんとかこれをプロデュースしたいと。ただお父さんはトスカーナの農園でとても忙しかったんです。それで、僕と日本のプロデューサーに頼んだのです。「なんとかこの映画をリアルにして下さい、ちゃんと産まれるように頑張って下さい」と。お父さんの命令だからどうしてもね(笑) プロデューサーとしてお金を集めて予算を作ってパレスチナまで行ってきました。

鹿島 :私も映画は観させて頂いたんですが、イスラエルとパレスチナの境界に実在する、なんとクルマ泥棒がたくさんいる街。そこである日盗まれた新車のスバルを色んな人達が協力しながら探していく、そこに人間模様だとか色んなドラマがあるという、ちょっとコメディタッチの素敵なヒューマンドラマでしたね。

宮川 :コメディなんですけど、リアリスティックな映画です。本当にトルカレムというパレスチナの街にはクルマ泥棒がまだいるんですよね。その周りで産まれてくるストーリーなんですけど、非常にポジティブです。イスラエルとパレスチナの人達が本当に一緒に生活ができるのか、と思いながら行ってみたんですけど、同じ人間同士、文化が違っても とにかくピースフルでした。一緒に仕事もして、生活もしています。

鹿島 :まだ公開中です。すごく政治的な話をさせて頂きますと、よくあのエリアであんなに自由に撮影ができたなっていうことに驚きました。

宮川 :そうですね。イスラエルというと“爆弾”とかそういうイメージがありますけど、実際にはイスラエルやパレスチナには毎日普通の生活をしている人間がたくさんいて、みんな泣いたり笑ったり結婚したり、子供を産んだり。普通の生活が流れています。その中では笑えることも起こるし、我々のスタッフもパレスチナ人やイスラエル人や日本人、イタリア人にブラジル人というミックスなスタッフでした。みんな仲良く仕事ができました。人間というのはまだまだ仲良く生活できるんだと思います。

鹿島 :クルマ好きにはたまりませんし、映画好きはもちろんですし、あとは本当に人間のあるべき姿や優しさなど色んな要素も入っています。みなさんにもぜひ観て頂きたいと思います。

宮川 :日本のみなさんが観てくれると非常に嬉しいです。

鹿島 :「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2011」で、審査員賞と記者賞の2冠を受賞しています。ぜひみなさんチェックして下さい。


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小林可夢偉の魅力