Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

日本の道は素晴らしい
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :曲の間、私が持っている80年式のオートバイの話をしていたんですけど、よく“3000台限定だった”っていうことをご存じでしたね。

宮沢 :KATANAっていうバイクでしょ。suzukiですよね。もうあの形とネーミング、コンセプト。本当に“日本”っていう感じがして、子供心にものすごくシビれて、切り抜きを下敷きに入れたりしていましたね。

鹿島 :へえ〜!

宮沢 :いまでも欲しいバイクです。

鹿島 :あれで結局、世界に切り込んでいって、80年代にアメリカでスーパーバイク選手権などで話題になったんですよね。しかしこういう話を、THE BOOMのニューシングル『暁月夜〜あかつきづくよ〜 feat. 石川さゆり』のあとに聞くと、すごく和の話しをしているようでハマりますね。

宮沢 :うん。やっぱり僕らって、乗り物もそうだし音楽もそうですけど、いままでは外のモノ、西洋のモノに憧れて、それをなんとか自分たちのモノにしたいと思っていましたよね。戦後ずっとそうだったと思うんですよね。でもやっぱりこれからはもう一歩進めて、日本も元気がないですし、もっと自分の足元を見つめてやるべきだなと思います。僕ら音楽家も、どちらかというと日本の伝統的な歌謡曲とか演歌のカウンターでポップスやロックが発展してきた歴史がありますよね。でもそうじゃなくてもっと融合しよう、刺激し合おうよというのがこれからのメッセージだと思うんですよね。だからさっき話に出たKATANAなんて、あの時代にもうそういうことをコンセプトとしてやっているっていうのは、子供心にシビれた記憶がありますね。

鹿島 :実際にデザイナーはハンス・ムートというドイツ人でしたもんね。

宮沢 :そこがやっぱり面白いところですよね。彼にとっても日本というものが新鮮だったんだろうし、西洋のモノ、外国のモノは格好よくて俺たちはそうじゃないみたいな、そういう卑下する文化がありますよね。でもそうじゃなくて堂々と日本を歌い、日本をアピールするっていうのが健全だと思うんですけど。

鹿島 :宮沢さんは世界各国、色んなところを行かれていますからものすごく説得力がありますよね。

宮沢 :そんなに知らないです、本当に音楽が好きな場所しか知らないですけど。

鹿島 :色んな国に行かれて、色んなことを感じられていると思うんですけど、クルマやドライブ、道路事情という切り口で考えて印象に残っているところはありますか。

宮沢 :どこを走っても、日本の道は素晴らしいっていう結論に達しますね。

鹿島 :フフフ。

宮沢 :特に高速道路とか。外国に行くとクルマになるべく乗ろうとするんですよ。レンタカーを借りるんですよね。そして知らない道を走るんですけど、なぜならばそうするとその国の暮らしもよく見える。運転してると気性とかよく分るじゃないですか。でもどこの道を走っても日本の道は素晴らしいな〜っていうことを思いますね。

鹿島 :逆に、一番大変だったのってどこですか。

宮沢 :自分で運転はしていないんですが、ロシアのサハリン。もうクレーターみたいな穴が道にいっぱいあいていまして、そこに水が溜っちゃっていて。まあ釣りに行ったんですけどね(笑) もう普通の四駆でも壊れちゃうくらいの。そこはランドクルーザーは人気なんですね。やっぱりランドクルーザーはガンガン行けるんですよね。だから日本のクルマってすごいんだなーって。だからどこに行っても日本ってすごいなって思うことが多いですね。

鹿島 :よく外国から日本に来られた方が、高速道路に乗ってビックリするっていうパターンは、私は何度も実体験で遭遇しているんですけど、ものすごく綺麗ですよね。でも言われないと気づかないですよね。

宮沢 :だから移動に関しても、海外のコンサートでバスで移動しなきゃいけないところも、どうしてこれだけの距離しかないのにこんなに時間が掛かるんだろうと思って、実際に乗ってみると、なるほどと。やっぱり道の状況がよくないので休憩も入れなきゃいけないし。そう考えると日本は一般道だって世界に誇る道ですよね。

鹿島 :確かに。ところでいまは色んな新しいタイプのクルマが世の中に登場してきまして、ハイブリッドカーの時代から徐々に電気自動車ですとか、そっちの方向にシフトしている雰囲気があります。宮沢さんは、クルマとバイクと自転車好きとして、このあたりの新しい乗り物についてはどんな思いを持ってらっしゃいますか。

宮沢 :僕が好きなブラジルなんかでは、バイオエタノールを使ったクルマ。僕が行きはじめた頃だから、20年以上前からアルコールで動くクルマは走っていたと思うんですよ。色んな国によって事情が違うと思うんですけど、ブラジルの場合は広大な土地があって、そこでバイオエタノールに使う植物をたくさん栽培することが出来るのでとても合っているんですよね。日本の場合はこれだけ狭い国土でクルマも多い中でどれが一番日本にふさわしいのか、みたいなコンセプトをすごく期待しています。いまのところはもしかしたら電気が現実的なのかも知れないし、新しいコンセプトが出てくるかも知れないし、とにかくみなさんの想いが凝縮された最初のクルマっていうのは魅力的ですよね。

鹿島 :話が尽きませんね。





空から見たアマゾンに思う
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :曲の間にバイオフューエルの話をしていましたら、宮沢さんは飛行機でアマゾンに行かれたことがあるという。

宮沢 :アマゾンで歌うチャンスがあって、その時にセスナに乗りまして、アマゾンって言っても広いんですけど、椰子系の植物で燃料を作るための畑を見たんです。ものすごく広大な敷地にきれいに植えてあって、ちょっと複雑な気持ちになりました。自然環境に良いって言われているんだけど、このアマゾンを切り開いて作らなきゃいけないのかなっていう疑問符が浮かんだのは事実ですよね。でも新しい技術が生まれる時っていうのは、みなさんは本当に色んなことを考えてやられるんでしょうから、それだけが真実じゃないのかも知れない。僕が見た光景っていうのは全てじゃない気がするんですけど、だから自然に良いっていうことを歌うために、自然をちょっと犠牲にしているっていうのは一番良くないので、これからはやっぱり日本にふさわしい燃料っていうのをとっても期待していますね。

鹿島 :やっぱり見てこられている方は、本当にお話がすごいです。そんな宮沢さんは、4月23日スタートの全国ツアー『THE BOOM Live Tour 2011 よっちゃばれ』、これは可能な限り自転車でまわるっていう結論ですよね(笑)。

宮沢 :どのくらい自転車で行けるんだろうっていう。ぼくも自転車は始めたばっかりなので分らないんですよ、自分の限界が。

鹿島 :アハハ!

宮沢 :だから、ちょっと怖いなと思いながら。でも持てるところは自転車を持っていこうかなと。

鹿島 :3月30日にはニューアルバム『よっちゃばれ』もリリースされます。本当に一番お忙しい時期に2週に渡ってありがとうございました。

宮沢 :楽しかったです。

鹿島 :本当ですか?

宮沢 :ええ。またぜひ。こんなに趣味の話をいっぱいさせてもらって恐縮で、楽しかったです。

鹿島 :いままで公開されていない話が満載でしたよね。

宮沢 :かも知れないですね。

鹿島 :本当にありがとうございました。

宮沢 :ありがとうございました。






今週は、旅と、日本と、
クルマを愛してやまないアーティスト、
THE BOOMの宮沢和史さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストをお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




back page home