Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

カースタントをこなすスーパーレディー

(2月13日放送)
尾台あけみ

尾台あけみ
(おだい あけみ)

18歳から筑波サーキット・富士スピードウェイでレース活動を行い、スポーツ紙やテレビ等で話題に。その後、映像の中での車の演出に興味を持ち、カースタントの世界に入る。現在は、LADY-Xの代表として、映画・ドラマのカーコーディネイトを手掛けているが、自らも劇中でのカーアクションを担当。一方で、西麻布の隠れ家的な料亭「京料理OCHA-YA 光仙 西麻布店」の女将を務める等、幅広く活動している。

■LADY-X http://www.lady-x1.com/
■京料理 OCHA-YA 光仙 西麻布店 http://www.kosen1008.jp/
■プロフェッショナルカースタント・ラッキー所属
■映画撮影車両協会役員
■日本クラシックカー協会役員
■TEAM TOM'S会員

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、映画やテレビ、CMのカーアクションのコーディネート、カースタントを行なう会社、LADY-Xの代表で、自らもスタントをこなすスーパーレディー尾台あけみさんをお迎えします。じっくりとお楽しみ下さい。

レースの世界から、カーアクションへ
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鹿島 :今週のゲストは、映画やテレビ、CMのカーアクションのコーディネート、カースタントを行なう会社、LADY-Xの代表で自らもスタントをこなすスーパーレディー、尾台あけみさんです。よろしくお願いします。

尾台 :はじめまして、LADY-Xの尾台あけみです。よろしくお願いします。

鹿島 :実は先日ゲストで来て頂いた、映画コメンテーターのLiLiCoさんのご紹介です。LiLiCoさんには映画に登場するクルマやクルマの絡んだ映画のお話しを聞いたんですけど、その時に「映画やテレビの中でカースタントを自らやって、そのコーディネート、クルマの準備もやるすごい人がいます」ということでご紹介頂きました。元々は18歳でレースデビューをされたそうなんですが、女性のレースドライバーって当時も今も少ないですよね。

尾台 :そうですね。

鹿島 :私はたまたま1995年にフォーミュラ・トヨタというレースにデビューした時に、三原じゅん子さんとチームメイトだったんですけど、あの頃は三原じゅん子さん以外に1人か2人いらっしゃったかなというくらい。1990年代中盤でそういう状況だったんですけど、尾台あけみさんが18歳の頃って全くいなかったんじゃないですか。

尾台 :そうですね。でもレディースカップというのが筑波で行なわれていまして、5人くらいはエントリーしていましたね。

鹿島 :じゃあその中で最速?

尾台 :いえ、そうはいかなかったんです。みなさんやっぱりクルマをかなりお金をかけられていて、私は自分でいじってやっていましたので、いつもペケでした。

鹿島 :ご自分でメンテナンス、要するにレーシングカーのメンテもご自分でやられていたということですか。

尾台 :お金が無かったので、自分の家のベランダで兄とともにチェーンブロックでエンジンを載せ替えました。その時はスターレットのSRっていうのが買いたくて、でも高かったのでSTを買いまして、1000ccのエンジンをカローラの1200のエンジンに積み替えたりして、自分でやりました。

鹿島 :筋金入りという感じですね。我々はレーシングカートの時代、エンジンが小さくて男の子だったら片手で持てるくらいのエンジンなんですけどね、あれの載せ替えはやりましたけどね。

尾台 :フフ。

鹿島 :そういうレーシングカーの1000cc以上のエンジンをチェーンブロックを使って自分でやるなんてことは経験していないですよ。なんか憧れます。しかもお庭でっていうのがすごいですね。

尾台 :やはり兄がクルマが好きだったので。それでベランダのところにかけて、一生懸命やっていましたね。

鹿島 :ベランダのところにかけて(笑) よく重量的に大丈夫でしたね。

尾台 :大丈夫でした。実家がお寺だったので、そういうところはすごく恵まれていました(笑)。

鹿島 :でも、ご実家のご理解があったんですね。

尾台 :うちの父も、お寺なのに昔からすごくクルマが好きで、日本にクルマが役所くらいにしかない時代にクルマを買っていましたね。

鹿島 :ある意味、クルマの方向に行った最大のきっかけはお父様の影響と。

尾台 :そうです。父の影響です。

鹿島 :その後、カースタントの世界に入られるわけですが、これはどういう理由があったんですか。

尾台 :最初はレースをしていたんですよ。そうしたら、トムスの館さん(現会長)に「レースには才能が必要で、お金があるっていうのも才能の一つだよ」って言われまして、私は無いなと思いまして(笑) でもどうしてもクルマから離れられなくて・・・カーアクションの世界に自分からお願いして入りました。

鹿島 :カーアクションの世界に入るといっても、やり方が分らないといいますか、当時はオーディションとか募集がされていたような状況だったんですか。

尾台 :いえ、走っているカースタント屋さんのクルマを追いかけていってドアを叩きました(笑)。

鹿島 :へえ〜! 弟子入りさせて下さい、という状態ですか。すぐにOKが出たんですか?

尾台 :はい、出ました。

鹿島 :それからどれくらい修行をされて、初めてのカースタントをやられたんですか。

尾台 :カースタント自体は、私は何チームか回っていますので、そのチームごとに結構やらせて頂きましたね。

鹿島 :数ヶ月でデビュー。

尾台 :はい、自分で言うのもなんですが、腕はいいので(笑)。

鹿島 :レースをやってらっしゃったということですから、そうですよね。ところで、基本的にこれだけはできなきゃいけないという決まりはありますか。例えばサイドブレーキを引いてサイドターンで決められた場所に滑り込んでいくですとか、片輪走行が10メートル以上できなければいけないとか、基本的なルールは。

尾台 :それは無いですね(笑)。私のスタントの師匠が、大友千秋と野呂真治という2人なんですが、この2人にずっと習っていればいつかはできると思いますが、なかなかそこまで達するのは難しいと思います。

鹿島 :いまカースタントデビューをした時の技やシーンを覚えていますか。

尾台 :覚えていますよ。あるテレビドラマのある女優さんの、クルマから降りてくる“足”でした(笑)。

鹿島 :アハハ! あ、そういうものも含まれるんですね。要はクルマを運転してきて停まってドアを開けて、ドアを開けて綺麗な足を降ろすという。

尾台 :そうです。でもその時にショックだったのが、その女優さんに「誰なのこの足!?」って言われました・・・。

鹿島 :それは「私よりキレイじゃないの」みたいな話ですか。

尾台 :そうじゃないです(笑)。


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