Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

ロードもスタントもこなすマルチライダー

(1月23日放送)
マルチライダー 佐野新世

マルチライダー 佐野新世
(さの しんよ)

21歳からオートバイのロードレースを始め、ダカールラリー、エクストリームスタント、スーパーモタードと様々なモータースポーツ経験を持つ異色なマルチライダー。その経験を生かし、メーカーのカタログやPV、映画での吹き替えライダー、雑誌でのインプレッションなども行なっている。スーパーモタードの発祥の地フランスの選手権にも毎年スポット参戦し活躍の場を広げている。

この1月からCSフジテレビoneで放映されている「TOYZ4MEN」に出演中で、プロデューサーでもある桐島ローランドとはダカールラリー繋がりの友人。共にカートや4輪のレースに参戦するなど、2輪以外のモータースポーツでも活動中。座右の銘は”継続は力なり”、”有言実行”。

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない各界の有名人をゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、オートバイのロードレースから、パリダカ、エクストリーム、スタントまでこなすマルチライダー、佐野新世さんをお迎えします。じっくりとお楽しみ下さい。

フランスではレースに歴史を感じる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :今週のゲストはマルチライダーの佐野新世さんです。よろしくお願いします。

佐野 :よろしくお願いします。

鹿島 :この番組にしょっちゅう来て頂いている友人のフォトグラファー、桐島ローランドさんにご紹介してもらったんですけど、佐野新世さんといえばある意味、異色のマルチライダーとして業界では知らない人がいません。元々はロードレースを97年からやられていて、2001年からはスーパーモタード、2003年にはパリダカに出て、さらに2004年からはスーパーモタードのフランス選手権に日本人として初めて出場。今日ラジオをお聴きの皆さんは、“スーパーモタード”と言われてもどんなものか、なかなか分からない方もいらっしゃると思います。紹介して頂けますか。

佐野 :歴史的な話で行きますと、元々アメリカで“スーパーバイカーズ”というのがあったんですね、1970年代の後半から80年代に。それがフランスに行って、“スーパーモタード”という名前になったんです。スーパーバイカーズという名前は番組名だったので使えなかったんですね。

鹿島 :なるほど!

佐野 :どういう内容かというと、異種格闘技のバイクレースです。ロードとオフロードバイク、ダートラのどれが一番速いのかという競技なんです。だからアスファルトもあればジャンプもあって、ダートのカチカチの路面もあってという、いわばハイブリッドのコースと言っていいかも知れません。

鹿島 :バイクの乗り方も、普通に街で見かけるようなタンクを足で挟むような乗り方ではなくて、左に曲がるときには左足を出し、右に曲がるときはもう一方の足を出すという、全身を使ったもの。ちょっとモトクロスっぽいんですけど、でもサーキットみたいなところも走るというちょっと変わった競技ですよね。

佐野 :面白いのは、スタイルに決まりがないんですよ。

鹿島 :何でもありなんですね。

佐野 :僕は全日本に出ているんですけど、ハングオン、ロードのスタイルでヒザを擦って走る人もいれば、モトクロスみたいな乗り方をする人もいるし、昔ながらのリーン・ウィズで乗る人もいます。

鹿島 :さっき私が言ったような、いわゆるきちっと座ったような乗り方もあると。

佐野 :はい。なんでもありですね。僕自身は元々、ロードの草レースから始まって、そこからエクストリームスタントという競技に。

鹿島 :これはウィリーをしたり、ウィリーの逆の、フロントブレーキを急にかけてジャックナイフ、フロントのタイヤだけで立っている状態になって、さらに進む速度をコントロールしたりとか。

佐野 :そうですね。60メートルくらい走ったり。そういうのがあるんですけど、それに使ったのがスーパーモタードと同じ車両だったんですよ。車両がモトクロスの形をしていて、前後がブロックのタイヤじゃなくてツルツルのロードタイヤなんですよ。それを履かせるとスーパーモタード仕様っていう風になるんですね。それはスタントもやりやすくて、スーパーモタードも出来るという。一石二鳥というか欲張りな人にはもってこいなバイクです。

鹿島 :スーパーモタードのフランスの選手権に日本人として初めて佐野さんが出られたわけですけど、フランスにおける位置づけってどういうところなんですか。例えばライダーのステータスとか人気の具合とか、盛り上がり具合とか。

佐野 :フランスはモータースポーツに関しては僕の中では一番の国だと思っていて、テレビをつければモータースポーツがやっているし。僕がスーパーモタードのフランス選手権に出るときはル・マンにいるんですよ。

鹿島 :世界でも有名な24時間耐久レース、ル・マン24時間耐久レースが行なわれるサルテですか?

佐野 :そうですね。

鹿島 :いいですね〜。あのレースは、一般公道をサーキットとして使うという、なかなか日本ではあり得ないことなんですが、やっぱり街の雰囲気がモーターレーシングを愛しているという雰囲気でいっぱいですか。

佐野 :やっぱり道を封鎖しちゃうわけですから、日本だったら怒っちゃいますよね。だけど向こうは歴史として何十年もやっている競技ですから、ル・マン24時間があればみんながお祭り騒ぎで盛り上がります。隣の家の人が「ル・マン観に行こう」みたいな感じで一緒に観に行ったりしますからね。

鹿島 :むしろお祭り騒ぎというか、ル・マン24時間というレース自体があの界隈の本当に意味でのお祭りになっているってことですよね。

佐野 :そうですね。本当に“歴史”ですよね。


next page
リビアの砂丘で危機一髪