Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

日本で育った二人に期待
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鹿島 :ところで気になるところですと、日本期待の小林可夢偉選手。今年はザウバーというチームから出てるわけですけど、4戦連続リタイアはちょっと残念でしたね。

高橋 :そうですね〜。ちょっと不運が重なっている部分が続いていますけど、まあ彼のミスということではないんですけど、マシンの信頼性、特に彼のマシンが積んでいるフェラーリエンジンはアロンソにもトラブルが出ていますし、ちょっと信頼性に難点があるんじゃないかっていう風に言われています。あとは不運なクラッシュ。こないだの中国ももらい事故ですよね、完全に。後ろからドーンと来てしまった。そういう不運な展開は、ヨーロッパラウンドでは完全に切り替えて走りきって欲しいと思います。

鹿島 :昨年、終盤に代役でトヨタのF1マシンを操った時には素晴らしい走りで、ヨーロッパのファンサイトの投票ですとか、ああいったものですごく上位に食い込んでいましたよね。今も小林可夢偉選手の評価は変わらないんですか。

高橋 :評価は変わらないと思います。ただ、このまま続いちゃうと、F1の世界は流れが速いですからね、忘れさられてしまう可能性がありますから、やっぱりレース距離を走ってこそ、去年のアブダビもブラジルもそうでしたが、走りきった中に際立ったラップがいくつかあるっていうところで光った選手なので、とにかくまずは完走を目指して、まず入賞するっていうところから初めて欲しいなと思いますね。

鹿島 :高橋さんがスーパーバイザーを務める雑誌でも、小林可夢偉選手とチームメイトのデ・ラ・ロサ選手の対談が載っていますけど、目は輝いていますよね。

高橋 :そうですね。すごく楽しみにしていた分、いまは2人ともガッカリしているかも知れないですけど、ヨーロッパに帰ったら良いレースもあると思いますし、引き続き注目して頂きたいと思いますね。

鹿島 :ちなみに小林可夢偉選手も、もちろん日本でフォーミュラ・トヨタをやって海外に飛び立った選手ですけど、チームメイトのデ・ラ・ロサ選手も、昔、90年代に。

高橋 :フォーミュラ・ニッポンの、確か97年のチャンピオン。GTもチャンピオンを獲っています。日本ではノバエンジニアリングとトムスでそれぞれ活躍した選手ですよね。

鹿島 :だからある意味、非常に日本人ドライバー、日本に縁のある。

高橋 :僕も個人的にも随分仲良くさせてもらいましたし、日本が長かったですから、そういう日本人のメンタリティも理解していますし、もうすでに38歳のベテランですから、良いチームメイトだと思いますよ。

鹿島 :ぜひちょっと、2人とも活躍して頂いてね。

高橋 :そうですね。

鹿島 :日本のサーキットで育った2人がF1の上位に食い込むというシーンを見たいものですね。

高橋 :見たいですね。

鹿島 :応援のしがいもありますよね。





今年のF1ドライバーの年収は?
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鹿島 :先日、アイスランドの火山噴火の影響で、かなりいろいろな所に影響が出たわけですけど、F1ドライバーやF1の関係者、あとはチームが持っている機材やマシンも次のレースに向けてなかなか運び出せなくて、困ったようですね。

高橋 :不幸中の幸いだったのが、中国グランプリの後、2つ週末を開けて次がスペイングランプリという。インターバルが開くレースだったおかげで、機材の遅れが多少あったことはなんとか吸収できるくらい、最小限のダメージで済んだみたいです。一方で、人員の方の移動も大変みなさん苦労されたみたいですけど、我々は日本だから帰ってくるのになんの影響もなかったんですけど、ヨーロッパの空港は中国グランプリのレースの週末からずっと閉まっていた状態で、そんな中でも一番乗りで帰ったのは、バーニー・エクレストンだったみたいですけどね(笑)。

鹿島 :はあー、やっぱりF1を牛耳っているぐらいの方から、色んな手で帰ったんでしょうね。

高橋 :やはり、金に糸目をつけなければ帰る術はあるんだなっていうのが、よく分かりますよね。

鹿島 :僕自身も、ドイツに行けなかったんですけどね。飛行機が乱れまして。空港に行った知人から聞きますと、簡易ベッドがフランクフルト空港に並んでたりですとか、ファストフードを4日も5日も食べ続けてもう疲れ切っている方ですとか、実際色んな話が出てきまして、そんな中、F1ドライバーが生まれて初めてじゃないですけど、大人になって初めてエコノミークラスに乗って帰った人が5人くらいいるっていう記事を、スポーツ新聞で見てちょっとショックだったんですけどね(笑)。

高橋 :そうですか(笑)。

鹿島 :アロンソもいたという話でしたよ。

高橋 :アロンソがエコノミークラスに乗っているのは見てみたかったですね。

鹿島 :目撃証言によりますとね、ええ。

高橋 :まあ色んなことで融通が利かなかったんでしょうけれども、でも本当に影響を受けられた方は大変だったと思いますね。

鹿島 :ところで、そんなお金がらみの話も出ましたけど、どうなんでしょう、ここ数年はかなりいろいろなモノの値段が、それこそジーパンから食料品、もっと高級なものにいたるまでだいぶ安くなって来ている傾向が世界的にあるわけですけど、今年あたりの大体のトップドライバー、トップ3〜トップ6くらいの方の年収っていくらくらいになっているんでしょう。

高橋 :やはり、格差が大きくなっているなっていう印象があります。トップチームは使っているお金を節約しているといっても、ドライバーのギャラをケチったりっていうレベルではないようですね。例えばフェラーリとかマクラーレンは、しっかりドライバーも稼いでいると思います。ゆうに二桁億円は稼いでいるはずです。やはりフェラーリのアロンソですとか、マクラーレンのハミルトン、ジェンソン・バトンあたりはかなり高額なギャラをもらっているはずです。

鹿島 :1レースあたり、5000万から8000万くらい。

高橋 :そうですね(笑)。

鹿島 :まあ、明らかにならないんですけどね、なかなか。

高橋 :チームの契約金以外にも、パーソナルスポンサーだったり自身のノベルティグッズの売り上げだったり、いろいろと収入の道はあるみたいですから、単純な計算はできないですね。

鹿島 :まだまだ、スポーツの中では1戦あたりのギャランティがかなり高い方ではありますよね。

高橋 :高い方ではありますけれども、やはり下位チームのドライバーはほとんど契約金無しで乗ってるドライバーもいますし、むしろスポンサーの支度金つきで乗っているドライバーもいますから、プラス何十億円からマイナス何千万円まで様々だと思います。

鹿島 :まあ現実問題、若手のドライバーで、お父さんがスポンサーだったり(笑) まあF1に行くとそこまではないかも知れないですけど、ずっと応援してくれた企業が、F1に乗るためにお金を用意してっていうのが現実問題ありますよね。

高橋 :そうですね。今年なんかでいうと、ロシアは国家規模のプロジェクトでペドロフっていうドライバーをルノーに乗せて、車体には“ラダ”って張ってみたりとか。そういう色んなケースがあるので一概には言えないですけど、でも全体的に見るとデフレ傾向はあるのかと思いますね。

鹿島 :色んな背景もありながらF1は続いていっていますけど、ところで、いろいろなものが最近発行されていまして、まずは4月に発売されましたこちらをご紹介して頂けますか。

高橋 :はい。『グランプリカー名車列伝』です。これは『F1速報』の携帯サイトで連載していたコラムをですね、当社の豊富な写真アーカイブとともに詳しく、各年代のF1マシンを1台1台解説すると。そのVOL.1が発売されております。

鹿島 :かなり懐かしいものもありますね。1970年代のフェラーリですとか、ニキ・ラウダとか・・・。

高橋 :そうですね。この本の第1特集はアイルトン・セナ。今年で生誕50周年のアイルトン・セナなんですけど、彼が乗った11台のF1マシンをメイン特集にお届けしていますので、トールマンから最後のウィリアムズまで全網羅という形になっています。

鹿島 :ぜひ皆さんもこれをお手にとって頂きたいと思います。それから『F1速報プラス』、こちらはもう発売になっていまして。

高橋 :発売になりました。

鹿島 :先ほどもちょっとお話ししましたが、小林可夢偉選手と、デ・ラ・ロサ選手のチームメイト対談ですとか、あとはメインは、最新のF1マシンの秘密。

高橋 :色々と、見た感じよりもさらに細かく見ていくと、各チーム技術的なトライがあったり、色んなアプローチがあったり、細かくその辺を解説しています。ちょうど中国グランプリからスペイングランプリまで間が開きますので、こういう雑誌をちょっと見て頂いて、インターバルを楽しんで頂ければと思って作りました。

鹿島 :そして来週のスペイングランプリが終わった後、木曜日には『F1速報』が発売されると。

高橋 :そうですね。これはいつもの速報誌ですので。

鹿島 :非常にお忙しい中ありがとうございました。

高橋 :とんでもございません。

鹿島 :またぜひ、お越し頂いて最新情報を教えて頂きたいと思います。

高橋 :お呼び頂ければと思います。






今週は、日本を代表するF1雑誌『F1速報』、
『月刊F1レーシング』の元編集長で、
現在はスーパーバイザーの高橋浩司さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストをお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




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