Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

レーサーでヴォーカリスト  異色のスーパーマン

(8月16日放送)
吉本 大樹

吉本 大樹

(レーサー名 : HIROKI YOSHIMOTO)
(アーティスト名:DAIKI YOSHIMOTO)

幼少時代をオーストラリアで過ごし、10代の頃にレーシングドライバーとしてのキャリアをスタート。

一方で、徳永暁人、大田紳一郎と出会い、もう一つの夢である音楽の世界にも参戦、「doa」のヴォーカルとしてアーティスト活動を行う。

F1に次ぐカテゴリー「GP2」シリーズに参戦していた他、現在は「スーパーGT」等で活躍中。

時速300kmの世界で生きる“レーシングドライバー”ならではの目線で描かれる歌詞と、どこか包容力のあるヴォーカリストとしてのスタイルに定評がある。

http://www.hiroki-yoshimoto.com

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、レーシングドライバーとして活躍する一方で、doaのヴォーカルとして音楽活動も行う吉本大樹さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


80度の車内で奮闘
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鹿島 :今週のゲストは、吉本大樹(ひろき)さんです。よろしくお願いします。

吉本 :よろしくお願いします。お久しぶりです。

鹿島 :お久しぶりですけど、サーキットではよくすれ違いますよね。

吉本 :そうですよね。

鹿島 :でもゲストに来てもらったのは2005年の3月以来。

吉本 :GP2の開幕戦の前ですね、たぶん。

鹿島 :F1まであとワンステップの、世界中を駆け巡るクラスにこれから、という時だったんですよね。月日が経つのは早いですね。

吉本 :そうですね。

鹿島 :ところで、レーサーとしてもご活躍ですけど、doaのヴォーカルとしても活動されていて、その場合は吉本大樹(だいき)さんになるんですよね。

吉本 :漢字は一緒なんですよね。

鹿島 :これはやっぱり、モードを切り替えるためですか。

吉本 :そうですね。何かね、やっぱり自分の中で、同じ人間が出来ることじゃないって思ったんでしょうね、その時に。やっぱり分けたいっていう意識があったんだと思います。だから両方、同じ人間なんですけど、同じキャラクターがやるって、どっちつかずに見えるのが嫌だったので、両方真剣にやるっていう意味で、ちゃんとしたキャラクターを。キャラクターっていうか名前だけでも作りたかったんですよね。

鹿島 :フォーミュラ・トヨタに出られていた頃から、よくサーキットでそのアグレッシブな走りを見ていましたが、今シーズンは、日本では非常に人気があってお客さんが大体3万人から5万人くらいが訪れるスーパーGTに出て、マレーシアでは最後尾から優勝。そして先日SUGOで行われたレースでは2位。なかなか好調ですよね。

吉本 :マレーシア行ったら、加藤さんがいいアタックしてくれてポールが取れたのに、ちょっとウェイトの搭載の仕方の、認識不一致の問題で、まあグレーな部分やったんですけどペナルティを受けて。俺は何でこんなに流れが悪いのかなって思ったんですけどね。ちょっとそこは色々と戦略を練ったりだとかして、加藤さんが前半めちゃめちゃ頑張ってくれて、それで勝てましたね。ミラクルですね、本当に。

鹿島 :マレーシアは僕も行っていましたけど、本当に暑いじゃないですか、蒸し暑くて。ゴールしてインタビューが終わった後にちょっと会いましたけど、全身汗だくでしたね。

吉本 :もう止まんなかったです。クールスーツもちゃんと動いていたんですけど、ドリンクも無くなってしまって、クルマの中ってマレーシアは80度近くになるんですよ。

鹿島 :フフフ。

吉本 :その中でスーツ着て、ちゃんとヘルメットを被って。基本的にヘルメットを被っている時点で頭の中は湿度が100%になるじゃないですか。スーツも着ているしアンダーウェアも着ているし。もうめちゃめちゃ暑くなって。脱水症状寸前くらいで終わったんですけどね。最後の2〜3周は手が痺れてきて、ああ〜ヤバいなと。でもペースを落とさず走れたので。でも暑かったですね。

鹿島 :でも、優勝のチェッカーですから良かったでしょうけど、そういうモチベーションがないと、マレーシアあたりはちょっと最後の方はきついですよね。

吉本 :そうですね。

鹿島 :ところで、今ちょうど真夏ですけど、海に行った時に、駐車場にドアを密閉した状態でクルマを駐めておくと、ものすごく暑くなるじゃないですか。

吉本 :はいはい。

鹿島 :要はあの状態で、ステアリングを握って分厚いレーシングスーツを着て、ハンドルやブレーキを。

吉本 :運動しているわけですからね。

鹿島 :運動しているわけですけど、何か暑さ対策みたいなものってやってます?

吉本 :やっぱり、例えばマレーシアなんかだったら、特に東南アジアに行くと室内のクーラーがすごいんですよ。だから僕はそのクーラーを切って、体が冷えすぎないように慣らして、あとは水分をゴクゴク飲むんじゃなくて、ずっとペットボトルを手に持って、水でいいんですけど、水をずっと口に含んでいます。あとは、前日は加藤さんと一緒にサウナに行って、スチームサウナの中でしばらくいて、そこで2人で裸でスクワットしたりとか(笑)。

鹿島 :フフフ…、まあシミュレーションみたいな感じですかね。

吉本 :僕もGTのレースってあんまり出たことがなくて、2004年にヴィーマックで出さしてもらって。それで鈴鹿1000kmは毎年出させてもらっていますけど、こうやって連続して出るのは本当に久しぶりなので、暑さ対策っていう部分はあんまりしていなかったんですね。

鹿島 :ところで、来週の土日には鈴鹿サーキットでまた真夏の戦いが行われます。これは700kmを2人か3人のドライバーで交代しながら走るっていうレースなんですけど、もう一つ日本で行われているスーパー耐久という耐久レースにも出られています。こちらも耐久ですから、なんか今シーズンはちょっと今までと路線が違って、色んなことを我慢したりとか、速さもありながらグッとこらえてみたいな大人の戦いが続いていますね。

吉本 :今までフォーミュラカーを走っていて、GP2だったりフォーミュラ・ニッポン、まあフォーミュラ・ニッポンはそんなに結果は出していないですけど、本当に“行って来い”じゃないですか。行ったら自分が全責任を負って、自分の戦いというか喧嘩というか、そんなレースですけど、GTとかスーパー耐久っていうのはもちろん速さもいるけど、頭を使って、チーム内で他のドライバーと争ったらチームとしての機能が働かないし。そういう意味では鹿島さんが言われたように、大人なレースですよね。だからちょっとずつ僕もまあ、実際に大人になってきたかなと思うのでちょうどいい感じです。

鹿島 :この辺の背景にあるものを今日たまたまラジオで聴かれた方は、そういう視点でレースをテレビで観たり、夏休みですから鈴鹿に行かれてもいいですけど、観てみるとまたちょっと違った雰囲気で観られるかも知れませんね。




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