Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

“墨の魔術師”はスーパーカーセレブ

(7月26日放送)
金田石城

金田石城

(かねだせきじょう)

*出身地:千葉県 
*生年月日:1941年7月10日
*血液型:O型
*身長:163 cm
*体重: 60kg

全日本書道芸術院理事長
全日本書法教育学会理事長
日本墨アート協会会長
全日本書道芸術協会会長

墨の魔術師と呼ばれ、東洋の伝統的書法である“墨”芸術の書を基盤とし、最もそれを現代的に表現する日本でも唯一の作家である。

その高い感性は、書・画・陶芸・きもの・写真・文筆とマルチ作家としての異彩を放っている。野趣に富み豪放大胆な表現力は、海外で最も東洋人としての存在感があると認知されている。

映画“天と地と”他、近年では「蒼き狼・地果て海尽きるまで」「椿三十郎」などのタイトルを手がける。また、きものでは、ヨーロッパの代表的ファッションコンペティション「エキスポ・インターナショナル」にて金の林檎賞を受賞した。

スーパーカーマニアとしても知られ、カウンタック等を経て、現在はフェラーリ328、ポルシェ・ボクスターを所有する。

■公式サイト:http://www.sekijyokaneda.com/

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、墨の魔術師と呼ばれる一方で、スーパーカーマニアとしても知られる、書道家の金田石城さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


クルマさんありがとう
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鹿島 :今週のゲストは、書道家の金田石城さんです。よろしくお願いします。

金田 :よろしくお願いします。

鹿島 :ものすごいクルマ好き、もう我々は到底、手の届かない雲の上の存在だという話を、側近の方から色々とお伺いしまして、ぜひこの番組にとお願いをしてお越し頂きました。本当にありがとうございます。

金田 :はい。

鹿島 :1941年生まれでいらっしゃいますが、クルマに惹かれた、いいなあと思った最初の体験はどういういったシチュエーションで?

金田 :僕が最初にクルマを買ったのは教習所ね。教習所へ通ったら、ディーラーのモーターショーがあると。それで行ったところにジャガーがあったんですよ。ワインのジャガーで、XJS。スポーツカーで。それで、これ買いたいと言ったら「半年先だ」って言うんですよ。そんなの半年なんて、素敵な女性に会った時に半年なんて待てないでしょ。

鹿島 :フフフ。

金田 :それで僕は、それを持ってくるんだったら買うからって契約して、そして買ったんですよ。

鹿島 :何日後くらいに届いたんですか。

金田 :もう1週間後くらいですよ。僕は時間を切ったから。ダメだったら諦めるし。

鹿島 :じゃあ頑張ったんですね、お店の方も。

金田 :そう。そうしているうちに、88年に日本に2台カウンタックが入ってきて、もうどうしてもドアつきの買いたいと。

鹿島 :上に開くんですよね。

金田 :ええ。ガルウィングで。色は白で中は赤。それで僕は300万円お金を持って行ったらね、「こんなんじゃダメだ」って言うんですよ。

鹿島 :手付金にならないと。

金田 :それで、ああそうと。その時はもう新車のジャガーが来ていたんですよ。じゃあ分かりましたって言って、これを置いて行きますってジャガーを置いて、お金も置いて、これならいいですかと。でも向こうも査定のしようがないのね、乗って半年のジャガーだから。しかもXJSで。それでも納得してくれて、帰ってきてすぐお金を振り込んで、それで入れたクルマがカウンタックの88年のクワトロバルボーレになる前のクルマだったんですね。それがスーパーカーの始まりなんですよ。

鹿島 :何人か、カウンタックが大好きで乗っているが知人がいますけど、わりと車庫入れですとか取り回しに苦労している知人が多いんですけど、全く問題は無いですか?

金田 :いや、買う時に、オートマチック無いの? って言ったんですよ(笑)。

鹿島 :フフフ。

金田 :ほとんど前しか見えないでしょ。外へ出てバックしたりするんで。だけど僕は常に、今でもそうなんだけど後ろって振り返らないタイプなんですよ。

鹿島 :アハハ!

金田 :後ろは関係ない。だから今でもバックの車庫入れは出来ないんですよ。

鹿島 :特に難しそうですもんね、カウンタックは。身を乗り出してドアの外から後ろを見ますもんね。

金田 :ええ。だからどうしてもっていう時はクルマ屋さんを呼んで、車庫入れしてもらうって感じで。だから大体その頃は、乗りますよって言って、クルマ屋さんに預けておいたのをインターまで乗ってきてもらって、乗って、帰る30分前になると代車持ってきて、僕は代車に乗って帰ってくるっていう。そういうクルマだったですね。

鹿島 :…本物のスーパーカーセレブの方は、乗り方が全然違いますね。本当に(笑)。

金田 :いやいや、そうじゃないんですけど。本当に出来ないからね。

鹿島 :いや、でもバックギアを一度も使っていないカウンタックかも知れませんね。もしかしたら。

金田 :ほとんど僕はバックをした記憶は無いですよね。だからどっかにツーリングに行くじゃないですか。そういう時は友達に、悪いけど回してくれるっていう感じで(笑)。

鹿島 :何台くらい乗り継いでらっしゃるんですか。

金田 :そうですね、今の記憶でいったら、20台は下ってないでしょう。

鹿島 :クルマを買いかえる前に、クルマの調子が悪くなったり機嫌が悪くなったりするような経験もされているんじゃないですか。クルマの方からアピールしてきたりとか。

金田 :そうですね、ありますね。やっぱり会話してくるからね。ある時ね、僕が下取りに出すポルシェだったんですけど、そこに花束を入れておいたんですよ。そしたらね、「先生、クルマの中に忘れものです」って言うんですよ。僕はクルマを下取りに出す時は、全部お花を入れて出すんですよ。

鹿島 :素敵ですね。

金田 :その花はとにかく会社へ持ってって飾って下さいよと。だからそのディーラーの人はびっくりしたわけですよ。慣れてる人は分かっているんですけど。やっぱり出す時は感謝して、クルマさんクルマさんありがとうっていう感じで。




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