Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

“チェンジ”するF1のオモテとウラ

(3月22日放送)
高橋浩司

高橋浩司

(たかはしこうじ)

「F1速報」「月刊F1レーシング」編集長を経て、両誌のスーパーバイザーへ。
90年代初頭から、国内外で様々なカテゴリーのモータースポーツの取材を担当、膨大な知識と軽妙な語り口調でコメンテーターとしての人気も高い。
2006年からはじまった東京お台場のビッグイベント「モータースポーツジャパン」の運営にも関わる。

1967年7月17日生。
北海道札幌市出身。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、F1開幕直前スペシャルです。日本を代表する二大F1雑誌『F1速報』『月刊F1レーシング 日本版』のスーパーバイザー、高橋浩司さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


今こそ、子供たちに夢を!
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鹿島 :今週のゲストは高橋浩司さんです。よろしくお願いします。

高橋 :よろしくお願いします。

鹿島 :先日はトヨタがモータースポーツ活動発表会をお台場にありますMEGA WEBで行いましたけど、新聞記者の方から、昨今の経済環境下でモータースポーツってどうなんでしょうかと、色んな質問が飛び交いました。高橋さん、正直、これまで無かったですよね、これだけの経済環境の中でのモータースポーツの開幕っていうの・・・僕の記憶の中にも無いんです。

高橋 :そうですね。僕らの先輩の方々は、「オイルショックの時に非常に似ている」ということをおっしゃる方が多いです。まあそういうことなのかなと思います。特に今は経済状況が悪いだけじゃなくて、世間の関心がCO2、環境問題の方に向いていて、どうしても自動車を使った競走というと目の敵にされがちな風潮がある。もちろんモータースポーツが悪いとは一概には言えない部分はあるんですけど、それを言い始めたらきりがないぐらいのことはあるので。ただ、モータースポーツが環境というか、エネルギー効率の技術に寄与してきた部分はかなりあるってことは知って欲しいですし、モータースポーツは確かにお金が掛かるスポーツですけど、これがやっぱり文化として成熟している欧米ではキチンと受け入れられておりますし、経済状況が悪いからといって、あっさりと辞めてしまうようなものではないっていうのは、欧米のほうがはっきり言って数十年進んでいるのかな、というのは実感していますね。

鹿島 :例えば、身近なスタッフがアメリカのデイトナにレースの取材に行ってきましたけど、ちょうど大統領が変わって色んなものを変えていこうっていうアメリカで、二十数万人がいつもの年と変わらず、むしろちょっと多かったっていう話があるくらいなんですけど、たくさんのお客さんがレースを応援していた姿を、帰国したそのスタッフから聞きましてね。いやあ文化になっているってこういうことなんだろうかと感じましたね。

高橋 :そうなんですよね。

鹿島 :先日、トヨタのモータースポーツ記者発表会で、レーシングドライバーの脇阪寿一選手が、記者さんからの「こういった環境下でモータースポーツに取り組むということをどう捉えていますか」という質問に、「経済状況は確かに悪いです。自分の周りにも影響を受けている人はたくさんいるし、自分自身も少なからず影響を受けています。ただ、じゃあクルマやレースが好きな子供たちに、今年や来年は夢を見るなとは言えないです。だから与えられた環境下で、精一杯、子供たちがクルマやレースは楽しいなと夢を持ち続けてもらえるような、努力を今年はするべきだ」という話をされていまして、とっても重い一言だなと思いましたね。

高橋 :寿一選手も、なんか軽いように見えて、かなり重い一言を放ってくれますよね(笑) そのとおりだと思います。




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テレビゲーム世代が台頭!?