Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

クルマと音楽、憧れを現実に

(12月21日放送)
稲垣潤一

稲垣潤一

(いながき じゅんいち)

1953年7月9日生/仙台市出身。
中学時代から本格的なバンド活動を始める。
高校卒業後、ライブハウス、ディスコ、米軍キャンプなど様々な場所でライブ活動をする中、ドラムを叩きながらのボーカルというスタイルで注目を浴び、1982年「雨のリグレット」でデビュー。
「ドラマティック・レイン」(1982)や「夏のクラクション」(1983)「クリスマスキャロルの頃には」(1992) 他、数々のヒット曲で日本を代表するAORシンガーとしての地位を確立。
コンサート回数も現在では2000本を超えている。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは、レース経験も豊富な、クルマを愛してやまないアーティスト、稲垣潤一さんをお迎えしてお送りします。じっくりお楽しみ下さい。


ジム・クラークとビートルズ
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鹿島 :今週のゲストは、クルマを愛するアーティスト、稲垣潤一さんです。

稲垣 :どうもお久しぶりです。よろしくお願いします。

鹿島 :2000年の7月以来。

稲垣 :ねえ。そんなに前になるんですね。

鹿島 :当時、アルテッツァを使ったレースに稲垣さんが出ていて、私もその時、2レース一緒に走らせさせて頂きまして・・・。

稲垣 :ですよね。

鹿島 :当時は、アルテッツァレースの話ですとか、岩城滉一さんと一緒にやられていたゴルフのレースの話、それからF3をテーマにした映画『愛はクロスオーバー』の撮影秘話ですとかをお伺いしたんですけど、改めましてクルマ好きで知られている稲垣潤一さんの免許取得の頃の思い出ですとか、そのあたりからお伺いしていきたいんですけど。

稲垣 :免許取得は、僕は結構遅くてね。22〜23歳くらいだったんですよ。ただクルマに興味を持ったのは小学生くらいの時からで、父親がクルマがちょっと好きだったもので家にいつもクルマの雑誌とかがあって、それをみていて。小学校6年か中学生くらいの時の自分のアイドル、ヒーローがジム・クラークだったんですよ。

鹿島 :渋いですね〜!

稲垣 :ビートルズの次がジム・クラークみたいな。ロータスのF1の、まあ知らない方も多いと思うんだけど、まあそうだな…スーパースターというか、セナ的なね、ジム・クラークはそんなアイドルだったんだけど。そのくらいクルマ好きで、モータースポーツにも関心があったんですけど免許取得っていうのは22〜23歳くらい。いつかはやっぱりレースっていう想いが強くって、それでデビューしてちょっとしてからゴルフのワンメイクレースに出るようになったというところなんですけどね。

鹿島 :なるほど。免許を取られた後、初めてご自分で手にした、あるいは乗ったクルマってどんなクルマだったんですか。

稲垣 :よく覚えています。たぶん47年式のカリーナのST。

鹿島 :カリーナST? 4ドアのセダンの?

稲垣 :そう(笑)。

鹿島 :でもスポーティなクルマですよね。

稲垣 :SUツインキャブですよね(笑) 僕、田舎が仙台なんですね。冬ってやっぱり寒いじゃないですか。だからチョークを引いてかけないとエンジンがかかんないっていう。今はチョークなんて無いじゃないですか。チョークを引っ張って、イグニッションスタートを入れてアクセルを踏んで、それも踏みすぎるとダメだし加減があるんですよ。それでやっとエンジンがかかって暖機運転、みたいな。

鹿島 :朝の儀式みたいな感じですね。

稲垣 :儀式みたいな。パッと走り出せない。当時のクルマは。

鹿島 :フロントにエンジンが載っかってまして、後ろのタイヤが駆動するというFRの本当にオーソドックスなスタイルで。当然マニュアル?

稲垣 :マニュアルです。もちろん。

鹿島 :仙台、雪が降った時とかは結構アグレッシブだったんじゃないですか。

稲垣 :面白かったですね。当時はまだスパイクタイヤがOKの時代だったんですね。それでスパイクタイヤを履かないと、いちいちチェーンするのも大変だったのでスパイクタイヤにしていましたけど、まあ雪道は雪道で楽しかったですね、色々。

鹿島 :わりとこう、ドリフト気味な走行とか?

稲垣 :ドリフト、そんなとこまではやってないですけど、雪道を普通のタイヤで走っている奴も結構いっぱいいたんですよ、当時。無謀なんですけど(笑)。

鹿島 :それすごいですね(笑)。

稲垣 :そういう奴らと一緒に、雪道をどうやって脱出するかとか。細い道に入っていくと雪が積もっちゃってて、そこに入っていくのはいいんだけど出て行くのが大変。でもあれはコツがあってね、出方があるんですよね。

鹿島 :あ、教えて頂けますか。

稲垣 :いや、そんな大した事じゃないんですよ。こうやって、だんだん出していくんですけどね。

鹿島 :あ、前後に?

稲垣 :前後に。少しずつ振り子のように、少しずつ振りを大きくしていくんですよ。それでその加重移動じゃないけど、タイミングでポっと前に出して行くわけ。そんなことで出したりなんかしてましたよ。

鹿島 :じゃあ、めったやたらにアクセルを踏むなんて、もってのほかですね。

稲垣 :もってのほかですよね。

鹿島 :それ、初めて聞きました。何度も雪道であるんですけど、そういう時は布をかぶせたり。

稲垣 :スタックしちゃうじゃないですか。布かぶせたりなんかするんだけど、それよりも、そうやってだんだんと振り幅を大きくしていって、せえのでスッと出していくっていうのが一番いいかも知れないですね。




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