Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

23歳と300日、煌きは加速する。
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鹿島 :さて、そんなブラジルグランプリだったんですが、ルイス・ハミルトンは23歳と300日、最年少のF1チャンピオン、実は10年以上に渡って色々と努力をされていまして、単なる天才ではないんですよね。

高橋 :はい。本当にカート時代からある程度、才能の煌きがあったというところで、知人を介して、今のマクラーレンのボス、ロン・デニスに見出されて、彼のサポートを受けながら、カートからF3、GP2というステップを踏んで、いわゆるマクラーレンの英才教育を受けてきた。今までにないようなタイプのドライバーなんですが、やはり子供の頃からそうやってトップチームの帝王学的なものを学んできた選手でもあるんですけれども、やはり人種の問題とかもあってね、色々な苦労をも同時に味わってきた選手だと思います。そういう選手がマクラーレンでF1デビューして、去年もチャンピオン争いに絡んだ。去年は果たせなかったんですけど、今年はこういう形でチャンピオンを獲得できたということはもう、非常に天才性のあるドライバーだと思いますし、色んなステップアップを踏む中で、色んな苦労とか壁とか挫折も体験してきているので、彼はこの後、シューマッハとかセナとか、そういうレベルのドライバーに成長していくんじゃないかなという風に、僕は見ているんですけど。

鹿島 :去年はチャンピオンを獲る可能性がありながら、最年少と騒がれ始めた頃に、ちょっと考えられないようなミスですとか、ピットの雰囲気でも、去年の日本グランプリでも感じましたけど、ちょっと表情がいつもよりも疲れているような顔に見えたりとかもあったんですけど、これだけ苦労して最終コーナーで掴み取ってチャンピオンですから、何かこう、新しい時代の幕開けとしては、彼を演出したって言いますか、苦労を超えた先にある何かの掴み方っていうのを、この年齢でゲットしてしまった恐ろしいスポーツマンだと思いますね。





新しい世代、新しいシステムへ!
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鹿島 :若手の台頭。これも今シーズンのひとつの特徴だったと思います。セバスチャン・ベッテルが21歳、中嶋一貴が23歳、ニコ・ロズベルグが23歳で、ネルソン・ピケJr.が23歳と。この23歳というのはルイス・ハミルトンを筆頭に。

高橋 :そうですね。この23歳は、いわゆる野球でいうところの松坂世代とか(笑)そういうひとつのジェネレーションの新たな才能の塊の世代になってますよね。

鹿島 :これからまた、ハミルトンに続いて抜け出てくるドライバーがきっと出てきますよね。

高橋 :ハミルトンがチャンピオンになりましたけれども、この辺の23歳ぐらいのドライバーというのは数年前にF3で戦ってきた、いわゆるもっと若い時代からずっとライバルでやってきた選手たちが、切磋琢磨して、いまこの位置にいる。まあハミルトンが一歩リードしましたけど、まだまだ、ニコロズ・ベルグですとかピケJr.、中嶋選手、みんなチャンスがあると思いますし、もっと若いベッテルなんかはね、今回のレースでハミルトンがチャンピオンを逃すんじゃないかっていうオーバーテイクを見せて、一躍有名になりましたけども、彼なんかも本当に才能溢れる若いドライバーですよね。

鹿島 :中嶋一貴は今年、フル参戦の初年度だったわけですけども、来年、同じウィリアムズ・トヨタでF1を戦うことが発表されていますし、来年あたりが正念場になるんじゃないですか。

高橋 :やはり今年、いくつかポイントも獲得しました。いいレースも随所にありましたけれども、なんていうんですかね、ドラマチックというほどの素晴らしい煌きっていうのは残念ながら見られなかったかなっていうのは、若干、外側で見ていて感じるところもありましたので、ただ彼はねばり強くやっていけばちゃんと平均点の高い成績を残せる選手だと思いますので、来年またチャンスをもらえたということで、大きな成果を来年は期待したいなと思いますね。

鹿島 :それから番組として特に応援しています、トヨタのF1チーム。今年はヤルノ・トゥルーリがランキング9位、ティモ・グロックが10位、コンストラクターズでは5位だったわけです。随所で速さもありましたし、今回も予選2番手からチャンピオン争いに絡むという活躍を見せてくれました。来年は期待していいですよね?

高橋 :もうこのまま、順位をもうワンランク上げて。ランキング5位ということは上にはフェラーリとマクラーレンがいて、BMWとルノーがいて、その次にトヨタということですから、もう1チームは何とか喰って、4位、3位という位置を狙って欲しいですね。そのための基礎としてやはり予選がポイントになると思うんですけど、今年はかなり進出も常連になってきたので、あとはレースディスタンスを上手くまとめるという方向で機能すれば、ルノーとかBMWと互角以上に渡り合えるようになってくるんじゃないかと思いますね。

鹿島 :期待したいと思います。F1はブラジルグランプリをもって2008年が閉幕しました。この後はオフシーズン、それから2009年が開幕するわけですけど、ほとんどトップチームを中心に、今年と同じようなドライバーラインナップでいくということでよろしいでしょうか。

高橋 :大きな動きは、主にトップチームにはないですし、先ほどから話題に上っているベッテルがトロロッソからレッドブルレーシングに移籍して。まあ大ベテランのデビッド・クルサードが今回のブラジルグランプリで最後だったということで、まあその辺の動き以外では大きな動きはないかな、というところですね。

鹿島 :時代を感じる部分としましては、新しいシステムが来年導入される予定になってますね。

高橋 :今も色々とニュースで騒がれてて、1年先送りかなんて言われてますけども、ブレーキのエネルギーを電気に変えて、それをオーバーテイクとかの時に、1周につき数秒間使えるという、いわゆる、トヨタがいまプリウスなんかで使っているハイブリッドシステムに似たようなシステムが、来年のF1から解禁になるという状況ですね。

鹿島 :止まるパワーをも無駄にせず、抜く力に利用しようという新しい試みですけれども、ちょっとゲーム感覚ですよね、ある意味。

高橋 :そうですね。その貯めたエネルギーを、どこでどういうタイミングで使うかっていう、本当にドライバーの賭けとかセンスとか、そういうところも問われてくると思いますね。

鹿島 :それから新しいサーキットが増えます。

高橋 :アブダビという開催国が、今のところ最終戦にカレンダーされています。これは例年、ブラジルグランプリが最終戦なんですけども、来年はアブダビという中東の国なんですけども、ここで最終戦を迎えるという格好になりますね。

鹿島 :さて高橋さん、『F1速報』が木曜日に発売されておりまして、ブラジルグランプリの、なかなかテレビには映らなかった部分が今回も出ていますね。

高橋 :はい。『F1速報』という雑誌も、ブラジルの時差で、編集して本に作り上げるのは非常に、1年間で北米・カナダとこのブラジルが最も厳しいんですけど(笑)。

鹿島 :フフフ。

高橋 :なんとか作った本が、もう書店に並んでますのでぜひ見て欲しいと思います。

鹿島 :実際にドライバーが何を感じたかですとか。だからこそ語れる部分もありますので、ここはちょっとぜひとも手に取って見て欲しいと思います。それから20日には総集編ですか。

高橋 :そうですね。休む間もなく総集編の編集作業に掛かっているところです。11月20日に発売になりますので、こちらのほうもよろしくお願いします。

鹿島 :分かりました。本当にお忙しい中ありがとうございました。じゃあまた来年の開幕前に、お越し頂いて色々と情報を頂きたいと思います。本当にありがとうございました。

高橋 :ありがとうございました。





今週はゲストに、『F1速報』『月刊F1レーシング』の編集長を経て、
モータージャーナリストとして活躍中の
高橋浩司さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストをお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




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