Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

レーシングスーツのスペシャリスト!

(8月24日放送)
村上 元規

村上 元規

(むらかみ もとのり)

1968年8月東京生まれ
92年、慶応義塾大学法学部卒、三菱自動車工業入社
資金部売上債権管理、同部資金調達グループを経て、
98年 レアーズ入社。伊「MOMO」、英「GOODRIDGE」製品の他、自社レーシングブランド「CLA」を統括している。
事業統括・情報システム担当取締役。

レーサー達が絶大なる信頼を寄せる“レーシングスーツ”の スペシャリストとして業界では知る人ぞ知る存在。
生粋のスーパーカー世代であり、ランボルギーニ「イオタ」を小学生時に見た際には、「オオクワガタ」を見つけたかごとき感動を覚えたと語る。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、レーシングカートからF1までモータースポーツには欠かせない重要なアイテム、レーシングスーツのスペシャリスト、株式会社レアーズの村上元規さんをゲストにお迎えします。お楽しみ下さい。


技術とアイデアの集合体
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鹿島 :今週のゲストは、株式会社レアーズの村上元規さんです。よろしくお願いします。

村上 :よろしくお願いします。

鹿島 :実は私も、1995年ごろからずっとお世話になっておりまして。ブランド名は『CLA』、かなりのドライバーが、村上さんが手がけたスーツで色んなところを走っているわけですけども、なかなかラジオをお聴きの皆さんも、F1をテレビで観た事はあっても、ドライバーたちが着ているレーシングスーツってどんなものなのかっていう話を聞いたことは、たぶんほとんど無いと思うんですよね。

村上 :そうですね。あまり日の目をみないところかなと(笑)。

鹿島 :歴史的には、例えば1970年代にののF1ドライバーが着ているスーツを見ますと、ちょっとペラペラで、だいぶダボついているって言いますかね。

村上 :そうですね。

鹿島 :あんまり体にフィットしていないような、いわゆる“つなぎ”だなっていうモノが多かったと思うんですけど、近年のスーツは非常にフィット感もあります。レーシングスーツの歴史っていうのはどんなものなんですか。

村上 :やはり素材の開発が進んでいきまして、10年から15年くらい前までは、3レイヤー、3層構造で、中に綿を入れて結構ゴワゴワになっているような感じがありましたね。今は素材の開発で、ハニカム状、蜂の巣状の編み方が出来たりとか軽量化することが出来るようになって、だいぶ着易くなってますね。

鹿島 :中嶋悟さんが1987年にF1にフル参戦をはじめて、あれがちょうど21年前。あの頃からスタイリッシュな方向になっているんですかね、時期的には。

村上 :そうですね。

鹿島 :素材が、火に対して非常に強いものですよね。これ、レギュレーション、国際的なルールはどうなっているんですか。

村上 :現在、FIAの新しい規定が「8856・2000」ていう風になっているんですけど、4つくらいポイントがありまして、1つが生地単体の性能、2つ目が熱防護性、これが一番大事だと思うんですけど、火にさらされた時にですね、ヤケドを負うまでのリードタイムがどれくらいマージンが稼げるかっていうのが大事で。その辺の素材開発のおかげでだいぶ安全性が高まってきていますね。

鹿島 :具体的にはどんな検査をされるんですか。

村上 :例えば、3レイヤー、三層構造の場合は火にさらして、ヤケドは1度〜3度まで度数があるんですけど、2度の火傷域までに達するのが11秒以上じゃないといけないという、規定がありますね。

鹿島 :だから本当に、安全のための色んなアイデアの集合体ですよね。ちなみに、糸も燃えにくい糸なんですよね。

村上 :そうです。デュポンさんのノーメックスの糸で作られてます。

鹿島 :さらにもっと言うと、ファスナー!

村上 :まあ金属部分はさすがに金属ですけど、テープの部分がノーメックスで出来ていまして、この辺も結構こだわりというか、これを使わざるを得ないという感じですね。

鹿島 :この素材は、デュポンというアメリカの有名なメーカーですけど、ここのものが、私が着ているものだと多いですね。

村上 :そうですね。まあ他にも日本のメーカーも含めていくつかありますけど、実際にレーシングスーツで使われているのは、デュポンさんのノーメックスっていう素材が多いですね。




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