Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

  今年のF1はかなり面白い!

(3月30日放送)
高橋浩司

高橋浩司

「F1速報」「月刊 F1レーシング」編集長を経て、モータージャーナリストとして活躍中。90年代初頭から、国内外で様々なカテゴリーのモータースポーツの取材を担当、膨大な知識と軽妙な語り口調でコメンテーターとしての人気も高い。2006年からはじまった東京お台場のビッグイベント「モータースポーツジャパン」の運営にも関わる。1967年7月17日生。北海道札幌市出身。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は『F1速報』『月刊F1レーシング』の編集長を経て、モータージャーナリストとして活躍中の高橋浩司さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


“ガンバル30代”トゥルーリに注目!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :今週のゲストは、高橋浩司さんです。よろしくお願いします。

高橋 :よろしくお願いします。

鹿島 :この番組ではいつもお世話になっているF1コメンテーターの高橋さん、F1も開幕して2レースが終わりました。

高橋 :そうですね。連戦でしたからあっという間でした。

鹿島 :先日のマレーシアGPではトヨタが久々に4位に入りました。

高橋 :これはトヨタにとっては非常に良い結果だったと思いますね。

鹿島 :しかも、4位のヤルノ・トゥルーリの後ろが、マクラーレンのルイス・ハミルトンという。

高橋 :ええ。今年はやはりフェラーリがちょっと一歩抜け出ていて、マクラーレン、BMWというのが強いだろうという下馬評だったところに、あっこれはトヨタもこのグループに入っていいのかな、というくらいの今回マレーシアグランプリのレース展開でしたね。

鹿島 :予選もなかなかでしたよね。

高橋 :予選は、開幕戦のオーストラリア、第2戦のマレーシアともに、2台がそろってQ3という最後のセッション、トップ10を競う予選まで進出した。これはやはり、スピードという面ではまずまずというか、かなりいい線まで来ているなという印象です。

鹿島 :F1の場合はクルマが2台ずつ列になって、1列目に予選の1番手と2番手、2列目が3位と4位という風に来るんですけど、常にトヨタも1台のマシンが3列目までに入っているということは、いわゆる1チームが2台ですから、3強と言われるエリアに、ここ2レースで予選で速さを見せているっていうのはポイントですよね。

高橋 :そうですね。ここに到達するのはなかなか難しくてですね。特に今年はフェラーリがやっぱりこの中では一歩抜けている印象があるんですけど、その後ろのマクラーレンやBMWとは、今回のマレーシアのトゥルーリを見ていると完全に競えるぐらいのレベルまできているなという印象もありました。マレーシアは予選のグリッドが最終的には3番手、マクラーレンの2台に予選中のペナルティが加わって後ろに下がったものですから、5番手タイムですけども3番手スタートという形でスタートしていったんですけども、ちょっとスタート直後の1コーナーで6番手くらいまで落ちてしまったのが非常に残念だったんですが、それ以外はもうレース中のペースもいいですし、最後はマクラーレンのルイス・ハミルトンをしっかりおさえきって4位入賞。ちょっとスタートの遅れが無ければ3位も狙えたかなっていう残念さはあるんですけども、非常にいいレースでしたね。

鹿島 :ヤルノ・トゥルーリという選手は、ずっと僕はトヨタを応援していますから見ていますけど、今年は開幕戦で登場した時から、僕の勝手な意見ですけどね、ちょっとボディが引き締まりましたし、頬のあたりですとかね、あと目つきがちょっと昨シーズンまでより鋭くなったような気が勝手にしていたんですよ。それでその要因は、若手のティモ・グロックという選手がチームに加入して、この選手はGP2といういわゆるF1に登るための最終関門でチャンピオンを取った選手。ルイス・ハミルトンと同じ道を歩んでいるわけですけども、そういう選手が来たことによって、もしかしたらまたモチベーションも高まったのかな、なんていう風に開幕戦から観ていたんですけどもね。

高橋 :そういうこともあるかも知れないですね。特にトゥルーリはもうベテランドライバーの域ですし、ティモ・グロックっていう若くて活きのいい、これから伸び盛りのドライバーが入ってくることで、当然刺激も受けるでしょうしトゥルーリ自身としてもF1のキャリアはあと何年か、というところまで来ているので、今年はチャンスだと思って非常に高い集中力で今シーズンに臨んでいるっていう可能性はありますよね。

鹿島 :しかもマレーシアは、スタートする時から30度オーバーの気温の中で、ドライバーによっては頭の上に氷を置いてレーススタートを待つようなシーンも中継には見られました。あの中でベテランのヤルノが大汗をかきながら、いい表情をしていましたね。

高橋 :こういう暑い場所でのレースっていうのは体力を消耗しますし、これはもう鹿島さんもよくご存知だと思うんですけども、そういう中でちゃんときっちり2時間近いレースを戦い抜けるだけの体力っていうのは、やはり年を取ってくると徐々に衰えてくる部分もありますし、トゥルーリも決して強いタイプでは無かったんですけども、今回は全然大丈夫でしたね。もしかしたらキチっと体も仕上げてきたのかも知れません。

鹿島 :そんな気がしてならなんですよね。僕としては今年のF1を見るにあたって、この“ガンバル30代”ヤルノ・トゥルーリをぜひみなさん注目してもらいたいと。もう一花咲かせようよ、みたいな。

高橋 :そうですね、ぜひトヨタに初優勝をもたらして欲しいですよね。


next page
最速の遺伝子、中嶋一貴の魅力