Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

 元カーデザイナーのマンボ野郎

(2月3日放送)
東京パノラママンボボーイズ パラダイス山元

東京パノラママンボボーイズ パラダイス山元

1991年に「マンボ天国」でデビュー。
音楽シーンに新風を吹きこみながら、93年に惜しまれつつ解散した伝説のグループが2006年のフジロックフェスティバルで14年ぶりに復活。
1月23日、「マンボインペリアル」をリリースした。パラダイス山元は、「アーーーッ、うっ!」のマンボな叫び声でおなじみの熱血マンボ野郎。朝丘雪路など数々のアーティスト楽曲、CMなどで叫びまくっている。中でもオレンジレンジ「お願い!セニョリータ」は、2005年オリコン1位を記録。NHKおかあさんといっしょ「たこやきなんぼマンボ」「ピタゴラジョンマーチ」など、近年教育番組での作曲・演奏活動も多い。前職はSUBARUのカーデザイナーで、クルマに関する含蓄は業界内でもトップクラス。グリーンランド国際サンタクロース協会の公認サンタ、マン盆栽家元、入浴剤ソムリエとしても活躍中。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、90年代初頭に我々のドライブ&ダンスシーンを盛り上げまくった伝説的グループが、昨年19年ぶりにフジロックで復活! 東京パノラママンボボーイズのパラダイス山元さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


我が子に再会して涙が出た。
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鹿島 :今週のゲストは、東京パノラママンボボーイズのこの方です!

山元 :アーーーーーッ、ウッ! 今日は気合の入り方が違います! パラダイス山元です。よろしくお願いします。

鹿島 :よろしくお願いします。そんなパラダイス山元さんは元々、自動車メーカーのカーデザイナーです。

山元 :はい。

鹿島 :何年くらいカーデザイナーをやってらっしゃったんですか。

山元 :5年間。だからすごく美味しい仕事をさせてもらいましたよ。5年間とはいえ凝縮された。ボロ雑巾のように使われましたけどね。

鹿島 :フフフ。確か当時はアレですよね、某自動車メーカーの、スキーなんかに行く時にものすごく活躍するクルマを手がけていたっていうお話を聞いたような気がするんですけど。

山元 :ああーっ、そうですね。初代ナントカツーリングワゴンってやつでしたね。

鹿島 :ですよね。名車でしたよね。

山元 :その後に、ジウジアーロさんという、有名なイタリアのクルマのデザイナーさんとも一緒にね、その会社でも仕事をすることが出来て。グラスキャノピーでミドルサッシュで、ちょっとスポーツっぽいクーペで…そんなこともやったりね。

鹿島 :あ、それってすっごい希少車って言われているやつですよね、たぶん!

山元 :そう! もうほとんど日本で売れなくて。6年間で6000台未満みたいな(笑)。

鹿島 :フフフ、すごいすね。

山元 :あまりにも売れてなくて。

鹿島 :でもそのクルマってたまに、エンスー系のものすごいクルマ好きの人たちがクルマを売買するサイトとかに、たまに登場しますよ。

山元 :そう。これは去年か一昨年の話なんですけど、そのクラブがあるんですよ、やっぱり!

鹿島 :あ、やっぱりあるんですか。

山元 :あのね、もう、希少車ならではのクラブミーティングっていうのがあって、そのクルマに係わった人っていうことで「すいません、出演料をわずかですけどお出し致しますので、相模湖まで来てください」とか言われちゃって(笑)。

鹿島 :ゲスト!?

山元 :ゲスト。それでエラそうな格好じゃなくて、いつものマンボなフリフリ姿に蝶ネクタイで、みんなの前で、いやーこんにちはーなんて言って。それで、相模湖でやっているのに、北は札幌から九州からとか、陸路で集まっているんですよ。

鹿島 :すごいですね〜。

山元 :すごかったですよ。

鹿島 :これはですから、ミュージシャンとしてではなくて、そのクルマの制作に係わった方としてのゲストですよね。

山元 :そうなんですよ。それで皆さんはジウジアーロがひとりでデザインしたクルマだと思われていたんですよね。だからすごい誇りがあって愛着もあったんですよ。でも実はジウジアーロは外側だけで、「このステアリングといいシフトレバーといい、全部パラダイス山元が」って言った瞬間、みんな顔が曇ってきちゃった(笑)。

鹿島 :アハハ! でも僕だったらダッシュボードにサインもらいますね。

山元 :私ね、ずいぶんステアリングのど真ん中とかにサインしてきましたけど…

鹿島 :あ、やっぱりされました?

山元 :でもそれは一部で、後はみんな「はずして違うステアリングに付け替えようかな」とかね(笑)。

鹿島 :でも例えばイギリスのロータスのオーナーの方が、「故コーリン・チャップマンのサインの入ったクルマです」なんてあるじゃないですか。そういう感じですよね。パラダイス山元さんのサイン入りの。

山元 :あれがまたねえ…。なんかみんなに冗談でも悪いことたくさん言っちゃったかな〜と思って。「もう降りる決心しました」とか言われたりね(笑)。

鹿島 :でも真面目な話、カーデザイナー時代に手がけて、6000台ほどのリリースだったあのクルマを、今でも色んな方が乗っている。どういう気持ちだったんですか、真面目なところ。

山元 :いやあ、それがきれいに駐車場に1台おきに、鼻先あわせて並んでいるとね、それだけでなんか涙が本当に出てきちゃって。なんだろうな、みなさんが、ものすごくあっちゃこっちゃ部品が無くなったりとか、ガラスも曇ったりしているんですよ。特にフロントヘッドランプのハウジングとか、クラック入っていたりとか。それをものすごく丁寧にケアして、大切に親子で乗っていたりするのを見るとね、いやあ、すっごいいい仕事したんだなあって、本当に思いますね。


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