Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

一生に一度くらい自由な旅がしたかった。
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鹿島 :このプロジェクトは、きょう東京を出発しまして最終的には世界一周ということなんですけど、どういう国をどのくらいの期間で回られるんですか。

山田 :そうですね、世界といっても地球一周という風に書いているんですけど(笑)、大体赤道に沿って上下しながら地球を一周ぐるっと回ろうと。なので今回は南米には行かないんですね。アフリカもサハラは渡るんですけど南のほうには行かず、なるだけ赤道を一周するような形で回ります。だいたいいまのところ40カ国くらいでしょうか、通過するのは。

鹿島 :距離にしますと?

山田 :およそ6万kmだと思います。

鹿島 :ゴールはいつ頃を目論んでいるんですか。

山田 :そうですねえ、油がどのくらい集まるかによるので分からない部分もあるんですね。だからもしかすると40リッター集めるのに1週間掛かったりすることもあると思いますけども、今のところの目安としては8ヶ月から1年くらいで戻って来たい…来る…かな? と。まあ下手すると2年になる可能性もあるんですけど(笑)まあ1年くらいでは帰ってきたいと思ってますけど。

鹿島 :例えばここ日本ですと、最近こういったバイオマス、バイオフューエルの話題がよくニュースですとか特集で取り上げられますから、こういったバナーですとか看板があると、「じゃあ油を」っていう方がいらっしゃるかと思うんですけど、国によってはまだこういう情報が無いところもあるんじゃないですか。

山田 :でも思ったより反応が良くて。最初は北米に行くんですけど、すでにその話を聞かれた方たちがフリーペーパーでその話をしたりして、すでに廃食油を集めて待っててくださる方たちがいらっしゃってて、いつ来るんだっていう話もあります。

鹿島 :ははー。

山田 :あと最近の西海岸、ロサンゼルスの方では、バイオディーゼル燃料を売っているガソリンスタンドも増えているので、そういった方たちが私が来るのを待っててくれてまして比較的話は早いんですけど、一番どうなのかなって思うのはアフリカ、それからロシアとか中央アジアですね。たぶんよく分かってないと思いますし説明しても理解してもらえないかも知れないですけど。また言葉の問題もありますし、その辺をどうやって集めるのかっていう部分もあると思います。ただし仕事では通過したりしているので、比較的 油を使っているのは知っているので、まあ上手く交渉できて好かれれば(笑)油を分けて頂けるんじゃないかなと思うんですけど。

鹿島 :山田さんは、本業はフォトジャーナリストですね。

山田 :普段はパリダカールラリーですとかアドベンチャーレースの写真を撮って、書いたりもしています。

鹿島 :そもそもこれだけ大変なことを、ミニプラントをおそらく世界初で作られて1年もかけて世界を回るという、このチャレンジにトライした理由はなんですか。

山田 :普段仕事で、1ヶ月〜2ヶ月海外の秘境に行って撮影をしたり、仕事が忙しいんですね。結局ゆっくりその地域や場所を味わったりお話をしたり、楽しむ時間も無く次の仕事に移っていかなきゃいけない。なので今まで、せっかく向こうが話がしたいって言っても時間が無いから申し訳ないってなったり、せっかく綺麗な夕日があともうちょっとで沈むまで待ちたいけど、次の仕事があるから行かなきゃいけないっていうのがあまりにも多くて。だから一生に一度くらい、仕事じゃなくて自分のわがままというか、そういう自由な旅をしたいと。またこのバイオディーゼル燃料と出会って、試してみたら奥が深いし環境にも優しいということなんで、この燃料を実験してみたいと。その2つが合わさって、ある意味、やりたいことを一生に一度くらいはやってもいいんじゃないかなって始めました(笑)本当に出来るかどうかは自分も分からなかったんです。ただ本当にそういう夢を叶えられたらいいなってやっていくと、色んな方たちに賛同して協力して頂いてやっと形になってきたって感じなんですけど。



見かけたら、廃油を分けてください!
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鹿島 :山田さんご自身はこういった環境に配慮したクルマ、新しいビークルに対しての思いはどういったものがあるんですか。

山田 :最初はバイオディーゼル燃料って話を聞くと良いことづくめだったので、二酸化炭素が増えないとか黒煙も出ないとか、臭いもそんなに悪くないとか。そういうことだったので逆に半信半疑で首を傾げていた部分もあったので、本当にそうなのか試してみようっていうところから入ったんですね。燃料電池にしてもソーラーにしても一長一短あると思いますし、もちろんバイオディーゼル燃料だって完全に全てをクリアしているわけでは無いので、いま出来るところで出来ることっていう意味ではいいんじゃないかと。それでやっていくうちに興味がだんだん出てきまして。もっといいやり方はないかと思って。例えばグリセリンが出てきてしまうんですけど、それを副産物として見るんじゃなくて。これって堆肥になったりするんですね。実は会社と相談して、そしたらバクテリアがグリセリンを食べてくれるということで、バクテリアの土はグリセリンを食べて堆肥になるという効果もあるということなので、それを試しながら走ってみようと。

鹿島 :ほーっ!

山田 :だからある意味そこで取れた燃料を使ってちゃんと再利用して、できるだけ100%循環型で継続して走れるエネルギーとしてやるという意味では、かなりこだわって考えてみました。

鹿島 :そういった意味で言いますと、これからチャレンジが始まるわけですから、1年後に戻ってこられた山田さんにぜひまた番組に出て頂いて、実際にどんな体験をされて世界中でどんなことに遭遇したのかっていうお話をお願いします。

山田 :そうですねえ…、まあいつ戻ってこれるのか分かりませんけど(笑)。

鹿島 :フフフ。

山田 :でも、まあ色んなドラマがあって普段では味わえない体験ができるのかなと思ってます。できるだけ多くの方たちと交流を深めて、友達いっぱい作って帰ってきたいと思ってます、はい。

鹿島 :きょうは火曜日で、出発式が行われた東京駅近くのビルの一角でお話をお伺いしているんですけどね、これから日本も何か所か回ってから世界へ行くということなので、日曜日にこの番組を聴いてらっしゃる方に道で会われるかも知れませんから、ぜひメッセージをお願いします。

山田 :あ、もし見かけたら…あの、廃食油を分けてください(笑)。

鹿島 :クルマの特徴としましては、トヨタのランドクルーザーで、マジョーラという光のあたり具合によって色合いが変わる特殊なカラーリングになっています。これも何かコンセプトがありそうですね。

山田 :見る角度によってゴールドにも見えるし、ブルーにもグリーンにも見えるんですね。コンセプトとしては、“油がグリーンに帰っていく”というようなイメージなんですけど(笑)。

鹿島 :なるほど。では素敵なチャレンジが成功しますように本当にお祈りしていますので、今日はたぶん徹夜じゃないかなと思うんですけど(笑)。

山田 :ええ、もうバタバタで(笑)

鹿島 :本当にお気をつけて! 成功をお祈りしています。

山田 :ありがとうございました。


今週は、天ぷら油などの廃食用油を、
クルマに搭載したミニプラントで精製しながら世界一周するという
壮大なプロジェクトに挑戦中のフォトジャーナリスト、山田周生さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストをお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




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