Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

 “天ぷら油で地球一周”の理由

(12月9日放送)
山田周生

山田周生
(やまだ しゅうせい)

「バイオディーゼルアドベンチャー」
プロジェクト代表&メインドライバー
フォトジャーナリスト・ラリードライバー

25歳の時にバイクでサハラを単独縦断、そのまま約2年間の世界放浪の旅を皮切り に地球40周ほどの距離を旅する。‘83年からパリ-ダカをはじめとするクロスカントリーラリー、アメリカズカップ、アドベンチャーレース、犬ぞりレースを追跡取材。旅をしながら自然との共生を考え、アメリカンインディアンなどの先住民族のルポルタージュなども手がけている。4WD、バイク、カヤック、ロープクライミング、MTB等を駆使して未開の大自然に入り、できるだけ対象にせまる取材スタイルを信条とする。自らもパリ-ダカールラリーにバイクと4輪で出場して完走。ライフワークとしても車やバイクによるサハラ縦断や南米縦断など世界中を巡っている。訪れた国は100か国以上、総走行距離は延200万キロ。

公式サイト:http://biodieselchallenge.com/

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、天ぷら油などの廃食用油を、クルマに搭載したミニプラントで精製しながら世界一周するという壮大なプロジェクトに挑戦中のフォトジャーナリスト、山田周生さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


東京・丸の内の廃油からスタート!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

鹿島 :バイオディーゼルアドベンチャー。バイオディーゼルのマシンでこれから世界一周へ旅立つフォトジャーナリストの山田周生さんです。よろしくお願いします。

山田 :よろしくお願いします。

鹿島 :今日はいま、東京駅の近くの丸ビルの出発式の会場に取材に来ているのですが、イルミネーションが非常に綺麗で。

山田 :そうですね。本当に綺麗なところですね。

鹿島 :そんな中、グリーンに輝くトヨタのランドクルーザーが展示されてまして、かなり今日は注目を集めたと思うんですけど、いよいよ今日出発なんですよね。

山田 :そうです。今夜出発です。

鹿島 :実はこの番組でも何度かリポートをしているんですけど、2005年に元F1ドライバーの片山右京さんに誘われまして、京都で回収した廃天ぷら油を精製して、それで走るトヨタのカローラ・ランクスで耐久レースに出たんです。その時の燃料というのは当然、精製工場で作って持ち込んでサーキットで入れたんですけど、この山田さんのランクルは、今まさにクルマの目の前にいるんですけどクルマの後部に精製機があるという。ものすごく画期的なクルマですよね。

山田 :世界一周するためには燃料を補給しなければいけないんですよね。燃料を補給するためには、ガソリンスタンドが全てバイオディーゼル燃料を売っているわけでないので、じゃあそのためには自分で燃料を作ればいいんじゃないかと。それで途中で廃食用油を頂きながら自分で燃料を作って行けば、イケるんじゃないかと(笑)。

鹿島 :フフフ。

山田 :たぶん人間が住んでいるところにはキッチンオイルとかあるだろうと、そういう風に考えまして、これをやろうということになりました。

鹿島 :実際今日も、この丸ビルの中の飲食店の方から廃油、植物油の使い終わったものを頂いたんですよね。

山田 :そうです。実際は昨日なんですけど、ある和食の食堂から一斗缶を3つほど頂きまして(笑)。

鹿島 :フフ、ここにあります。

山田 :はい。それをさっそく入れまして、ここで精製して。もうすぐ燃料が、あと3時間くらいで使えるような状態になると。

鹿島 :それで、その燃料を持って出発すると。

山田 :そうです。これを入れて、まず走ると。だから全く空の状態から、まずここで地産地消じゃないですけど、頂いたもので走り始めたいと。それをずっと繋げて地球を一周してまたここに戻って来たいなと思ってます!

鹿島 :いま、ランクルの後部からいわゆるそのミニプラントの部分が。これは引き出せるんですよね。いま実際に精製中です。1.5m×奥行きも1.5mくらいのスペース。

山田 :ちょうどランクルの荷台の部分ですね。

鹿島 :これって見た感じは、ちょっとビール工場の小っちゃい版という感じ・・・。

山田 :ええ、よく言われますね。

鹿島 :綺麗です、シルバーで。

山田 :この反応しているのを見ると、いかにも泡が出ててビールみたいに見えるんですよね。

鹿島 :あ、これは実際に中で?

山田 :はい。ここで攪拌して。ここに真空ポンプを掛けて廃食用油をここに吸引して、タンクのプロペラを回して攪拌しているんですね。

鹿島 :クルマ搭載型のミニプラントっていうのは、世界で山田さんだけが持ってらっしゃるんですか。

山田 :僕の知る限りでは無いと思いますし、他のそういうのを作っている方も聞いたことが無いと言っているので、たぶん初めてじゃないかなと思います。

鹿島 :大体、使用済みの植物油をどれくらいの量でどれくらいの距離を走れるんですか?

山田 :1リッターあたりで大体10kmくらい走れます。だから40リッターあれば400kmは走れます。

next page
一生に一度くらい自由な旅がしたかった。