Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

“富士スペシャル”はあるのか?
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鹿島 :さてこの富士スピードウェイ、リニューアルされまして一昔前よりずいぶんコースも変わったんですけど、このコースレイアウトになってからF1は初めてですから、走ったことが無いチームがほとんど。

高橋 :ほとんどのチーム、ドライバーが経験の無いサーキットになると思います。

鹿島 :チャンピオン争いをしているマクラーレンとフェラーリのドライバーにとってはどうなんでしょうね。

高橋 :ここ2戦ほど観てきまして、イタリアグランプリはわりと古いトラックで、路面のバンピーさもありますし縁石に乗り上げるシーンも多いというサーキットで、ここはマクラーレンのマシンの特性に合っていたということが言えると思いますし、逆のことがベルギーグランプリでは起きました。中高速で路面がかなり改修されてスムーズになったスパ・フランコ ルシャンですね。あそこは中高速のコーナーが多くて縁石もスムーズにクリアしていくタイプ。ここはスムーズな路面が得意なフェラーリにマクラーレンが全然追いつけないくらい速いという傾向が出てきました。そうしたことを考えていくと、スパの傾向に富士スピードウェイはレイアウト的にも路面的にも近いのかなという予想が出来ると思いますね。そう考えるとフェラーリが若干優位なのかなという気がいたします。

鹿島 :なるほどねー!

高橋 :本当に富士では、ライコネンがチャンピオン争いに最後まで食いついていくために必死でしょうし、まあマクラーレンといいバトルになると思いますけど、モンツァみたいにマクラーレンに離されるというようなことはまず無いと思いますね。

鹿島 :それから何と言っても、富士スピードウェイはトヨタ自動車、トヨタのF1チームにとってはお膝元。ホームコースですからね。その辺で何か情報ないですか?

高橋 :かつて鈴鹿で開催されていた時には、ホンダはエンジンや車体で“鈴鹿スペシャル”という特別バージョンを出してきました。今回のこの状況でトヨタが黙っているわけがないと思ってますので。ただエンジンに関しては開発凍結というルールが始まっていますので特別なことは何も出来ないでしょうけど、車体、主に空力に関してはかなり攻め込んだ内容のパッケージを投入するんじゃないかなっていう風には言われていますね。

鹿島 :最近のレースを観ていますと、スタートさえバッチリ決まれば結構いいとこ行くんじゃないかなっていう気がするんですけど、何かスタートがいまいち調子悪いですよね。

高橋 :特にトゥルーリ選手が、予選では必ずトップ10に入るのにスタートでちょっと出遅れてずるずるっていうパターンがあるので、まあスタートシステムなんかも色々見直したりされているようですし、普通にさえスタートしてくれれば(笑)優勝圏内で戦えるんじゃないかなって思いますね。

鹿島 :そうですよね。




夢がサーキットを駆け抜ける。
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鹿島 :さあそれから日本人ドライバーの活躍も気になります。

高橋 :そうですね。今回は佐藤琢磨選手と山本左近選手の2人が出場します。ともにちょっと今シーズンはここのところはなかなか下位の争いに沈んでいますけど、佐藤琢磨選手はこれまで鈴鹿で日本グランプリをやっていた時には毎年必ずいいレースをしてくれた。リタイヤも無いですし入賞も何度もしましたし。鈴鹿でね。

鹿島 :肩車ですよ!!

高橋 :肩車ねえ、毎年のようにやってました(笑)神風が吹くんだろうなっていうところはあります。チーム状況は辛いながらも頑張ってくれると思います。山本左近選手はもう一番走りなれたコースで、前回のベルギーグランプリから投入されたスパイカーのBスペックっていう進化したクルマがあります。これがチームメイトにバッチリはまって前回のスーティル選手はすごく速かったので、これが左近選手もモノに出来ればいいレースが出来るんじゃないかなっていう気はしますね。

鹿島 :佐藤琢磨選手に関しては、本当にホームグランプリ、日本グランプリでは何かやってくれる男っていうオーラが数戦前から出始めていますし。

高橋 :ええ、期待させてくれますよね。

鹿島 :ですよね。あと山本選手に関しては、彼が国内でF1の下のクラスのF3で戦っていた時代に、よく走りを生で観ていたんですけど、本当に“ここで勝たなかったらレース人生がどうなる?”ぐらいの時に勝ったレースっていうのを間近で観ていてね、ああいう時の異常なパワーっていいますかね、ああいうのをぜひ今回は発揮してもらいたいと思いますね。

高橋 :そういうのが出せる力があるっていうのがF1ドライバーの証明でしょうから、今回もぜひ頑張ってね、トップ10フィニッシュとか狙って欲しいですよね。

鹿島 :ですよね。特にそのチームメイトはこの間活躍しましたけれども、そのエイドリアン・スーティルも日本のトヨタチームトムスでF3を戦って、日本のコースもよく知ってますし、そういう意味でもスパイカーも結構注目ですよね。

高橋 :ちょっと注意して観ていると面白いチームかも知れないですよね。

鹿島 :まあ色んな話が出てまいりましたけれども、日本グランプリは、レースはもちろんなんですけど、リニューアルしてからは初めて富士スピードウェイでF1が行われるということで色々な新たな試みも組まれています。その中の一つがユニセフとのジョイントしてのチャリティオークションという企画なんですけど、これは参戦しているチームとドライバーの協力の下、色々なサイン入りのドライバーズアイテム、チームグッズを集めてレースが終わった後に、4時くらいからメインストレート上の特設ステージでその賞品を紹介して、その翌日の午前10時からネット上でオークションがスタートするという、こういう試みも行われますので。

高橋 :素晴らしい試みですよね。これはレアアイテムがゲットできるチャンスかも知れないですよね。

鹿島 :最終的にその賞品が出揃うのはF1チーム、ドライバーが日本に乗り込んできた後になりますからその詳細はまだ明らかになっていないわけですけど、チームからの反響のメールなどなどの状況を漏れ聞きますと、相当なアイテムが!! 集まりそうですね。

高橋 :それはねえ…ファンはチェックしておかないとね。すごいチャンスだと思いますね。

鹿島 :F1はガソリンを燃焼させて、しかしながら夢を追いかけていくっていうちょっと特殊なスポーツなわけで、そういうF1だからこそできる社会貢献っていうのがテーマになっていますので、これはぜひみなさんも協力して頂いて。色んなところに募金のポイントがあって、そこで。

高橋 :チャリティですからね。

鹿島 :チャリティですから。応募券があって、その場で当たるチームグッズのサイン入りのプレゼントもあったりと、色んな仕組みがありますのでね。

高橋 :初開催なんでね、本当に色々な方法で盛り上げていこうっていう企画が盛りだくさんって感じがしますよね。

鹿島 :あとはネッツカップのヴィッツレース。これはこの番組でも何度も特集してきているんですけど、普段街を走ることが出来るヴィッツでそのままレースに出ることが出来るという。ナンバーがついていてサーキット場までトランスポーターで運ばなくても自分で走って行って、それで自分で入賞しようが負けようが(笑)いい汗かいて自分のクルマで帰れるというレースが。

高橋 :これはナンバーつきレースとしてはトヨタが先駆けではじめたレースなので、やっぱり日本グランプリの前座は夢じゃないですか。

鹿島 :そうですよね。去年のチャンピオンですとか、今年の各エリアの上位選手たちが31人集まって、F1の決勝前に戦うわけですけど。

高橋 :色んな地方の選手権に出ている人たちのひとつの目標になりますよね。F1の前座に出る資格を取れるっていうのはね。そういう意味では良いレースシリーズになってきたんじゃないかなって気がしますね。

鹿島 :高橋さん、最後に個人的なお話を聞きたいんですけど、もし3日間、色々お忙しいわけですけど、ちょっと時間が空いたらどういう風に過ごしてみたいですか、この富士のF1日本グランプリを。

高橋 :時間が空いたらですか? えーっと…、フリー走行なんかをね、100Rの内側を散歩しながらこう、エキゾーストノートを聴いていたいなっていう気はしますね。

鹿島 :フフフ。なるほどね。そういう時間が取れたらいいですね〜。

高橋 :取れたらいいですけどねえ〜。まず無理でしょうね(笑)。

鹿島 :フフフ。僕は1コーナーのブレーキング。320km/hくらいから一気に100km/hまで減速する、そのブレーキの技っていうのをちょっと金曜日に観にいこうかなって思っています。

高橋 :320km/hしか出ないかな…?

鹿島 :もっと出ますかね!?

高橋 :モンツァで349km/hくらいだったので、それ近くまで、1.4km以上直線がありますからね。340km/hくらい出ないかなって思ってるんですけど、どうなんでしょうか。

鹿島 :うわあーっ これやってみないと分からないですからね、初開催ですから!

高橋 :そうですね。

鹿島 :色んな噂が飛び交っているんですけどね。

高橋 :もう、ハイダウンフォースでいくのか、ローダウンフォースでいくのか、どっちにしてもタイムは変わらないんだけど、じゃあどっちにするんだっていうところがみんな迷うところだと思いますので、ローダウンフォースのクルマはもしかしたらスリップ使えば340km/h以上は出るかも知れないなとみています。

鹿島 :なるほど〜! ドキドキしてきますね。本当にお忙しい中ありがとうございました。じゃあ来週木曜日・金曜日あたりから富士スピードウェイで楽しみましょう。

高橋 :そうですね。ありがとうございました。



今週は『F1速報』『F1レーシング』の編集長を経て、日本モータースポーツ記者会会員のモータージャーナリストとして活躍中の高橋浩司さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストをお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




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