Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

パリダカという名の冒険の扉を開いて。

(2月25日放送)
桐島ローランド

桐島ローランド

ニューヨーク大学写真科卒業後、フォトグラファー、マルチクリエイターとして幅広いシーンで活躍中。
30歳の記念にオートバイで47都道府県を巡り、36歳の年、この番組がきっかけでレーサー鹿島と 共にオートバイ耐久レースにデビュー。
そして、ついに“夢のダカールラリー”へ初挑戦、見事に完走を果たした。

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは、世界でもっとも過酷なラリー、あのダカールラリーに初挑戦。見事完走を果たした、フォトグラファーの桐島ローランドさんをお迎えします。お楽しみ下さい。


16日間8000kmの苦闘。
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鹿島 :今週のゲストは、フォトグラファーの桐島ローランドさんです。よろしくお願いします。

桐島 :どうもよろしくお願いします。

鹿島 :お帰りなさいませ。

桐島 :いやー、帰りました。

鹿島 :1月に、16日間で約8000kmを走るという。走るだけでなくて、時には倒れたりとか。

桐島 :僕の場合はそうですね、走るというより持ち上げているという、バイクを起こす方が記憶に残っていますね。どっちかというと。

鹿島 :フフフ、なるほど。元々、一緒にロードレースの方のオートバイのレースですとか色々と、公私共にお付き合いさせてもらっていますけど、今日、久々に会いましたけど顔つき変わりましたね。

桐島 :痩せるんですよ、パリダカ。だからちょっと新しいダイエット本でも出そうかなと思っているんですけど(笑)4kgか5kgくらい痩せたんだっけな。

鹿島 :
どうだったんですか、振り返ってみて。

桐島 :どうだったっていうか、本当に運が良かったっていうのが一番ですよね、何よりも。本当に諦めかけた時が何度もあったし。もちろん危険だしね。何度も転んだんで。バイクがもってくれたのが奇跡だなと思って。もうボロボロなんですよ。どのバイクよりもボロくなってましたね。

鹿島 :ヤマハの450ccのオフロードバイクで。

桐島 :そうですね。WR450っていう市販されているバイクをベースに改良された。これはフランスのヤマハが独自に開発したバイクなんですけど。

鹿島 :記者発表を都内でやられて。その時の写真がスポーツ新聞や雑誌に出ていましたけど、かなりピカピカな美しいマシンに仕上がっていました。だいたい何日目くらいに転んじゃったんですか。

桐島 :いや、もう1日目にカウルが割れちゃって。

鹿島 :うわーっ!

桐島 :それで結構ね、落ち込むんですよ。あーあ、みたいな。もう割れちゃったかって。今まで色んなラリーに出たんですけど、パリダカ出る前に。大体1日目でやっちゃいますね。でも今回は絶対に1日目は転倒しないって自分で決めていたんですよ。やっぱり悪循環があって、パリダカって1度転ぶともうそこからずうっと転び出しちゃうんですよ。だから今回は1日目は両足ついてもいいから絶対転ばないぞって自分で決めていたにも関わらず、もうスタートして1時間くらいで結構ハデにやって。もうそこからは悪夢の・・・

鹿島 :フフフ。ちなみになんで転んじゃったんですか。それだけ慎重に心がけていたのに。

桐島 :今回は実を言うと、ヨーロッパステージがですね。パリダカってそもそもパリダカじゃないんですよ。ポルトガルのリスボンから始まって。ヨーロッパのステージっていうのはあくまで肩慣らしなんですね。大体30kmから50kmのコースで、それもちょっとしたビーチとか砂浜にちょっとしたコース。それが今年は120kmあったんですよ、初日。だからみんな嫌な予感がしていて。ただ、今まで出ている人は「大丈夫、ヨーロッパでリタイアするなんて絶対ないよ」ってみんな言ってて。よっぽどマシンが壊れているとか調子が悪くてリタイアする人はいるけどコースで負けた人はいないっていうから、俺もあんまり深く考えてなかったんだけど、行ったらとんでもない砂だったんですよ。もうフッカフカで埋もれまくって。轍もすごいきつくて。ワークスも転倒しているんですよ。だってワークスのトップのライダーとかもコケてる映像がいっぱいあるから、それくらい難しい。たぶん、いや、たぶんじゃなくて確実に最強のヨーロッパステージだったんですよ。リタイアも何車か出ちゃって。

鹿島 :わあー…。

桐島 :可哀想だよね。1年準備してさ、1日目のヨーロッパでリタイアって一番したくないパターンだから。でもやっぱり厳しかったですね。最初から厳しくてもうヘロヘロになっちゃったんですよ。それどころか僕の電気系統に問題が生じちゃってね、結構パニックしてたんですよ。だから精神的にまいっちゃってた。

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大の男の悔し涙。