Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

チームカワムラ監督、河村隆一。

(11月19日放送)
河村隆一 河村隆一
(かわむらりゅういち)

2005年、INORAN、H.HAYAMAと共にTourbillon(トゥールビヨン)を結成。11月8日には2ndアルバム「A Tide of New Era」をリリースした。
“超”のつくクルマ好きとして有名で、レース、カスタマイズシーンの重鎮からも一目を置かれている。

http://tourbillon.jp/

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

先週に引き続き、ミュージックシーンを代表するクルマ好き! 今シーズンは監督としてチャンピオンを獲得したTourbillonのRYUICHIさんこと河村隆一さんをお迎えします。お楽しみ下さい。


フェラーリチューニングの先駆者。
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鹿島 :今週のゲストは先週に引き続きまして、クルマ、サーキット、ドリフトを愛してやまないアーティスト、TourbillonのRYUICHIさんこと河村隆一さんです。よろしくお願いします。

河村 :よろしくお願いします!

鹿島 :先週も色んなお話をお伺いしたんですけれども、河村さんと言えば、本当にサーキットが似合う方で。

河村 :ありがとうございます。

鹿島 :僕もたまたまサーキットに行ってる時に河村さんにお会いしたりとか、あとはたまたまバトルを目撃したりとか(笑)そういうことが結構あるんですよね。

河村 :あ、そうですか(笑)。

鹿島 :最近は走ってらっしゃいます?

河村 :最近ちょっとあの、チーム監督の方が忙しくて、自分のフェラーリ・トロフィーとかね、走行会みたいなものって数が減ってきているんですけど、でも自分の今のクルマが理想に向かって煮詰めている最中っていうんですかね。F40はF40でアキレス腱があったりとか、自分の348も、もっともっと良くしなきゃっていうことで色んなことをやってるんですよね。うん、だからテストはしてますけどね。

鹿島 :
新しいパーツをつけた後にその様子をチェックする、テスト走行。

河村 :そうですね。あとね、古いクルマじゃないですか。言ってしまえばホワイトボディじゃないから、もう古いクルマなので。実はこの時の設計ではこうだったけど、ええ? F40ってオイルキャッチタンクついて無かったんだ! みたいな。

鹿島 :へえー!

河村 :オイルキャッチタンクついてないのに、俺はサーキット走ってたわけ? 早くつけなくちゃとかね。後は288GTOなんかだと、フィッティングを見るとバンドなんですよ。

鹿島 :ええ!?

河村 :ターボ車でバンドって、これ、ガソリン噴いたら燃えるだろーみたいな。これフィッティングはアールズか何かに替えなきゃダメだなーとか。まあ細かいんですけど、チューニングっていってもまずは耐久性の面って言うんですかね。今レーシングフィールドの、モータースポーツの世界で普通に共通言語として使われているもの、オイルであったりとかラジエーターであったりとか。そういうのはどんどん替えていかないと。ミッションのオイルクーラーついていなかったりしますから、平気で。

鹿島 :まあいわゆる、時代に合わせたアップデートをしていく作業みたいな感じですかね。

河村 :そうですね。だからエンジンのこれを替えたからパワーが上がったとか、そこまで全然いかないんですよ。その手前。ブレーキ、これダクトがさあ、当たってねえよ! とか(笑)。

鹿島 :フフフフ。

河村 :やっぱり市販車ベースでレーシングカーを作ろうとすると、結構手を入れないといけない場所がいっぱいあって。フォークが曲がるクルマもありますからね。

鹿島 :え!? どういうことなんですか。

河村 :ちなみに288GTOなんですけど、市販車の状態でスリックを履いてTIを走ったのかな。全然グラベルにも出ていないんですよ。帰ってきたらフォークが曲がってましたから。ぐにゃっと。

鹿島 :もう今のタイヤの性能にクルマが悲鳴を上げてパーツが曲がってしまったんでしょうね。

河村 :それもちゃんと同じ形でって探していくと、もっと分厚くて頑丈な355チャレンジのがフロントに使えてF50のがリアに使えてとか、出てくるわけですよ。

鹿島 :
フフフ、なるほど。

河村 :そういう細かいこともやってみないと。実際に走らせた人もそんなにいないクルマなので、GTOに関しては。まあ時間掛かりますよね。お金はそんなにね、1個のパーツが2〜3万としてもクルマ好きにしたら、まあしょうがないかなみたいな出費ですけど。

鹿島 :ええ。

河村 :でも時間が掛かりますよね、走ってみて分かることもいっぱいあるし。

鹿島 :あと答えが見つかるまでものすごい時間が掛かりそうですよね。

河村 :そうなんですよ。何かこう、ガソリンがいってないんじゃないかと思ったら電圧の問題だったとかですね、まあ色んなことがありますよね。

鹿島 :ごっそりその部分を交換していく作業とは全く違いますよね。1個1個、ここ替えて、ああここは原因じゃなかった、じゃあこっち替えてみようとか。そんな感じですかね。

河村 :だから完調で走りたいんですけど、クルマが元気なら僕はいいんですよ。そんなカリカリにチューニングしようと思っていないんで。でもドイツだろうが日本車だろうが何だろうが、サーキット用に出来たクルマとナンバーつきで売られているクルマって違うじゃないですか。そりゃサーキット用にもっていくのに時間とお金って掛かりますよね。壊れなきゃいいんですよね、悲鳴上げているとなんか可哀想じゃないですか。この前サーキットに行ったらね、某国産車だったんですけどすごい速いんですよ。つくばで57秒台だか56秒台っていうクルマがあって、これ幾ら掛かったんですかって聞いたら「2000万」って言ってました。

鹿島 :フフフ。

河村 :で、今作ったら2000万掛かるんですかって聞いたら「いや、使って良いパーツと悪いパーツを選別して2000万」って。だから先駆者はどうしても時間とお金が掛かっちゃうのね。大変です。

鹿島 :大変です(笑)。

河村 :たぶんちゃんと作れば、そのクルマも1000万円掛からないくらいで出来るんですって。それが2000万、倍以上掛かっているんですよ。だから僕のフェラーリはそうならないように(笑)。

鹿島 :フフフ!

河村 :ちょっとずつちょっとずつ進めて行こうかなと(笑)色んな人のアイデアも聞きつつ進めています。



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オートバイで峠を攻めていた頃。