Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

気配を感じろ!
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鹿島 :45周年記念の10枚組のCDが発売されていますが、それは24ビットでリマスタリングっていうコピーが載ってました。

寺内 :ああそう。だいたいそんなことやってんじゃないかな、レコード会社が(笑)。

鹿島 :フフフ。

寺内 :だいたい発売したの知らないんだから(笑)今になって、ああそう、なんて言ってるんだから。

鹿島 :
あ、発売されまして。

寺内 :
ああそう。だって今まで発売されているレコードが7500曲超えてるんだよ。だから10枚組がいつ発売なんて知らないよ、そんなの!


鹿島 :8月23日でした。

寺内 :そう、そうだよな。知らなかった…。

鹿島 :そうなんです。これって、今、音の話が出ましたけど24ビットでリマスタリングっていうことは、当時のレコードでは再現されていなかった音まで聴くことができるようになっているってことですか。

寺内 :そんなことは無いな。逆だね。

鹿島 :逆ですか。

寺内 :今ね、マスタリングってCDで色々やっているじゃないですか。MDでもね。それよりもアナログの方がダイナミックレンジが全然、倍以上広いの。

鹿島 :あ、そうなんですか!?

寺内 :うん。だからいくらビットを増やしてもちょっと今のCDじゃ追いつかないね。アナログにはかなわない。アナログの音が良い悪いということじゃなくてダイナミックレンジね。幅があるのね。だからCDでは不可能です。アナログの針で聴くレコード、今度聴いてごらん。暖かみがあるんだよね。

鹿島 :ありますねー。僕もいまだに自宅もオフィスもターンテーブルを置いてまして、時々昔買った、昔といっても80年代ですとか90年代の頃の音をアナログで聴きますけど、夜一人で少し小さめの音で聴いているような時って、なんとも言えないその、味みたいなものが…

寺内 :一人なの?

鹿島 :へっ?

寺内 :夜。

鹿島 :夜は一人です。

寺内 :寂しいじゃん。家で一人でそれを聴いてたらちょっと寂しくなるだろ〜。

鹿島 :
あ、それはちょっとダメですか。

寺内 :
ダメだよ。最低3人くらいははべらせないとダメじゃねえか?


鹿島 :まあ犬が2匹の猫1匹みたいな!?

寺内 :犬って、犬の散歩にこの辺(スタジオ周辺)までくるんだもん。

鹿島 :あ、そうですか!? 何犬ですか。

寺内 :ラブラドール。

鹿島 :あー、もう水がものすごい好きですよね。

寺内 :大好き。ラブラドールのメスね。“ライブ”っていうんですよ。もうひとつは柴がいるの。柴イヌね。シバケンじゃないからね、シバイヌ。“はなちゃん”っていうんだけどね。

鹿島 :フフフ。

寺内 :ラブラドールの方は神奈川県の大会で優勝、東京大会で優勝、関東大会で優勝、日本大会で優勝。チャンピオンだからね、今。

鹿島 :
すごいっすね。

寺内 :
泳ぐよー! だからうちの奥さんが心配しているのは、「横浜の港で泳がせて、ハワイまで行っちゃったらどうするんだ!」って言ってるんだよね。だからそれが心配だって言ってるんだけどね。


鹿島 :フフフ! 相当ですよね。

寺内 :すごいよ。

鹿島 :賞をとるくらいですから、毛並みはもちろんのこと、相当おりこう犬なわけですよね。

寺内 :あの、やっぱり訓練しないとダメね。しつけをキチンとしなきゃダメですよ。何にもしない。家に今から帰りますよね、そうすると30分前になったら2人で玄関に伏せしてる。絶対わかるんだよ。だからそれがレースでも大事なことなのかなと思うんだけど“気配”なんだよ。人間に“気配”が無くなっているの。

鹿島 :ええ。

寺内 :ねえ、危ない交差点でメール打ちながら歩いている馬鹿者がいるとかさ。言葉荒くてごめんね。

鹿島 :
いえいえ。

寺内 :
だから、危ないという気配があったら動物は察知して避ける。もう主人が帰って来るって思ったら絶対に動かない。わかるんだね。だからその気配っていうのはギター弾いててもレースやっててもあるんじゃないかな。


鹿島 :あの、例えばですけど、何が何でもこの周回で抜いてやろうとしてインに飛び込んでくるクルマっていうのは、ものすごく“大きい”んですよ。これは私の感性ですけども。

寺内 :うん。

鹿島 :で、何で大きいのかと言うと、そのミラーに映る映らないは別として感じるものがあるんですよね。

寺内 :そうなんだよ。

鹿島 :だからそういう時っていうのは、本当に真剣勝負ですけども、場合によっては相手と絡まないようにラインを残しながら入っていかざるを得ない。そうじゃない時っていうのはちょっとかぶせたりとかブロックも出来るんですけどね。そういう魂のかたまりみたいなのがズバってくるのが気配ですかね。

寺内 :そうでしょうね。あとは、抜いてやるという言葉があったけど、抜いてやるんじゃなく、僕が感じるのは“抜かさしてもらう”

鹿島 :
ほほー。

寺内 :
ごめんね、抜かれたくないだろうけど抜かさせてもらうよ。はいさようなら。そうなんだよね。だからその辺の考え方がね、“抜いてやる”っていうのでは、相手と勝負しているわけですからその時点で負けているね。抜かさせて頂く。


鹿島 :抜かさして頂きます、みたいな。それでありがとうございましたと。

寺内 :それで手を振って挨拶して終わった後は、良かった、いいレースだったねというのはとっても素晴らしいことだと思うけど。

鹿島 :素晴らしい!


夜明けと夕暮れ。
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鹿島 :(お送りしたのは)寺内タケシとブルージーンズの『夜空の星』バリバリの湘南サウンドです。

寺内 :ありがとうございます。若い頃ですね。

鹿島 :フフフ。でも世代を飛び越えてこういうサウンドっていのは、どこかに出かけたくなりますね。

寺内 :そうね。やっぱり油壺からさ、江の島、鎌倉ね。あのラインだろうな。

鹿島 :
夏の海特有の光がキラキラしているような、そのキラキラとギターの音が僕の中ではシンクロするんですけど。

寺内 :
僕が好きなのはあれですね、夜明け。夜明けでバッと日が上がったとき。あとは夕暮れで沈むとき。これはやっぱりいいね。


鹿島 :でも本当に、オートバイもクルマもそうですけど、メカニズムですとか詳しいですね。

寺内 :詳しいというか…、まあ〜詳しいんだね(笑)。

鹿島 :詳しいです。驚きます。来週またぜひこの続きを。

寺内 :本当? 犬連れてくるよ、来週は。

鹿島 :ぜひぜひ。ラブラドールと柴犬。ケンじゃなくてシバイヌですからね。来週もお待ちしています。

寺内 :じゃあ帰るよ。

今週のゲストは、1963年に寺内タケシとブルージーンズを結成。
以来ギターを愛し奏で続けている
“エレキの神様”寺内タケシさんでした。

ドライバーズサロン!
来週も寺内タケシさんをゲストにお迎えしてお送りします。
お楽しみに!




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