Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

2005年F1界のオモテとウラ

(12月18日放送)
高橋浩司 高橋浩司
(たかはしこうじ)

1991年、三栄書房へ入社。
「オートスポーツ」編集部(当時月2回刊)に配属となり、F1専門速報誌「アズ・エフ」の創刊をはじめ、国内外の レース/ラリー担当を歴任。「週刊オートスポーツ」の立ち上げに携わった後、2002年より「F1速報」(ニューズ出版刊)の編集長。2005年より「月刊 F1レーシング」編集長を兼任。1967年7月17日生。北海道札幌市出身。


このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、『F1速報』『F1 RACING』の編集長、この番組ではおなじみの高橋浩司さんをお迎えします。お楽しみ下さい。



トヨタ、琢磨、左近・・・日本力の2005年
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鹿島 :今週のゲストは『F1速報』『F1 RACING』の編集長、高橋浩司さんです。よろしくお願いします。

高橋 :よろしくお願いします。

鹿島 :今回が年内最後のゲストコーナーになるんです。

高橋 :そんな時に呼んでいただいてありがとうございます。

鹿島 :今年はF1が、いわゆるレースファン、クルマファンの方々の間のみならず、かなり一般のニュースですとか。

高橋 :そうですね。

鹿島 :これまでクルマとかレースを観なかったという方々の間でも話題になりました。

高橋 :やはりね、トヨタの活躍と佐藤琢磨の存在。そういうところが大きいと思います。

鹿島 :ここ2〜3年でぐぐっと盛り上がってきましたよね。ところでそのトヨタの活躍ですが、この番組としてもずっと4年間応援をしてきたわけですが、なかなか成績というカタチでは今まではお伝えすることが出来なかったんですが、2位表彰台っていうのは衝撃的でした。

高橋 :そうですね。第2戦のマレーシアで初表彰台から、ポンポンポンっと好調で、開発も順調に行きましたしね。ドライバーの2人もいいパフォーマンスを見せたと。今年は予想をはるかに上回る成績だったと思います。

鹿島 :始めた頃に比べて、取材をされていても、チームのスタッフの方々や首脳陣を含めて、その役割分担ですとか動きも相当グレードアップしてきているって感じですよね。

高橋 :だと思いますよ。やっぱりチームを立ち上げるときっていうのは、ある程度お金を掛ければハードの部分は揃うんですけど、それをどう動かすかっていうソフト面はお金じゃなくて、時間とある程度優秀な指導者の存在が必要で、それによってどんどんまとまっていって効率的な設備投資が出来てっていうことが必要だと思います。それがようやく今年になって花開いて来たのかなあと、そういう気がしますね。

鹿島 :それから日本人F1ドライバー。一人は佐藤琢磨選手。彼は色んなCMにも登場しまして、いわゆる“タレント”としても、日本中に名前と顔が広まったアスリートだと思うんですけど。まあでも今年はある意味、ちょっと大変だったかも知れないですね。

高橋 :いやー、辛かったと思いますね。今年はやっぱり、まず最初に出来てきたクルマがポテンシャルが足りない、ちょっと問題を抱えていると。それを修正してやっとヨーロッパラウンドに入っていい感じにいけるかなと。バトンが表彰台に上がって。琢磨も初めてポイントも取ったサンマリノグランプリで例の失格騒動なんかもありましたし。その後も参戦できないレースがあったりして非常にリズムに乗れないまま最後まで来てしまったんじゃないかなと思いますね。

鹿島 :F3時代に何度か取材をさせて頂いて。彼がね・・・言い方はどうか分からないですけど“苦労人時代”と言いますか、下積み時代の彼を取材させて頂いて。でもどんな状況にいても、アスリートとしていつも目の奥に燃えたぎるものがある人だなあと思って。やっぱりああいう部分を見ますと励まされますよね。

高橋 :取材していると、いつも怒ってたり落ち込んでたりってことが無く、非常に丁寧に対応してくれる。やっぱりクレバーな所もありますけれども、やっぱり色々聞いていると、内側に秘めた闘志とかはすごい人ですしね。まあ今年がこうだったからといってこれで終わっちゃうような人じゃないと思いますから。

鹿島 :それから鈴鹿のF1日本グランプリで突然テストドライバーとしてF1マシンを初ドライブした、トヨタのGTのドライバーでもある山本左近選手。

高橋 :びっくりしましたね。僕も彼はヨーロッパのF3を戦っているときに取材したことがあったんですけど、今はフォーミュラ・ニッポンとGTを戦ってますしね。その前後からフォーミュラ・ニッポンのほうも凄く速くなってきていたし。ジョーダンを金曜日にドライブした時も、レギュラードライバー2人よりも条件は良いとはいえ、速かったですからね。ちょっとこれにはビックリしましたし、関係者の評価も非常に高かったです。

鹿島 :ちょうどF1のテストドライブを発表する前に、富士スピードウェイでフォーミュラ・ニッポン、非常にF1に似た形の日本最高峰のフォーミュラ・カーのレースで、2位走行中に惜しくもリタイヤと。

高橋 :いやー僕も観てましたけどね、最終コーナーでちょっとスピンしてしまってね。悔しがってましたよ相当激しく。

鹿島 :あの時はハンドルを叩いたりとか自分のヘルメット、頭を叩いたりとか。ああなんかコレ、もの凄い気合だなーと思ったら、あの時の心の中にはF1の前に日本最高峰のフォーミュラのレースで勝っておこうという想いが、どうやらあったっぽいですね。

高橋 :あったんでしょうね・・・。あれぐらいの強い気持ちを前面に出したドライバーっていうのは本当に楽しみですよね。どんどん伸びると思います。


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