Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
 河村隆一のクルマ哲学を聞け。


クルマが泣かないように。
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鹿島 :いま曲の間に、教習所でドリフトを教えるっていうのもアリかなっていう話をしていたら・・・。

RYUICHI :クルマが何台あっても足りないって話ですよ(笑)俺ね、思い出したんですよ鹿島さん。教習所に行ったときに、「ハイ河村君、このコーナーを30km/hで曲がってごらん」って言われて、曲がれない速度ってあるじゃないですか。でも今だったら30km/hで曲がれって言われたら(笑)

鹿島 :アハハハ!!

RYUICHI :曲がれちゃうかも知れないなって(笑)勝手に過信かも知れないですけど思ったんですけどね。おかしいなと。

鹿島 :笑えますね、いやいや。教習所は行かれたんですね。

RYUICHI :行きましたよ、もちろん。

鹿島 :これはデビューされた後?

RYUICHI :いやデビュー前ですね。

鹿島 :なるほど。どんな生徒だったんですか、教習所時代は。

RYUICHI :僕の頃はクランクもS字も普通に進入して抜けるだけだったのに、「河村はバックで抜けてみろ」って言われて。

鹿島 :すごいですね。でもそれってカッコいいですね。

RYUICHI :昔の人は、なんかそれをやってたらしいですね。

鹿島 :そうなんですか。

RYUICHI :そういう時期もあったらしくて。すごい難しいんですよ。細いところをバックで行くのって。「まあ前輪乗ったり後輪乗ったら戻ればいいんだから、切り替えしていいから抜けてみろ」って言われて。あとは「坂をブレーキ使わずに止まれ」とか。クラッチを半クラで、要するに前に動く力で後ろに動く重力に逆らって止まれとか言われて。色々といい先生だったと思うんですけどね、今思うと。

鹿島 :なかなか特殊な授業ですね。

RYUICHI :でも最後に言われたのは、「男の子で技術を一発で全部通っていった人に限って事故を起こすんだ」と。そして「学科を一発で受かった人っていうのは事故を起こさないんだ、だから過信するなよ」って言われて。それは今でも憶えているんですけど。

鹿島 :それはじゃあ、心に響いたわけですね。

RYUICHI :はい。今のところ僕は事故とかしたことがなくて、クルマもほとんどぶつけたこともないんで。

鹿島 :素晴らしいですね。

RYUICHI :今のところたぶん、臆病が功を奏してサーキットでも当たったことが無いし。

鹿島 :でもその記録はどんどん伸ばして欲しいですね。これは記録といっても過言ではないですからね、ある意味。

RYUICHI :そうですかね。

鹿島 :だってこれだけクルマ好きで色んなところを走っていて。しかもサーキットでもでしょ?

RYUICHI :そうです。サーキットはまだ2年くらいなんですけど、月に2〜3回走りに行くんですよ、グリップもドリフトも。今のところ大きくバーンて当てたりとかは無くて、コースアウトしても当てずに戻ってこれているんで。

鹿島 :でも相当疲れるんじゃないですか、色んなものを見たり体を反応させるので。

RYUICHI :でも、一番最初に走ったときに、僕120〜130周してたみたいで。

鹿島 :フフフ・・・。

RYUICHI :何度もチェッカーを振られるんですよ。それでなんだろうなって思って帰ってくるんだけど、その夜一緒に、土屋(圭市)さんと福島で温泉に入って飯食ってたら、「隆ちゃんは走り出したら何も考えずに走りまくってるから、チェッカー振らなきゃ帰ってきやしない」って怒ってて。

鹿島 :アハハハ!

RYUICHI :あ、そういうことだったんだと思って。色々言われました。飯田章選手にも「ちゃんと考えないで走ってたらダメだよ、上手くなんないよ」とか言われて(笑)

鹿島 :でも大御所の、兄貴肌の先生たちばっかりですから。

RYUICHI :そうですね。

鹿島 :急速に腕が伸びているって噂が轟いていますよね。

RYUICHI :でもやっぱり、限界じゃないですけど、僕はやっぱり趣味でサーキットを走っているから。プロの人たちと同じように走れるとは思っていないし。もちろんレーサーになろうとも思っていないし。だけど、その自分なりの限界をちょっとずつ高めて行けたらすごく楽しいと思うし、やぱりクルマが泣いてるかなと思うと頑張んなきゃと思うんですよね。

鹿島 :泣いている、といいますと?

RYUICHI :「ちゃんと走らせてくれよー」ってクルマが言っているんじゃないかと思って、頑張んなきゃと思ってるんですけど。

鹿島 :色んなクルマの楽しみ方があると思うんですけど、河村さんはフェラーリだけでも、例えばF40ですとか、288GTO、この辺っていうのはフェラーリがレースを勝つために世に送り込んだクルマじゃないですか。飾っておくだけでも充実感のあるクルマたちですけど、普通に走っていますからね。

RYUICHI :もうGTOなんてメタルブッシュまで入っちゃいましたから。

鹿島 :すごいことになってますね。

RYUICHI :フォークがちょっとねじ曲がったんで強化パーツを作ったり、他のクルマから流用してつけたりしていますけど、すごく愛情があるから、ちゃんとエンジンを吠えさせてあげてちゃんと乗ってあげたいっていう気持ちがあるので。公道はほとんど最近は乗らなくなっちゃってるんですけどね。


女性には理解されません。
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鹿島 :それにしても本当に、2週目なんですけどクルマトークは尽きませんよね。

RYUICHI :あの〜、本当にね。オンナの人をクルマ屋さんに連れて行くと、だいたいヘソ曲げますよね。

鹿島 :ハハハ!

RYUICHI :冷たいこと多いじゃないですか、この季節。寒〜いガレージで、男は本当に楽しそうにキャッキャ言いながらね。何の話だってことで女性はだいたいムッとしてますけど、本当に楽しいですよね。

鹿島 :なんかそういう時に、助手席で爆睡してくれたらどうかなって僕はたまに思いますけどね。

RYUICHI :アハハ、なるほどね。

鹿島 :まあそういう人もいますけどね、実際に。逆に安心みたいな。そのまま忘れて帰っちゃったら大変なことになるんですけど(笑)まあそんなわけで、話が尽きませんので、来週もよろしくお願いします。

RYUICHI :よろしくお願いします。


今週のゲストは、クルマを愛してやまないアーティスト、
河村隆一さんでした。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストにお迎えしてお送りします。
お楽しみに!



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