Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
丸茂亜希子 華のある“カーライフジャーナリスト”登場!



“女性だけのラリー”に初挑戦。
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鹿島 :そんなカーライフジャーナリストの丸茂さんは、昨年、女性だけのラリーに初挑戦。女性しか出ることができないラリー?

丸茂 :はい。そうなんですよ。

鹿島 :でも、実際去年が14回目だったんですよね。

丸茂 :ヨーロッパの方では、向こうの方たちみんなラリーって好きなんですよ。大陸ですから。それで女性も「男性と戦うのは無理だけどラリーに出たい」という声が多かったみたいで、それで設立されたんですけど。普通免許を持っている女性なら誰でも参加できると言うのが特長で、この間も18歳の女の子から60歳の女性まで、親子で参加したりですとか、色んな女性が参加していましたね。

鹿島 :元々このガゼルラリーっていう大会は、何のために、誰がどんな風に始めたものなんですか。

丸茂 :私も実際に出てみるまであまり分からなかったんですけど、女性は社会の中で、まだまだ男性よりちょっと虐げられている部分があるじゃないですか。でもこのラリーのルール自体は、「みんなで一緒に完走しましょう、ゴールを迎えましょう」というところに重きを置いていて、達成感がものすごく味わえるんですね。だから、女性に元気を与えるとか自己実現をしてもらうといったラリーだと思います。

鹿島 :例えばこれからラリーに出ようと思った場合。まず免許があって、そしてクルマを買いますよね。それは普通の4輪駆動のSUVみたいなクルマでいいんですかね?

丸茂 :あの、クルマはね、日本から持っていくと莫大な費用が掛かるので。実は現地でレンタルしてる会社があるんですよ。ガゼルラリー専門のレンタル屋さん。そういうところに申し込めば100万円以内で借りられると思います。

鹿島 :例えばトヨタでいうとランドクルーザーとか。

丸茂 :そうですね。ランクルはものすごく良さそうでしたよ。

鹿島 :片山右京選手はこのところパリダカールにランドクルーザーで出ています。ほとんど改造しないバージョンで今年も活躍されていましたけれども。ああいったものを100万円くらいで借りると。あとは飛行機代なんかですよね。2人組ですから2人で移動する分。あとはエントリー費とか?

丸茂 :そうですね。あと重要なのは、やはり砂漠ですからサソリとか蛇とかいますし、紫外線もものすごいわけですよ。ですから主催者の方から、これは必ず持っていきなさいというリストが配られるんですけど、その一番最初に書かれているのが日焼け止め。その次に血清とかがあるんですよね(笑)。

鹿島 :コブラの血清とかですか。

丸茂 :そうなんですよ。万が一のときに。

鹿島 :でも、サソリとかコブラとか色んなものがいることが想定されますよね。それぞれの血清を持ってくることがオススメされているわけですか。

丸茂 :まあ、何とか急場をしのぐものは持っていきなさいと。

鹿島 :あの…ちょっと質問していいですか。それはどこで手に入れるんですか?

丸茂 :やっぱりフランスで手に入れましたね。日本ではあんまりね(笑)。

鹿島 :フフフ。 そうですよね。「コブラの血清欲しいんですけど」っていう説明が大変ですよね。

丸茂 :あとは万が一帰れなかった場合の食料、テント、寝袋。砂漠って朝晩は10℃以下に冷えちゃうから、ダウンジャケットとか火をおこす道具とか、そういったモノをいっさいがっさい持っていかないといけないので。

鹿島 :相当な物量ですね。

丸茂 :そうなんですよ。それを日本からもっていくのはちょっと大変かなと思いましたね。でもそれさえクリアしちゃえば、あとはやる気さえあれば多分出られると思うので、興味のある方は出て欲しいと思っています。


ラリーを経験した人間は強くなる!
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鹿島 :実際に2500キロ、モロッコの砂漠を走って。

丸茂 :はい。

鹿島 :その間っていうのは、変な話、お化粧とかそんな場合じゃないっていう状況ですよね。

丸茂 :ええ(笑)。

鹿島 :生きているのが大変みたいな。

丸茂 :そうなんですよ。もうだから、はっきりいって裸にされた気分になりますよね。変な話ですが、1日目はトイレができなくて丸1日ガマンしちゃったんですよ。でも2日目になって、これじゃ体が持たないと言うことで、徐々にその…自然の中でできるようになっていったんですけど。やっぱり現代女性が砂漠に行くと変わりますよね。

鹿島 :しかも、実物の丸茂さんに今日初めてお会いしたんですけど、かなりお洒落ですし、身ぎれいにしていて、どちらかというと“そっち方向”だと思うんですよ。女性のジャンルから言うと。それが砂漠で…っていうギャップがものすごいですよ。

丸茂 :私もまさか、そんなことになるとは夢にも思わず。本当におかしいなと思ったのが、ゴールした後はパーティーとかしてくれて、完走したみんなにご褒美としてすごいキレイなホテルに泊めてくれるんですよ。そこにはちゃんとトイレがあるのに、草陰とか探しちゃうんですよね。思わず。

鹿島 :アハハハ! 人間って強いですね!

丸茂 :強いんですよ。そういうのも実際に行かないと分からない。

鹿島 :テクニックという部分ではどうですか。ラリーを走破していく技術的な部分。

丸茂 :それは私も甘く見ていまして。砂漠って日本に無いですから練習しようが無いじゃないですか。まあ現地に行って1日〜2日で慣れるだろうと思って甘く見ていたんですが、2日目に8メーターくらいの砂丘が目の前にあったんですが、止まっちゃうとスタックしちゃうんですよ。私はスタックして砂を掘るのがイヤで、そのまま行っちゃえー!って行ったら反対側が崖だったんですね。

鹿島 :うわっ!

丸茂 :それでそのまま思いっきりジャ〜ンプってなっちゃいまして、地面にドスン! と着地して。ナビゲーターの方はアゴから血を出してるしクルマもボンネットがくの字に曲がって、フロントガラスも蜘蛛の巣みたいにヒビが入っているし。すごく怖い思いをしたんですね。それなのでちょっと落ち着いて、もう一回砂漠の走り方の基本を思い出しながら走ろうと思いまして。本当に砂の温度によってタイヤの空気圧を0.1から変えて行く。砂丘があったら必ずハンドルを斜面に対して真っ直ぐ、直角に持って上がっていく。そういった基本的なことを一つ一つやっていくと、本当にスムーズに走れるものなんですね。だから、基礎って大事だなあというか(笑)、自然を本当に甘く見たらいけないなと感じましたね。

鹿島 :今年の春に行われる第15回大会に出られるという話も聞いていますけど、今度はより良い状況で行けますよね。今年も血清は持っていくんですか?

丸茂 :アハハハッ、持っていきます。ハイ。

鹿島 :今度見せてください。すごく不謹慎かもしれないですけど、コブラの血清持っている女性ってあんまり会ったことが無いので。あんまりっていうか初めてですけどね。

丸茂 :ハハハハ!

鹿島 :いや、でも強いですね。昨年の大会だけでも相当人間として強くなられたんだろうなっていう気がしますけれども。

丸茂 :ああー、よく言われますね〜。

鹿島 :戻ってきたら楽しみですね。どんな風に言われますか? ビフォアー&アフターという意味では?

丸茂 :あんまり具体的なことは言われないんですけど、やっぱり何ていうんだろう、死ぬような経験を何回もしてきたわけですから、すごくその時その時を楽しもうと知らず知らずのうちに自分で思っているらしくて、「前よりもイキイキしてるね」とは言われますね。

鹿島 :また大会が終わった後に、ぜひ来て下さい。ありがとうございました。

丸茂 :はい、ありがとうございます。



今週のゲストは、人気クルマ雑誌『Tipo』編集部を経て
フリーランスのカーライフジャーナリストとして活躍。
昨年、女性だけのラリー、ガゼルラリーに日本人として
初挑戦した丸茂亜希子さんでした。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストにお迎えしてお送りします。
お楽しみに!



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