Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
黒澤雄太 現代のサムライ



刀とスポーツカー
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鹿島 :そんな黒澤さん、クルマ好きで実はクルマ業界でもちょっとした有名人。以前『NAVI』というクルマ好きの方ならみんな知っている雑誌にも出られたり。クルマは今までに何台くらい乗ってこられたんですか?

黒澤 :えーと、何台くらいですかね。7〜8台かな? 免許は18歳でとりました。

鹿島 :最初のクルマってなんですか?

黒澤 :最初は祖父が乗っていたアウディですかね。

鹿島 :フフフフ…なんか目の前にある日本刀の雰囲気とは全然違いますね。「最初のクルマはセンチュリーです」とかそういう感じかと思ったんですが。

黒澤 :いやいやいや。ボロボロのアウディです。その後は色々ちょこちょこと乗り換えて、ケータハムのスーパーセブンに行ったんですね。

鹿島 :はぁー。2人乗りでほとんど屋根があってないような。ほとんどオープンですよね。

黒澤 :そうそう。それで3年くらい乗ったんですかね。それからプジョー106。

鹿島 :以前見せてもらったクルマですね。これは刀の鞘の部分がプジョーと同じ色ですが、これはこういう色に特注で塗ってもらったんですか?

黒澤 :いや、刀のほうが先ですね。それでクルマを見つけたときにブルーがいいなと。

鹿島 :クルマの楽しみ方は主にどんなことですか?

黒澤 :スーパーセブンのときは峠ですね。

鹿島 :スーパーセブンはイギリスを代表する本当に研ぎ澄まされたスポーツカー。日々の居合道と共通点がたくさんあったような気がしますが?

黒澤 :すごくありますね。スパルタンでストイックな感じで、反応がダイレクトで。すごく共通してましたね。

鹿島 :あれって、エンジンのボンネットフードがアルミのまま、キレイですけど手入れしないと結構大変なことになるでしょ?

黒澤 :そうなんですよ。アレ磨かないとダメなんですよね。

鹿島 :そういう部分も、なんか刀に共通する部分があるんじゃないんですか?

黒澤 :そうですね。ちゃんと手入れをしてあげないといけないという部分は一緒だと思います。

鹿島 :もうそういうスパルタン系には乗らないんですか?

黒澤 :いや、たまたま気分の問題ですから。稽古した後にセブンで帰ると「抜け」がないので疲れちゃうんですよね。

鹿島 :あまりタイプが似ててもね。今はプジョーに乗ってどっちかというとオシャレなイメージを漂わせながらという感じですが、また時を経れば違うクルマに行くかも知れませんね。なんか気になってるクルマはないですか?

黒澤 :ずっと乗りたいのが、シトロエンのDSですかね。

鹿島 :古いクルマですよね。随分大きくて独特のサスペンションシステム。ふわふわした感じで今までと全然違いますが、どんなところがいいんですか?

黒澤 :DSくらいデカダントなクルマってなかなか無いですからね。あそこまで行っちゃえばいいなと。

鹿島 :見つけるの大変じゃないですか?

黒澤 :持ってる人に聞くと見つけてもちゃんと維持するのが大変みたいですね。

鹿島 :そういう風にちょっと不機嫌になったりするようなクルマと付き合っていくのは好きなんですか?

黒澤 :んー、これは遺伝ですかね。祖父はずっとカルマンギアに乗っていて、父はマセラッティに乗ってるんですよね。だからある意味遺伝なんじゃないですかね、そういうクルマに行くっていうのは。

鹿島 :大変な一家です(笑)


理屈じゃない世界
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鹿島 :ところで黒澤さん。今後の予定なんですが、11月1日から渋谷のアートスペース美蕾樹(ロフト近く)にてイベント。これはどういうイベントなんでしょう?

黒澤 :これは西崎純さんという画家の方のプロデュースのグループ展なんですが、そこに書を展示します。1点のみ、ある程度の大きさのものを掛け軸にして展示します。

鹿島 :色んな人が参加してますよね。ビーズアーティストの方がいたり、彫刻家や陶芸家などなど。場所もいいところなのでチェックして頂きたいです。あと11月6日(土)にも何かある?

黒澤 :薩摩琵琶の荒井靖水くんと一緒に、薩摩琵琶と試斬居合道の即興演舞をやります。

鹿島 :即興ということは、事前のリハーサルなどは無縁の?

黒澤 :そうですね。何が起こるか分らないという。観てみたい方はぜひいらして下さい。

鹿島 :それから、きょう刀を持たせていただいて試斬居合道の世界を見学というか、斬るところまではいかなくても、持って振りかざしてみたいなと思うんですが、可能ですか?

黒澤 :可能です。やっぱり刀だけでも迫力はあります。でも実際に、ある物量のモノが真っ二つに切断されるっていうのは理屈じゃない世界なんですよね。

鹿島 :実際、何を斬るんですか?

黒澤 :稽古では畳表です。畳表を一昼夜、水につけてまるめたものです。

鹿島 :うゎー、じゃあこれは上手くいかないと跳ね返されるという感じですか?

黒澤 :跳ね返されるというか途中で止まって、下手をすると刀が曲がります。一畳が大体基準で、これが大体、首の太さくらいと言われているんです。それを四畳、五畳…マックスで十畳くらいですかね。それを切断していく。

鹿島 :十畳分をまるめるというと、どのくらいの太さですか?

黒澤 :大体4本分くらいで人間よりも太いかな。

鹿島 :当然、同じ角度で最後まで持っていかないといけないわけですよね。タフですよね。

黒澤 :いや、これは一瞬の集中力なので。

鹿島 :不思議なバランス感覚と、研ぎ澄まされた部分をお持ちの黒澤雄太師範。きょうはありがとうございました。僕はとりあえず見学に行かせていただきます。気合を入れて…あっ気合入れちゃいけないんですよね。

黒澤 :気合入れなくていいですよ。

鹿島 :じゃあヌラっと(笑)行きたいと思います。ありがとうございました。

黒澤 :ありがとうございました。


今週のゲストは、武士道を極める剣の達人。
日本武徳院試斬居合道 師範 剣士の
黒澤雄太さんをお迎えしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストにお迎えしてお送りします。
お楽しみに!



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