Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

現代のサムライ

(10月17日放送)
黒澤雄太 黒澤雄太

日本武徳院試斬居合道 師範 剣士
黒澤雄太 (くろさわ ゆうた)

経歴
1968年 横浜に生まれる
1974年 剣道を学ぶ(-1981年)
1990年 日本大学芸術学部演劇学科卒業
1991年 居合道を学ぶ
1998年 日本武徳院試斬居合道 設立

主な活動
1995年 横浜ケンタウロスサマーパーティーにて演武
(以降、毎年ー現在)
1996年 スウェーデン国王・王妃御前演武
(彦根城・滋賀県)
1997年 赤塚不二夫第26回日本漫画家協会文部大臣賞授賞式にて演武
1998年 『用心棒(マンガ黒澤明時代劇4)』
(藤子 不二雄A/著、中央公論社/刊)監修
2001年 『日本武徳院試斬居合道WEB開設記念の宴』にて演武(ロックスタジオ・港区海岸)
2001年 西崎純個展『天使たちへ・・・』コラボレーションイベントにて演武(美蕾樹・渋谷区宇田川町)
2002年 二玄社『NAVI』3月号および8月号 掲載
2003年 「ルーブル美術館館長と一緒に過ごす日本の夕べ」にて演武

このコーナでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは、武士道を極める剣の達人。剣士の黒澤雄太さんをお迎えします。まさに現在のサムライ、そしてクルマを愛する方です。



刀を持つ人間としての使命
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鹿島 :今週は、クルマと武士道を愛する剣の達人をお迎えしました。日本武徳院試斬居合道 師範 剣士の黒澤雄太さんです。

黒澤 :宜しくお願いします。

鹿島 :試斬居合道。「試す」に「斬る」「居合道」。これは簡単に説明すると?

黒澤 :これは型だけの居合ではなく、実際に真剣を使ってどれだけ斬っていかれるか、そこから何が見えてくるか、というものです。

鹿島 :いわゆる真剣。きょうも実は肌身離さず持ってらっしゃいます。半径1m以内に必ずこの刀が?

黒澤 :持っている時は肌身離さずですね。どこへ行くときも。

鹿島 :体の一部みたいなものですね。ちょっと見せていただけますか?

黒澤 :はい。二振りあるんですが、じゃあ大きい方を。

鹿島 :鞘の色が濃紺というか藍色みたいな。うわぁ…これは! …光りますね。

黒澤 :光りますね(笑)、これで1.4キロくらいなんですが、刀は根本を持つわけですから持った感じの重さはそれ以上に感じるはずです。

鹿島 :こんな至近距離でみたのは初めてなんですが、存在感がありますね。ありがとうございます。ところで、王貞治さんが昔、真剣でスイングの正確さを高める練習をしていたって聞いたんですがアレは本当の話ですよね?

黒澤 :本当の話ですよね。

鹿島 :そうですよね。これ(真剣)を振ってたら、そりゃホームラン打てますよねぇ!

黒澤 :うん。でもアレはすごく理に叶ってると思うんですよね。なんでアレを真似する人がいないのかが逆に不思議でしょうがないです。

鹿島 :日本武徳院。黒澤師範が主催する道場。どんな方がいらっしゃってるんですか?

黒澤 :門下生は、役者とかデザイナーとか、あとバラの品種改良をしている人とか。

鹿島 :ははー。そういった皆さんの試斬居合道に取り組む目的というか意味合いはどんなものなんですか?

黒澤 :やはり日常生活の中で色々ストレスがあったりとか、ぶつかる課題があったりとか。そういう中で生きていて、自分の芯になるモノとか核になるモノがないとブレのなかでグルグル回っちゃう状態になる。それが刀をやることで自分の「芯」を見つけられると思って、来るのではないでしょうか?

鹿島 :ご紹介のときに「武士道」という言葉を使わせてもらったんですが、このところ、2000年代に入って、サムライという言葉や行為がクローズアップされている気がするんですよ。現代における武士道、現代における居合道ってどんな意味合いでしょう?

黒澤 :武士というものが成立してから何百年もの歴史があるわけですから変遷しているはずなんです。あの…むずかしい話になっちゃっていいですか(笑)

鹿島 :大丈夫です。

黒澤 :管理される時代、特に江戸時代に入ってからの武士道とそれ以前の武士道、鎌倉期の武士道。みんな絶対に形は違うはずなんです。じゃあ今の時代における武士道はなんなのかというと、やはりそこを模索していく。今までと違った形で現代に提示していく。自分は刀を持った人間としてそれを体現して提示していくというのが、自分がこれからしなければいけないことなんじゃないかなと。

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