Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

世界を制した男が登場!

(7月11日放送)
荒聖治 荒聖治

(あら せいじ)

91年カートでレースデビュー、94年「フォルクスワーゲンカップ」年間チャンピオンを獲得後、アメリカでの武者修行を経て「全日本F3選手権」などで活躍。2001年には「ルマン」でルーキーオブザイヤーを獲得、今年4回目の挑戦で悲願の優勝を果たした。国内では、トヨタのGTドライバーとして活躍中。1974年5月5日千葉県生まれ。血液型 A型。

このコーナではレース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは、先月フランスで行われた伝統の1戦、ルマン24時間耐久レースで、日本人として9年振り2人目の総合優勝の栄冠に輝いたトヨタのGTドライバー荒聖治選手です。どうぞお楽しみ下さい。



本当に寝られなかった。
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鹿島 :今週のゲストは、レーシングドライバーの荒聖治選手です。よろしくお願いします。

荒 :よろしくお願いします。

鹿島 :6月13日に日本にビックニュースが飛び込んで来ました。世界3大レースのひとつといわれるルマン24時間耐久レースで、日本人として荒聖治選手が2人目の総合優勝の栄冠に輝きました。新聞ですとかいろいろなメディアでこのニュースを知った人もいると思います。今日は、これまで語られなかった裏側にどんなドラマがあったのかというようなことも聞いていきます。優勝した今年のルマンの戦いの中で、一番大変だったことはなんですか?

荒 :一番大変だったのは、やっぱり今までのレースで一番寝られなかったことですかね。

鹿島 :それはなぜですか?

荒 :戦略というのがあるんです。連続でひとりのドライバーが、3時間とか3時間半とか乗り続けるというのもあるんです。これだけひとりのドライバーが乗り続けると、残り2人のドライバーが乗っている時に、いっぱい休めるような感じがするんですけど、それを期待すると間違いだということがわかったんです。戦略によって状態がコロコロ変わるんですよ。

鹿島 :起きていて、いつでも乗れるようにスタンバイをしているということを要求されるわけですか?

荒 :はい。レースの展開とは別に、レースをシミュレーションしているエンジニアがいるんですね。たまに不運なできごとがあったり、他のクラッシュでセーフティーカーが入ったりした時に「ドライバーを換えて、次、連続で行ったほうが得だ」ということがその人たちのシミュレーション上で出てくると、ドライバーがそこで換えられちゃうんです。

鹿島 :どんどん当初の計画が変更になったり、その場その場で作戦を立てていくという流れの中にいるということですね。

荒 :そうですね。ホントに1秒、秒単位を削るのには、戦略というかすごいことをやるんだなあと思います。

鹿島 :実際に待っている間はレーシングスーツを着ているんですか?

荒 :一応、自分のパートが終わったらシャワーを浴びてマッサージとかを受けます。その後はもういつでも出られるようにスタンバイして、レーシングスーツを着たまんま仮眠を取るというか横になっている状態です。

鹿島 :僕もレーシングスーツは着ますが、あんまりリラックスできるものではないですよね。どっちかというと身体にフィットして無駄のない作りをしていますから、ピリピリしてきますよね。あれを着たままではそんなに眠れない。

荒 :ゆっくりと、ゆったりとリラックスするという時間は取れないですね。ホントに横になるというか、それだけですね。

鹿島 :24時間を戦う前にも起きているわけですから、トータルで何時間起きていたことになるんですか?

荒 :また朝のウォーミングアップが早いんですよ。8時何分だったような気がするんですけど、早朝から朝練のようにウォーミングアップが始まって、午後4時がスタートですから。その間はずっと起きているわけですからね。トータルで何十時間になるんですかね。終わってからもまた騒ぎがあるから。

鹿島 :まあ終わってからの騒ぎは、優勝しているから楽しかったでしょうね。






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