Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
片岡龍也 レース界NO.1のラッキーボーイ登場!



裏切りの許されない世界。
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鹿島 :何に乗っても上手。これを証明したのが去年のシーズンでした。F1の一歩手前のクラスのF3で勝って、アルテッツァを耐久レース用に改造した車を使ったスーパー耐久でも勝って、なおかつGT選手権のGT300というクラスでセリカで勝って、出たクラス全部に勝っちゃいましたね。

片岡 :去年は自分でも驚くぐらい流れのいいシーズンでした。

鹿島 :シーズン中にまったく違うタイプのクルマに乗って3種類のレースで勝つというのはあまり記憶にないですね。違和感とかは感じない?

片岡 :初めてそのマシンを転がした時というのは違和感はあるんですけども、その中で慣れてくるとクルマなりのアジャストの仕方というか、コツみたいなものが自分の中でわかってくるんです。それがわかると、クルマをパッと乗り換えた時に比較的短時間でそのクルマに合わせることができるのです。まあずっとフォーミュラカーに乗っていたので、初めてツーリングカーに乗った時の大きな差というのは暑さでしたね。

鹿島 :スーパー耐久は暑いでしょう。僕も違うチームでしたが、同じアルテッツァに乗っていました。60℃の後半ぐらいかな?

片岡 :暑いですね。実際に数字を見るとかえってだるくなるので数字は見ないようにしていますけど、かなり暑いと思います。

鹿島 :あれは一種独特な雰囲気で、いわゆる低温サウナで腹筋をしているような状態が2時間続いているという感じですね。でも先日のマレーシアも暑かったでしょう。

片岡 :そうですね。マレーシアはスーパー耐久と比べても比ではないぐらい暑くて、クールスーツというものを着用しなければまず無理ではないかと思うぐらい暑いですね。

鹿島 :クールスーツというのは、いわば着るエアコンですね。あれは壊れたりすると温水が回ってかえって暑いらしいですけど、その経験はないよね。

片岡 :去年1度、ちゃんと差し込まなくて回らなかったという経験はありますけど。その時は倒れました。ただ一応担当している時間はなんとか走りきったんですけど、自力でクルマから降りることができず、なかなか辛い思いをしました。

鹿島 :脱水症とか熱中症とかになっちゃいますからね。夏場はこれが怖いですね。今までレースをやってきて一番キツかったことというのは何ですか?

片岡 :レースをやっているとキツいことのほうが多いです。やはり1番の思い出は去年のF3最終戦です。そのレースにはチームとしてのランキング1・2位が掛かっていたんです。そこであろうことかスタートで失敗をしてしまい、その結果ランキング3位に落ちてしまったんです。とても期待も大きかった中での失敗だったんです。その時にレースに携わっている人の多さや期待を感じました。それを裏切るのか期待通りに走るのかの違いによって全然結果が変わってくるということが身に染みたレースでしたね。

鹿島 :それを肌ですぐに感じられるというのも才能の一つなんじゃないですかね。

片岡 :感じられる環境にいられるということはすばらしいと思います。

鹿島 :どんな世界でもあるような気がします。なんか失敗しちゃいけないところで失敗しちゃったりすると、あーあ…みたいなね。そういうことってありますね。

片岡 :そうですね。空気っていうのがありますね、明らかに。自分からみんなが引いていく感じがわかります。




目標はヨーロッパ・・・F1!
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鹿島 :レーシングカートの全日本クラスでチャンピオンを取って、その後フォーミュラ・トヨタのレーシングスクールに挑んで、ここでトヨタの若手育成スカラシップ、いわゆる奨学金制度の第1期生としてトヨタのドライバーになったわけですけど、決定の通知は電話ですか?

片岡 :そうですね。電話で、「来シーズン、スカラシップでフォーミュラ・トヨタのレースができるようになりました」という連絡をもらいました。初めは逆にどれぐらいすごいことなのかもわからず、ただ、来年クルマのレースに自分が参戦できるということだけがわかったのです。ホントに夢のような話でした。

鹿島 :フォーミュラ・トヨタでも優勝をはじめとして活躍。F3に上がって、そこでもキッチリ優勝。そうなってきますと、もちろん今シーズンはスープラで優勝。もう一つの国内のフォーミュラ・カー、1人で乗るレーシングカーの最高峰フォーミュラ・ニッポンでも優勝しかないですからね。これはいつごろですか?

片岡 :できるだけ早い段階で勝ちたいんですけど、やはり最高峰なだけあって周りのレベルも高いです。その中で僕の武器というのは、ルーキー、若さだけです。悪く言えば怖い者知らずでいけることだけが今の僕の強みだと思うんです。これからレースを繰り返す中で、経験やデータを積んで、それを早く形にして優勝できればと思っています。

鹿島 :今シーズンだけではなくて、将来的なビジョンというのがあると思うんです。最終的にはどういう風に考えていますか?

片岡 :そうですね。大きな夢はやっぱりF1。トヨタも走らせているので、そのシートに座れる、乗れることを目標に走っています。ただ、そこに行くためには、まず今やっていることの中でベストを尽くして、優勝して実力をつけていかなければ、絶対にそこには辿り着けないと思います。そこに目標を置きながらベストな結果を残す。最終的にはヨーロッパに出るのか、国内のトップドライバーになれるのかわからないですけど、その瞬間その瞬間のベストを尽くして、最終的に振り返った時に、それがどういう結果になっているのかを楽しみにしているんです。ただヨーロッパに出てフォーミュラ・ワンというのが一番の目標です。

鹿島 :実際にレーシングカートの時代に戦ったり、同じようなシチュエーションでレースをした仲間というのが、何人かF1ドライバーでいますよね。

片岡 :そうですね。実際に同じ日にレースをして、同じ会場で見た選手が何人も今F1に乗っているので、そういうのも大きな刺激にはなります。

鹿島 :本日はありがとうございました。

片岡 :ありがとうございました。






今週のゲストはトヨタ期待の若手ドライバー。
レーシングカートの全日本チャンピオンを経て、
フォーミュラ・トヨタ、F3とステップアップして、
今シーズンついに国内最高峰の全日本
GT選手権、フォーミュラ・ニッポンにまで
登りつめたレーシングドライバーの片岡龍也選手でした。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストの方をお迎えしてお送りいたします。
どうぞお楽しみに!!



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