Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
渡辺正行 実は元レーサーなんです。



信号は1つだけ。
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鹿島 :ところで、免許を取られたのはいつごろですか?

渡辺 :大学1年生、18歳の夏に田舎に帰って田舎の教習所で取りました。第3段階で1回落ちて、あとは全部ストレートでした。第3段階は鬼の教官だったんですよ。その人に当たったと思ったから、これはもう落ちると思って普通に運転して、やっぱり落ちちゃった。

鹿島 :フフフ。

渡辺 :すごいよ。卒検とか路上とかをやるじゃない。田舎だから、路上に信号は1組しかない。その信号が赤だったら止まるんだけれども、青だったらスーッと行っちゃうの。青だったら信号の停止が1回もない!俺は青だった!

鹿島 :ついてますね。

渡辺 :でもね、田舎で取ると東京は怖くて運転できない。僕は東京に出てきてストリップ劇場に勤めていたの。ストリップ劇場は出し物が10日ごとに変わるんだ。その時、外国人のお姉さんがいたのね。10日経つと、終わったお姉さんを次の西船(西船橋)の劇場に連れて行かなきゃいけない。

鹿島 :それをクルマでですか?

渡辺 :お前らの中で、クルマの運転ができるやつはいないかと言われて、僕、できますと言ったら、お前が行けというわけよ。僕とストリップ劇場の従業員の人と2人で、3人ずつ乗っけて2台で行くの。従業員の方は慣れている。それで首都高速に乗るわけね。渋谷から乗って、その人は慣れているから三宅坂のところで曲がって、スーッと行っちゃう! ところが僕は左と右があるけど、どっちに行くんだろう…?どこだろう…?西船ってえ〜と?何となくこっちに行っちゃえ!とハンドル切ったら、まあ、あっていんだけどね。あの時はすごい怖かった。

鹿島 :カーナビはないころですからね。

渡辺 :しかも人を乗っけているでしょう。それも外国人。また、うるさいんだ! チリとかその辺の人だから、英語じゃない。もうペラペラと盛り上がっていてうるさい。こっちは真剣なのにね。まあ、事故もなく無事にこなしましたけどね…。

鹿島 :そのころに運転の極意とか道の走り方とかを、実は習得されていたのではないですか?

渡辺 :どうなんでしょうかね。





レースは、もうやりません! 
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渡辺 :僕ねレースに出たことがあるの。スバル360ってあるじゃないですか。あのクルマで。

鹿島 :といいますとかなり前ですよね。

渡辺 :そう、テレビの番組でレースに出るというのがあって、俺もやるからって感じで…。レース場は筑波とか東京近郊だったと思う。ちゃんとしたレースなのよ。みんなはチューンアップしていてすごい!僕は怖いから一番後ろから出たんだけどね。予選か何かでね。ウォンウォンってすごいでしょう。そこを何周かするんだけど、コースをアウトからインにとか、ここはこう入ってとか。コースを見てからそういうことを聞くんだけど、そんなものは無理だね。

鹿島 :吹っ飛んじゃいましたか。

渡辺 :ライン取りなんていうのは、僕ができるレベルのものじゃないね。

鹿島 :当然、練習はされていったわけですよね。

渡辺 :しないしない!ぶっつけ本番です。だから一番外側をみんなの迷惑にならないように、そーっと走っていました。内側を、“ウワォンウワォン”と走り抜けるんです。うわぁ〜怖え〜。もう何周遅れかわからない。僕が、「あっ、ここからあそこに入っていこう」と思ったら、グワァーと後ろから来て怖かったな。こんなことは俺にはできないと思ったね。

鹿島 :完走はされたのですか?

渡辺 :相当遅れましたけど完走はしたよ。でも僕が走っているころはもう誰もいなかったですよ。これ1回だけでした。こんなことはもう2度とやらないと思ったね。

鹿島 :そうですか。レーサーになろうかなとか、レースにハマりませんでしたか。

渡辺 :全然ハマらない。あと何だったけ、カートにも乗ったことがある。ある番組で、カートで鈴木亜久里さんと勝負みたいなことがあったの。鈴木亜久里さん、おいら、三原じゅん子。鈴木さんには、1周か2周ぐらい後からスタートしてもらうようなハンディをつけてもらってね。それで、何周か走るんだけど、レベルが違う。嬬恋のカートコースで、鈴木さんに聞いたら、「このコースだったら、僕はブレーキは多くて3回しか踏みません。」って。

鹿島 :ですかね。

渡辺 :いや、ちょっと待って。あそこは踏まないの? あそこもあそこも踏まない。どこで踏むの? 「あっ、ココとココです」 でも、ここは踏まないと危ないのでは? 「いやいや、ここはこうやって入っていくんです。ここはノーブレーキで、ガーンと…」 1コーナーから、ノーブレーキなんだってね。

鹿島 :どうでしたか。最後にはノーブレーキの境地に達しましたか?

渡辺 :いや。何ていうんですかな?横滑りするやつ…?

鹿島 :ドリフト。

渡辺 :ドリフトをさせていいんだと。クルマはドリフトをするんだと。その感覚を覚えていけば、ちゃんと乗れるようになりますからって。それでキーッと止めて、スーというようなものを覚えたのだけれども、僕はやりたくありませんって言いました。ヘヘヘ。

鹿島 :そうですか。それで、結果はどうだったのですか?

渡辺 :僕はひどかったけど、三原さんと鈴木さんはいい勝負をしてみたい! 結局、亜久里さんが勝ったけど、プロはすごいね。おもしろかったですけど、僕は一般の公道、一般のドライバーで充分でございます。

鹿島 :来週からは元レーサーの渡辺正行さんって言いますから。

渡辺 :いえ。何を言っているんですか。

鹿島 :フフフ。ありがとうございます。来週もよろしくお願いします。

渡辺 :はい。お願いします。ありがとうございます。






今週のゲストは、先日いまは亡き愛犬ゴンタとの
思い出を綴った絵本『さよならってなんだろう』が
発売されたばかりのタレントの渡辺正行さんでした。

ドライバーズサロン!
来週も渡辺正行さんを
お迎えしてお送りいたします。
どうぞお楽しみに!!



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