Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
飯田一 編集長、驚愕のカーライフ!



同じクルマを3台、たちの悪い趣味です。
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鹿島 :クルマは何台ぐらいあるんですか?

飯田 :4台ですかね・・・。感覚的には、1分の1スケールのプラモデルという感じですね。

鹿島 :楽しそうですね。いわゆる一言で言うと、“たちの悪い趣味”ですよね。…すみません。でも、それぐらいクルマって魅力がありますよね。

飯田 :ハハハ。そうですね。よくないですよね。色違いでほしくなっちゃったりしてね。そのへんはまずいですね。

鹿島 :えっ、色違いで買っちゃったりしたこともあるんですか?

飯田 :コルチナ・ロータスとかは、今、3台あるんですけど、困っちゃうんですよ。全部同じ色でなければならないですよね。ところが、微妙に色が違っちゃうというのが1番の悩みなんですよ。全部揃えたいわけですよ。同じ車種の場合だと、それがちょっと難しいですね。だからしょうがないから、全部、色を合わせるために塗り替えちゃうということですよね。

鹿島 :なるほど。でもそういうイジる楽しみというのは、人に言ってもなかなか理解してもらえない部分もあると思いますけど、どうなんでしょうか。

飯田 :そうですね。だから変な話なんですが、昔、家内と結婚する前ですが、ドライブをしていても、雨が降りそうになると家に帰っちゃうわけですよ。それですぐにガレージにしまっちゃうのです。

鹿島 :はい。

飯田 :家内には「クルマは雨の日に使う便利なものじゃないの。この人は何を考えているんだろう」と驚かれたことがありましたね。雨には濡らしたくなかったのです。

鹿島 :天気予報とにらめっこですね。翌日にドライブという日は、気になってしょうがないですね。

飯田 :そうですね。まさか、スリッパで車内に入るということはないですけどね。

鹿島 :フフフ。この写真の光り輝き具合からしますと、洗車、メンテナンスも相当こまめにやられていたんではないですか?

飯田 :そうですね。難しいですよね。今は塗料がいいですから、だいぶ楽になったと思いますけど、当時はアクリル系のペイントを使っていることが多かったものですから、やはり傷をつけやすいというのはありました。

鹿島 :特に、'60年代のクルマを保存するにあたって、コツみたいなものはあるんですか?

飯田 :結局、乗る回数が多い方はですね、その乗る回数以上に触ってあげないといけないのではないですかね。

鹿島 :はい。

飯田 :毎日お風呂に入るのと同じで、できれば綺麗にしてあげたいなと思いますけどね。また、メンテナンスのほうも、乗ったら次に乗るまでの間に直してやろうというところがあると思います。そうすることによって、大きく壊さないですみますよね。





昔のドライバーは上手かった。
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鹿島 :アルバムにはガレージの写真もあります。お洒落なオーディオ機器が真ん中にありますが、これはいつごろのものですか?

飯田 :それは、約30年前のです。当時は、クルマを見ながらみんなで雑談できるような空間がほしかったんです。それで、白木を全部周りに自分で打ち付けました。

鹿島 :ちょっと特徴的なのが、タイヤを横に置いて上にガラスを置いたテーブルがあります。これは何のタイヤですか?

飯田 :トヨタ7のタイヤホイールです。珍しいですかね。これは高さがほしかったんですよ。なかなかそれだけ太いホイールというのはないですから。

鹿島 :トヨタ7といいますと、1960年代後半から'70年にかけて、国内外で話題を集めた幻のクルマと言われています。僕も昨年トヨタのイベントで初めて復刻されたものを見ました。タイヤも太いですが、パワーも凄いですし、30年前にあんなに凄いものが走っていてよかったのかなという感じで、怖いぐらいパワフルでした。

飯田 :そうですね。でもあの当時は、タイヤ自体も今のように性能が高いものがなかったですから。それを考えると、昔のドライバーは上手かったですよね。

鹿島 :今はブレーキを踏んでも、ロックしないようにABSが付いていたりしますから。当時は何もないですからね。

飯田 :そうなんです。ですから、全てはドライバーの技量ひとつでやっていたわけですからね。

鹿島 :昔のチームトヨタの大先輩、細谷さんと、何度かご一緒させていただいたことがあるんです。今でもトヨタ7、トヨタ7ターボに乗ると、顔つきが変わりますね。

飯田 :シャキっとしちゃうんだよね。

鹿島 :はい。失礼ですけど、最初は大丈夫かな、なんて思ったのですが、走り始めると全開ですからね。

飯田 :この間も『大車林』に推薦のお言葉をいただいた、私がヨーロッパで1番尊敬するポール・フレールさんに、最近、何が一番嬉しかったですか?とうかがったら、「この間、ル・マンで、アウディーR8に乗せてもらったんだよ。それで3周しかできなかったんだけど、実はその3周でね、楽に予選基準タイムを切っていましたから」ということを、とても嬉しそうに語るんですよ。

鹿島 :最新のレーシングカーを簡単に乗りこなしてしまう。ちなみに、おいくつなんですか?

飯田 :87歳です。でもね、ちゃんと言っていましたよ。「ステアリングはパワステだから楽なんだよ」って。でもブレーキはそうじゃないと思うんですけどね。杖をついて歩いているんですけど、クルマに乗ると、全然違いますね。

鹿島 :最後に、これからのクルマ社会に求める夢をお聞きしたいのですが。

飯田 :夢というのは、キリがないと思うんです。日本の道が、限りなく走りやすい道になってほしいなということと、ドライバー同士の相手への思いやり、いたわりというものをお互いに持ちながら、スムーズに走らせることができれば理想だと思います。

鹿島 :お忙しい中、2週に渡ってお越しいただきまして、ありがとうございました。

飯田 :ありがとうございした。






今週のゲストは、先週に引き続きまして
先月創刊されました、クルマ版 『imidas』
ともいうべき自動車情報事典『大車林』の
飯田一編集長をお迎えいたしました。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストの方をお迎えいたします。
どうぞお楽しみに!!



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