Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

「不安」が原動力!

(10月12日放送)
梶原しげる 梶原しげる

梶原しげる (かじわら・しげる)
1950(昭和25)年神奈川県生まれ。
早稲田大学第一法学部卒。1973年文化放送に入社してアナウンサーとなり、1992年か らフリー。現在テレビ朝日系「テレビの力」などテレビ・ラジオの司会を中心に活躍 中。また2002年に、東京成徳大学大学院心理学研究科を修了。認定カウンセラーと健 康心理士の資格を持つ。これまでのアナウンサー生活の経験をもとに、現代の言葉遣 いの乱れに警鐘を鳴らす?!渾身の書「口のきき方」が好評発売中!

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは先週に引き続きまして、20年の局アナウンサー経験を経て、テレビ・ラジオはもちろんの事、日本カウンセリング学会認定カウンセラーとしてもご活躍。『口のきき方』というタイトルの本を出されたばかりの、正しい日本語・正しい口のきき方の伝道師、梶原しげるさんです。じっくりお楽しみください。


自己愛が満たされる瞬間。
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鹿島 :今週のゲストも、このお方です。

梶原 :梶原しげるです。よろしくお願いします。

鹿島 :よろしくお願いします。『口のきき方』という、非常に内容の濃い本を9月に出されました。

梶原 :『口のきき方』という言葉につながるフレーズには、例えば『お前の口のきき方は、なんとかならないのか。』とか、『口のきき方が腹立たしい。』とか、あまりいい表現と結びつきませんよね。非常に生意気な言い方で、私もちょっと抵抗があるんですが…。

鹿島 :抵抗があるのですか。

梶原 :こういう本は、口述筆記する場合と自分で書く場合があります。もちろんこれは自分で書いたのですが、タイトルについては、私はもっと穏やかなものを提案していたのです。ところが、この本の編集者が同じ新潮新書で、150万部以上売れて大ベストセラーになった『バカの壁』の担当の方なんですね。その方は、刺激的なタイトルがお好きなようなのです。私が、『日本語の○○』『しゃべる日本語』とか、実にくだらない当たり前なタイトル案を、20ぐらい羅列して持って言ったのですね。そうしたらその方は、「あーいいですね。あーそうですか。あーなるほど。ほうほうほう。」って。ところでこのタイトルはどうですかって、私の話を聞いちゃいないんですよ。

鹿島 :はい。

梶原 :「『口のきき方』っていうのですが、どうですか?」って。そうしたら、私もいっぺんで「それは分かりやすくて、いいですね。」ってなっちゃったんです。

鹿島 :私がこの本の中で感動したのが、“人の名前を覚えるのは本当に難しいです”という中でのこの一節です。「ラジオでよくご一緒させて頂いた山本晋也監督は、相手の名前を忘れてしまった時の秘策を教えて下さいました。“おたく、お名前なんていったっけ?” “山田ですけど。” “何、言っているの、山ちゃん。上の名前なんか知っているよ。下の名前だよ。”」これは素晴らしいですね。

梶原 :これは私が凄いんじゃないくてね、山本晋也監督が凄いの。この人はホントに凄いよ。

鹿島 :“五郎です。” “あっ山ちゃん、そうそう下は五郎だよね。”

梶原 :そうなのよ。これは本当の話でね。山本監督は大体これですね。名前って結構大事でね。名前で言われると、ホントに自分が認められている。心理学でいうと、『自己愛が満たされる』というのですけどね。政治家なんかは大体そうですね。人の名前を一度覚えたら、おそらく頭の中で何度も繰り返して叩き込んでいるのでしょうね。「いや、そこのところをね、梶原さん」ってこう言うんですよ。会った事もないのにね。ちゃんと名前を覚えてきますよ。勝負しているんですよね。

鹿島 :凄いですね。

梶原 :凄いですよ。普通に町で穏やかに生活していると、そんなに緊迫感がないでしょう。でも、ここぞっていう時には、やっぱり相手の懐に飛び込む時には、まず名前ですよね。

鹿島 :名前と目。

梶原 :そう。やっぱり知らなくて、「いや〜ほら、おたくさ〜」とか言っちゃあ、絶対ダメですよね。

鹿島 :これは口のきき方より、一歩前の部分ですね。これを心掛けただけでも違いますよね。相手が名前を覚えていてくれると、嬉しいですしね。人間関係が上手くいくような、そんなヒントもこの本の中にあって、ちょっと感動しました。

梶原 :ありがとうございます。



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