Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。

下町カントリーボーイ!

(6月1日放送)
なぎら健壱 なぎら健壱

1952年4月16日、東京銀座生まれ。
70年、中津川フォークジャンボリーでデビュー!以降独特の曲風で人気を集め、シンガーとしてライブ活動を行うほか、書道・天文観測・プロレス評論・風俗評論・酒・自転車などの多彩な趣味を生かし、テレビタレント、ラジオDJ、コラムニストやコメンテーターとして幅広く活躍中。

このコーナーでは、レース関係者はもちろん、車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週のゲストは先週に引き続きまして、芸能界を代表する趣味人。そしてプロ根性の塊! フォークシンガーとしてはもちろん、テレビ、ラジオ、コラムなどさまざまなシーンでご活躍のなぎら健壱さんです。じっくりお楽しみください。


プロと呼びたい試験官。
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鹿島 :今週のゲストも、先週に引き続きましてこのお方です。

なぎら :どうも、なぎら健壱です。よろしくどうぞ。

鹿島 :よろしくお願いします。あの漫画週刊誌「漫画ゴラク」のなぎらさんのコラム「プロと呼びたい言わせたい」、これをVol.1からずっと読ませていただいているんです。あのコラムを読んでいて思うのですが、なぎらさんはプロ意識が強くて、人に対して厳しく、そして己に対しても厳しいですよね。

なぎら :いや、己に対してはそうでもないんですけどね。

鹿島 :フフフ。クルマにまつわるプロのお話って何かありますか?

なぎら :あのですね、教習所を終えて免許を試験場に取りに行きますよね。そのときの試験官、おまわりさんがね、こう言ったんですよ。「夜だれもいないところで、こんなところなら一時停止もそんなにキチッとやることないだろう、信号もツーッと行っちゃえと思うだろう。それは大きな錯覚だ。お前がいるじゃないか!」って。

鹿島 :すごいですね。それはすごいですね。

なぎら :うん。「だれもいないなんて錯覚だろう。お前がいるだろう」この言葉をいまだに憶えているんですよ。いいでしょ。いい言葉ですね。

鹿島 :ちょっと鳥肌が立ちましたね。夜に限らずだれもいないところでも、一時停止にしてもスピードにしても、「お前がいるだろう!」と。それは“いただき”ですね。そのほかにはありますか?

なぎら :あのね、先週も申しましたけど、自転車が好きなんですよね。自転車が好きな人、たとえば競輪選手やロードレーサーの人がロードで練習をしているんですけども、ものすごく自分の安全に対して気を使った乗り方をしているわけですよ。

鹿島 :はい。

なぎら :それで何ていうのかな。下手な人といいますか、ちょっとうまい人というのは事故を起こしますよね。

鹿島 :はい。

なぎら :過信ですよね。というのも、自転車から見ると一番危ない乗り物というのはクルマなんですよね。クルマから見ると一番危ないのは自転車なんですよね。そこの相互関係をうまくすれば事故は減るんでしょうけども、過信しているし、お互いに自分の存在を意識させていないんですよね。たとえば道路で右に膨らむときに、手を上げれば後ろが気がつくわけですよね。「ああ、後ろのオレの存在に気がついているんだな」と。「じゃ、膨らんできて元に戻るな」と。そうすると、それで両者の事故は減るもんなのに、意識をさせないとパーンと膨らんで、危ないっていうので、「ここの隙間に自転車が入るから先に行っちゃえ」ってやるからね。これは事故が起こりますよ。起きないほうが不思議ですよね。

鹿島 :はい。

なぎら :“思いやる心”と言ったら優等生なんですけども、結局は自分の存在を知らせるということですか。相手がいるってことですよね。

鹿島 :自転車に乗っていて、手信号みたいなものってしたほうがいいんだろうなと思いつつも、実はちょっと照れくさいんですよ。なんか、そういうところってありませんか?

なぎら :あのね、我々も最初はあったんですけど、たとえば集団でサイクリングなんかに行くときには、何かあったら必ず先頭が後ろに知らせるんですよ。地面に何か落っこちているとか、溝があるとか。

鹿島 :それは指のサインでですか?

なぎら :そうです。そうすると、次の人、次の人…っていう風に伝えるんです。それで、「膨らむよ」っていうサインだったら、みんなが膨らむように手を出すんです。それで、一番後ろの人が「後ろからクルマが来ている」とサインを出してあげるわけです。その意識が頭に付いちゃっているから、恥ずかしさがなくなっちゃったんですね。実際それでかなり違うんですよね。

鹿島 :クルマの人も安心ですしね。

なぎら :そういうことですよね。

鹿島 :これ、どうせやるんだったら目立ったほうがいいですよね。

なぎら :そうですね。でも、旗とかは持たないでも…。手旗を持ってやるとちょっと大げさですから。



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