Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
中島秀之 今年のGTはおもしろいぞ〜!



エイに似たクルマ?
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鹿島 :これまでにご自分で所有されたクルマは何台ですか?

中島 :僕は1台買うとすごく長いんですよ。ですから、自分で所有したのは今持っている2台だけなんです。1台がMGBというイギリスで長く作っていたスポーツカーです。もう最後の頃の'80年生産の'82年式なんですね。自分の名義にしてから17年目くらいですから、ちょっとかわいそうで売っちゃうのもどうかな、という気もするんです。

鹿島 :なるほど。もう1台はなんですか?

中島 :ロータス・エクセルという・・・。

鹿島 :これはみなさん、ロータスまではなんとかイメージできるでしょうけれど、エクセルと言われた時点で多分そのクルマがわからなくなる方、多いですよね。

中島 :コンピュータの計算ソフトですか?って言われる方が多いですね。

鹿島 :ハハハ。日本では珍しいですよね。一度だけ見たことがありますけれど、平べったくて車高も低くて、ちょっとエイに似ている・・・"四角いエイ"みたいな感じでしたね。

中島 :かなり少ないと思います。4人乗り。後ろにもシートがあるクルマで、'92年まで作っていたのかな。イギリスではけっこう走っているんですけどね。あの・・・ロータス・エスプリっていう、むかしロジャー・ムーアの頃のジェームズ・ボンドがボンドカーで乗っていたクルマの4人乗り版と思っていただければ、だいたいイメージが湧くと思うんです。まあ、日本では少ないんです。僕は普通に足として使っています。

鹿島 :部品の調達や修理には時間がかかるのではないかと思うのですが、どうですか?

中島 :これが意外に、ロータスとかMGとかはイギリスでも部品の供給体制がしっかりしているんです。どんな年式のどんなものでもたいがい専門に扱っているショップがありますので、どんなに時間がかかっても1ヵ月以上かかることはないですね。だいたい2週間で。

鹿島 :フフフ。あの・・・たとえばトヨタですと、僕は自分で部品共販にパーツを買いに行って替えたりとかしていますけれど、そういう感じではないですよね。

中島 :まあ、店に行って「今日よこせ!」っていうわけにはいかないです。

鹿島 :その辺も楽しみのひとつですよね。

中島 :そうですね。ホントはそれは楽しみじゃないのかもしれないですが、でもまあしょうがないかと。






「なんだよ」っていうくらい速い!
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鹿島 :今シーズンも全日本GT選手権のピットリポートをやられていますね。開幕戦は盛り上がりましたね。

中島 :盛り上がりました。今年からレギュレーションがちょっと変わりまして、クルマの前後のサブフレーム化がOKになって、改造範囲が広がったんです。逆に、空力的なものは規制が大きくなったということで、それぞれの速さと遅さが相殺されて同じくらいだろうと思っていたら、昨年のクルマより速くなってしまったようですね。

鹿島 :テクノロジーってすごいですよね。開幕戦で昨年のチャンピオン、脇阪組のスープラが逆転優勝を遂げました。GT-RもNSXも、ライバルのスープラを倒すためにいろいろなことをやってきています。今年は、観ていて格闘技っぽいおもしろさがより際立っていますね。

中島 :そうですね。ただ、NSXにはレギュレーション的に厳しい年かな、って気がします。GT-Rとスープラは非常にいい方向に行っています。開幕戦の予選ではGT-Rがポールポジションを獲りましたけれども、決勝になったらスープラが速い速い。「なんだよ」っていうくらい速いですね。今年からエンジンがV8の5.2リッターという、レギュレーションの盲点を突かれた感じのもので、あまり大きな排気量の設定をしていなかったという感じがあるので、ストレートがメチャクチャ速いんですよ。

鹿島 :あと、音がいいですね。

中島 :音もね、とても5リッター以上あるV8の音じゃないですよね。F1に近い乾いた音ですから。

鹿島 :実際、今のソアラやセルシオなんかで使われているエンジンなんですけれど。

中島 :普通の乗用車であれば、2リッターとか2.6リッターとかのエンジンより、全然5.2リッターの方が燃費が悪いだろうと思うんですけれど、一番燃費がいいんですよ。NAであまり高回転を使わなくて・・・ということになると、NSXやGT-Rより燃費はいいんです。これは、燃料の給油量を少なくできるというメリットがありますから。

鹿島 :GTみたいな耐久レースでは有効ですよね。

中島 :有効なんです。今年のGTはおもしろいと思います。NSXは前半ちょっとキツいと思うんですよ。特に富士みたいにストレートの長いところはさらにキツいと思うんですけれど、周りのGT-Rやスープラがハンディウエイトを乗せてきたときにようやく巻き返しに出てくると。後半は、昨年の最終戦みたいに1ポイントを争うチャンピオン争い。そういう事になりそうな気がしますね。

鹿島 :ハンディウエイトという話が出ました。これは、勝てば勝つほど、予選で速く走れば走るほど、ある一定期間載せなければならない"おもり"のことなんですが、今、最大はどのくらいですか?

中島 :GT500は、120sです。

鹿島 :これは女の子を3人くらい乗っけている計算ですよね。

中島 :そうですね。

鹿島 :見所満載ですから。5月には富士スピードウェイでありますので、ぜひ!

中島 :そうですね。富士スピードウェイは秋から長い改修工事に入るので、あのコースでGTレースが観られるのはあと2回ですから、観ておいてください!

鹿島 :ホントにお忙しい中、ありがとうございます。

中島 :いえ、こちらこそ。ありがとうございます。






今週のゲストは、
「Tipo」を始めとするクルマ雑誌のライター、
全日本GT選手権レース中継のピットレポーターとして活躍中。
もちろん、プライベートでもクルマに相当なこだわりを持っていることが
業界でも有名な中島秀之さんでした。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストの方をお招きしましてお送りいたします。
お楽しみに。



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