Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。
清水草一(MJブロンディ) フェラーリ様はクルマじゃないんです



世界で一番壊れるクルマ・・・
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鹿島 :清水さんは今、どんなタイプのクルマを何台お持ちですか?

清水 :今、4台ですね。4台半かな。「半」っていうのは、共同所有が1台だからです。え〜と、まずフェラーリF355スパイダー。もう超絶のおしゃれさ。ハハハ・・・。

鹿島 :オープンカーですね。うれしそうですね。

清水 :いやいや。普段の足のクルマはシトロエン・エグザンティア・ブレイクです。いわゆるワゴンタイプ。これは究極の癒し系のクルマです。

鹿島 :心が休まりますか?

清水 :もうホントにフェラーリの対極で、休まりますね。リラックスできます。あと、おととし買ったのが"まるでダメ夫"という名前を付けたマセラティ430。ギリギリ80年代のクルマです。

鹿島 :これもおしゃれですね。ぼくが大学生の頃、お兄さん世代が憧れてました。高級時計が付いていたという記憶があります。

清水 :ぼくは北方謙三先生のイメージでドカーン!ときてましてね。それで、とにかく"世界で一番壊れるクルマ"と言われていますから。

鹿島 :実際のところはどうなんですか?

清水 :壊れないですよ。まあ、人によってはワイパーの速度が信じられないくらい遅いとか、ギア抜けするとか、アクセルが一瞬戻らないとかね。多少いろいろあることはあるんですけど、でも壊れたとは言えないので、故障はしていないんですよ。

鹿島 :清水さんの中では"味がある"っていうところで留まっているのですね。

清水 :なんていうのかな。常にいろいろなことを考えながらというか、なんかこう走らせていただいているという感じですかね。もう1台は家族用のフィアット・プント。0.5台というのは国産FRスポーツカー。これは、リフトの修行用に買ったんですよ。買ったといいますか、7人の共同所有なんですけど。ぼくは今、40歳なんですけど、この歳になってドリフトが一番かっこいいだろうと。フェラーリでドリフトができれば一番かっこいいだろうと思って、修行用に買いました。

鹿島 :腕の方は上がってきましたか?
 
清水 :なんか目から鱗がボロボロ落ちたみたいで、ドリフトコントロールは本当に楽しいなあという感じですね。まあ練習回数が少ないので、もう少ししなければいけないなあと思います。

鹿島 :清水さんはいろいろなタイプのクルマをお持ちで、それぞれの使い道を楽しんでいますよね。

清水 :う〜ん、そうですね。そういう風にしなければいけないことにやっと気がついたんです。前は、フェラーリに対して普段の足クルマがアルファロメオ。わりと近いところでまとめちゃったりしてたんです。これではいけない、ということにやっと気がついて、なるべく幅広くした方がそれぞれがおもしろくなっていくことに気がつきました。






ランボルギーニなんて、目じゃない!
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鹿島 :先日、雑誌の「CARトップ」を見ていたんですけど、オート三輪と言うんですか? 懐かしい三輪トラック・・・。

清水 :鹿島さんは懐かしいというか、知らないでしょう。ぼくは、ギリギリ幼稚園の時に走っていたので知っていました。

鹿島 :よくコーナーで転がっていたという話を父から聞いたことがありましたが、実際のところはどうなんですか?

清水 :「コーナーで転がっちゃったのを、通行人みんなで、よいしょ、よいしょ、って起こしたもんだよ」って、だれしもがそう言いますね。ぼくはそれを見たことないですけど。でも、本当に見た感じがスーパーカーでした。

鹿島 :スーパーカーですか!? 乗った感じはどうなんですか?

清水 :乗った感じ・・・乗るより、まず見て、ものすごくオーラが出ていました。○○工務店って書いてあって、サビサビなんですよ。とにかくかっこいい。メチャメチャかっこよくて、これは、ランボルギーニなんて目じゃないな。

鹿島 :フフフ。他には、試乗して印象に残ったクルマはありますか?

清水 :オート三輪の対極としては、昨年乗せてもらった、フェラーリの250GTショートホイールベース。1961年製かな。値段がだいたい1億5千万円ぐらいと聞きました。

鹿島 :これは、いわゆるビンテージフェラーリ。もの凄く珍しいクルマですよね。美術品ですね。これは、運転するのも緊張されたでしょう。

清水 :もう、凄い緊張ですよ。ギアチェンジも緊張。このクルマの加速が、だいたい僕のF355スパイダーと同じぐらいありました。42年前のクルマが、今の最新のフェラーリと同じぐらいの加速です。凄いですよ。当時の人からすれば、特に、当時の日本人はフェラーリなんて存在すら知らない人がほとんどでしたから、もう、完全にUFOですよね。

鹿島 :そういう意味では、ヨーロッパはモータースポーツが古くから文化としてあって、そのためにクルマを作って、競い、負けた、遅かった、また開発してってというその繰り返しでいいものが出来ていったのでしょうね。

清水 :特にフェラーリに関しては、F1が始まって以来、休んだ年は無いわけですからね。その継続の偉大さですよね。それがここまで名声を高めたというしかないですね。戦い続けたという事なんですよね。

鹿島 :去年、トヨタがエンジンもシャシーも作ってF1に参戦した時に、フェラーリ以来の参戦スタイルだと言われました。だけど、そうそうは簡単じゃないよと。逆を言えば、トヨタもここからが楽しみですよね。10年後、15年後、20年後…

清水 :そうそう。トヨタが、F1をあと200年続けるとしますよね。そうすると、フェラーリは254年なんですよ。その差が凄く小さくなっているのですよ。感じとしてはね。比率としてはね。今はまだ、1年、2年ですよね。フェラーリは54年。ずいぶん差があるなという感じですけど、200年続ければね。期待しています。

鹿島 :先週に引き続きまして、今週も2種類の著書、『フェラーリを買ふということ。』『超フェラーリ主義。』をプレゼントに頂きましてありがとうございます。2週に渡りまして、素敵なお話をありがとうございます。

清水 :こちらこそ、ありがとうございます。






今週のゲストは、先週に引き続きまして、
「ベストカー」「週刊SPA!」など数々の雑誌で活躍中の
交通ジャーナリストでフェラーリマニアの清水草一さんでした。

ドライバーズサロン!
来週も素敵なゲストの方をお招きいたします。
お楽しみに。



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