Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。 

  鈴鹿で会いましょう。

 
(10月6日放送)
 
鈴木慎一

今年3月に創刊された全く新しい切り口のF1マガジン「F1der」(三栄書房)編集長。
テクニカル面からドライバーの素顔に至るまで、豊富な取材経験と人脈を持つ。 グランプリ刊(レースの5日後に発行!)というハードスケジュールを持ち前の情熱でカバーする知性溢れる熱血漢。

このコーナでは、レース関係者はもちろん車を愛してやまない人気アーティストをゲストにお招きして、カーライフやレースのエピソードなど、その人物の本音にレーサー鹿島が迫ります。

今週は、F1日本グランプリ直前スペシャルです。「F1der」の鈴木慎一編集長です。じっくりお楽しみ下さい。
 



自分のやり方で世界一に!
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鹿島 :今週のゲストは、「F1der」の鈴木慎一編集長をお迎えいたしました。よろしくお願いします。

鈴木:よろしくお願いします。

鹿島 :F1、17戦。レースが終わった4日後に出すというすごい企画の雑誌「F1der」。顔色が意外にいいので安心しました(笑)。

鈴木 :ハハハ。やっとここまで来たという感じですね。

鹿島 :先日のアメリカグランプリまで16戦、トヨタF1を中心に振り返っていただくと、どんな1年でしたか?

鈴木 :予想より、ずっといい1年だったと思います。もっとダメなんじゃないかというのではなくて、もっと苦戦するだろうなと思っていたんです。もちろん苦戦しているのですが、どんどん良くなっていく。手ごたえが見えて来た1年だったなという気がするんです。

鹿島 :開幕戦、第3戦で、6位に入ってポイントを取りましたが、見た目のポイントが取れた取れないの前半よりも、中盤、後半の方が内容的にはいいということですか?

鈴木 :いいですね。チームがまとまって来ているというのと、エンジンなどのクルマのバージョンアップ、開発がちゃんとされているんです。エンジンで言えば多分、鈴鹿に出てくるモノは、バージョン4の最新型、限りなくバージョン5に近いと思うんです。だから、それまでに大きなアップデイトが4回あったということじゃないですか。

鹿島 :はい。

鈴木 :それがトヨタの底力と言いますか、違いといいますか、そういうものが感じられますよね。

鹿島 :F1シーンに、エンジンだけではなくて、マシーン自体を作って出るというのは、大変なことなんですよね。

鈴木 :大変なことですね。他のチームを見ても、やっているのはフェラーリだけですからね。フェラーリは50年ですから、歴史が。

鹿島 :それを1年でここまで持って来たというのは、トヨタパワーですかね。

鈴木 :パワーでしょうね。やる気が感じられます。生半可な気持ちでF1に来ているんじゃないぞ。「ちょっとF1でもやってみるか…」じゃ出来ない世界だと分かって入って来ていますから。もちろん、お金も掛けていますし、人もいっぱい投入しています。勝つためにやっているというのが、わかりやすいですよね。参加することに意義があるなんて、多分トヨタの人は、誰も思っていないと思います。

鹿島 :はい。

鈴木 :早く勝つ。2004年に勝ちたい。「2004年には表彰台に上る!」と公言しているのが、気持ちがいいですよね。レースに出るからには勝つ。勝つためにレースをしている。勝って感動してほしい。勝ってクルマをたくさん売りたい。勝負に対して真っ直ぐな感じが伝わるのがいいかなと思いますけど。

鹿島 :トヨタは、企業としてさまざまな新しいやり方を導入して来たことでも世界的に有名です。その手法をF1に持ち込み始めたそうですね。

鈴木 :そうですね。ベルギーグランプリぐらいからTPS・トヨタ生産方式というものをF1でどう活かせるか、ということで担当の方が現場にやってきてピット作業などを見ていたそうです。

鹿島 :ははあ。

鈴木 :8秒か9秒で済ませるタイヤ交換と給油を、もっと早くできるんじゃないかとかね。タイヤの置き方、置く位置とか。そういう細かいところまでやり始めているそうです。トヨタ方式みたいなものにすごい自信があるのでしょうね。絶対F1でも活かせるという確信に近いものがあるみたいです。見ているとおもしろいですよ。今までそういうアプローチってないじゃないですか。今までのレースのやり方は、ヨーロッパのやり方にいかに合わせていくかでした。

鹿島 :確かに。

鈴木 :モータースポーツは、ヨーロッパのスポーツだから、なるべくヨーロッパのやり方を上手く取り入れようというのが感じられたのですけども、トヨタに関しては、トヨタのやり方があるんだから、これで俺たちは世界一になるんだみたいなのがあって、おもしろいなあと思います。

鹿島 :これは、ホントに新さですね。

鈴木 :新しいですね。


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今年はさらに速くなると思うんですよ・・・