Driver's Salon
 クルマを愛して止まない「彼ら」との対話。それがレーサー鹿島のドライバーズサロン。 
 




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photo by So Kuramochi

鹿島 :黒澤さんが、レーシングドライバーとして「プロになったな」と思った瞬間というのは、どんな時でしたか?

黒澤 :う〜ん… '90年に「F3」から今の「フォーミュラ・ニッポン」…当時の「F3000」に上がって、初めてギャラをもらった時、「あ、プロになったな」という実感がありましたね。
それまではお金を払って走っていたのが、逆に貰えるわけですから。

鹿島 :やっぱり嬉しい気持ちがグワッときたでしょうね?

黒澤 :でもね、アマチュアの頃にはそうなったら嬉しいだろうなとか、あれが欲しいなとか思ったんです。それがいざその立場になると、「嬉しい」より「まずこのレースで結果を出さなきゃ」という…任務といいますか、責任のほうが強いですよね。

鹿島 :お仕事ですからね…ある程度、プレッシャーとなるわけですよね。

黒澤 :それを楽しめないと、プロにはなれませんけどね。

鹿島 :これまでのレース経験で、ツラい思い出はありますか?

黒澤 :ツラいことは結構、忘れちゃうんだよね(笑) ただ「フォーミュラ・ニッポン」とかで、勝てそうで勝てなかったのがツラかったですね。そういうのが'90年の前半に集中してましたね。勝てないのが辛かったなあ…

鹿島 :逆に「これこそレーシングドライバーの醍醐味」というような瞬間は?

黒澤 :優勝したレースはすべて(いい思い出として)残ってますし、肥やしになってます。中でも去年ですね。スープラで「全日本GT選手権」メーカーチャンピオンを関谷正徳さんと組んで取ったんです。全戦ノーリタイア。全部完走。全戦ポイントゲット。去年はかなりのモノを得ましたね。

鹿島 :スゴイですね!

黒澤 :全部のレースを2人のドライバーで走るんですけど、個々のセッティングは違うわけですよ。ただ、関谷さんと僕のドライビングスタイルが合ってたみたいで、代わってもタイムも落ちないし、お互いクルマも乗りやすい。ポールポジションも2回取れて、2回も勝てて年間チャンピオン。あれが僕の中で自信になりました。
それから精神的なモノ、自分がやってきた事の裏付けが出来たのが大きいですね。



photo by So Kuramochi

鹿島 :去年の「全日本GT選手権」最終戦は体調がとても悪かったそうで…

黒澤 :風邪もひいちゃったんですよ。でも僕ね、過去に優勝したレースって、大抵前の日や2日前から熱が出てたりするんで。

鹿島 :これはじゃあ、「イケるぞ」と…? (笑)

黒澤 :「そんなの結果論だ」って周りは言うんだけど。実際その時は自分でも苦しくて、メディカルチェック(レース前の健康診断)受けた後に、点滴をして…「全然健康じゃないじゃん」みたいな(笑)

鹿島 :フフフ…

黒澤 :木・金・土とGTの最終戦の前に、3日で5回点滴を打ちましたからね。それで勝っちゃいました。

鹿島 :スゴイ事ですよね…!

黒澤 :そういう時の神経って、なんか違うんでしょうね。

鹿島 :点滴だけじゃなく、体内で何かが出てるんでしょうね。

黒澤 :出てるんでしょうねー…

鹿島 :「なんか、今出てるぞ」という実感ってありますか?

黒澤 :いや、ないでしょ! それはキモチ悪いでしょ!!(笑)

今週は、先週に引き続きまして、日本を代表するトップドライバーの黒澤琢弥さんをお迎えいたしました。

ドライバーズ・サロン! 来週は「TEAM レーサーカシマ with Tom's」の新人レーサー、シャ乱Qのたいせーさんをお迎えして、楽しいお話をお聞きします。どうぞお楽しみに!!

 

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